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【2025年最新】大学の休学留学と認定留学の違いを徹底比較|メリット・費用・就活への影響

更新日2024.12.18

【2025年最新】大学の休学留学と認定留学の違いを徹底比較|メリット・費用・就活への影響

「留学」と一言でいっても、留学の目的や期間はさまざまです。

学生が語学留学する場合、夏休みや春休みなどの長期休暇を利用して1ヶ月から2ヶ月程度、短期的に滞在するプランが多い傾向があります。

しかし、短期留学ではなかなか身に付けることが難しい高度な語学力の習得や資格取得、インターンシップを目的にするなら、大学を休学して留学する長期留学がおすすめです。現地でじっくり勉強することで自分の能力を最大限伸ばすことができ、就活前に自分に自信をつけることができるでしょう。

この記事では、長期留学を考えている人を対象に、休学留学のメリットや成功させるポイントを解説します。

CONTENTS

休学留学とは?交換留学と認定留学との違い

半年から1年程度現地に滞在する長期留学には、休学留学のほか、交換留学や認定留学といった方法があります。目的に合わせて、自分に合った方法を選ぶことが大切です。

そのためにも、留学の種類や仕組みを理解しておきましょう。

休学留学と認定留学の違いを比較表で確認

比較項目 休学留学 認定留学
在籍状態 休学扱い(在籍は維持) 在籍扱い(認定制度あり)
単位認定 原則なし(自己責任) 条件を満たせば単位認定される
授業料(日本) 支払い不要(留学先にのみ支払い) 通常は在籍大学と留学先の両方に支払い
授業料(留学先) 留学先に支払い 留学先に支払い
奨学金 一部対象(種類により異なる) 認定制度の対象として支給されやすい
留学先の自由度 自由に選べる(個人手配も可能) 所属大学が認定した大学に限られる
手続きの流れ 留学手続きは基本的に個人で行う 所属大学の承認が必要
帰国後の復学 休学期間終了後に復学 留学中も在学扱いのためスムーズ復帰
帰国後の復学 休学期間終了後に復学 留学中も在学扱いのためスムーズ復帰

 

休学留学

休学留学とは、大学に在籍したまま休学して海外留学することです。

国立の場合は休学中の授業料は免除になりますが、私立は休学費がかかる場合がほとんどです。休学は学期単位で認められ、休学した期間は在籍期間に含まれません。そのため、その分卒業までの期間が長くなります。

また、留学費用は自分で用意する必要があります。日本にいるうちに費用を貯めて学費に充てるのが一般的ですが、ワーキングホリデーが組み込まれたプランなら現地で生活費を稼ぐことも可能です。

認定留学

認定留学は在籍中の大学と提携している大学や姉妹校へ留学し、海外の大学で得た単位を日本の大学でも引き継げるプログラムです。大学を休学せずに在籍したまま留学することになります。

そのため、留学中も在籍期間に含まれ、留学先で取得した単位を移行すれば、通常通り4年で卒業することも可能です。

ただし、認定留学として認められるには、大学の事前承認が必要となります。また、移行できる単位には科目や単位数に制限があり、留学先を決める前に確認が必要です。

休学留学のメリット・デメリット|どんな人に向いている?


休学留学は認定留学や交換留学とは異なり、大学の承認や選考の必要がなく、自分の意志で決めることができます。そのため、認定留学や交換留学にはないメリットがあります。

休学留学のメリット

ここからは休学のメリットについてご紹介します。

自由に留学プランが組める

認定留学では、基本的に在籍している大学の専攻に関係するコース選びが必要です。また、交換留学では留学先が協定先の大学に限られ、滞在中の勉強や行動にも制限があります。

一方休学留学の場合、自分の好きなように留学プランを組めるのがメリットです。現在在籍している大学の専攻を超えて、取得したい技術や知識を学ぶことができます。留学中の行動にも制限がないため、海外の企業でインターンシップやボランティア活動に参加することも可能です。

さらに、ワーキングホリデーを利用して海外に働きながら滞在することができます。

長期間滞在できる

長期の休学留学なら語学の勉強もしっかりできます。語学学校で学ぶだけでなく、日々の生活を通して生きた英語を身につけることができるのです。

海外での生活は長期間住んでみないとわからないこともたくさんあります。各種手続きやトラブルが起きたときの対処法など、すべてが勉強になります。

また、長期間滞在することで、現地の人や海外から来た他の学生とより親密な関係を築くことができるでしょう。滞在中だけでなく、帰国後も交流を続けることができます。

就職活動に大きな影響がない

大学在籍中に留学する最大のメリットは、帰国後にまた大学生に戻れるということです。

社会人になってからの留学は会社を辞めなくてはならない場合が多く、その分ブランクになってしまいます。働き始めると、そもそも留学自体が難しくなってしまうのも現状です。そのため、長期留学をするなら学生のうちがおすすめです。

休学留学なら帰国後に大学に戻ることができるので、就活も新卒として活動することができます。留学中のさまざまな体験を就活に活かすことも可能です。

休学留学により卒業が1年延びたとしても、海外で得た体験は貴重なものです。卒業後の進路や就活にもメリットとなります。

休学留学のデメリット


ここまで休学留学のメリットを紹介しましたが、大学を休学して留学することにはデメリットもあります。

ただ、デメリットはネガティブなものではなく、「自分が大学を休学して留学することに合っているかどうか」という判断の材料になります。

デメリットもしっかりと把握しておきましょう。

負担する金額が大きい

認定留学や交換留学の場合、大学の制度によっては奨学金が出たり、なかには無料で留学に行くことのできる大学もあったりします。

しかし、大学を休学して留学する場合、そういった留学資金の保証は一切ないことがほとんどです。そのため、休学での留学費用は自分で負担する必要があります。

また、大学を休学するには休学費用がかかることが多いです。休学費用とは、休学する際に大学に支払わなければならないお金のことです。休学費用は決して安くなく、約6万円から10万円かかることが一般的です。

卒業時期が遅れる

大学を休学して留学することで、日本の大学での卒業は、休学していた分遅くなってしまいます。

卒業時期がずれ込むため、同年代の学生と同時に卒業することができません。

就活スケジュールの調整が必要

休学留学をする際に注意したいのが、帰国後のタイミングによっては日本の就活スケジュールと合わなくなる可能性があることです。特に大学3年生の後半から4年生の前半にかけて留学をした場合、エントリーや面接の時期に日本に不在となり、本選考に参加できないことがあります。実際に「就活解禁の3月に現地にいたため、帰国後は秋採用に狙いを切り替えた」という学生の例も見られます。

ただし、こうした課題には対処法もあります。たとえば、留学中にオンラインでインターンに応募したり、エントリーシートの作成を進めておいたりすることで、帰国後すぐに行動に移せる準備を整えることが可能です。さらに、最近ではWeb説明会やWeb面接など、海外からでも参加できる採用プロセスが増えてきており、場所にとらわれない活動もしやすくなっています。また、卒業時期を1年遅らせることで翌年の新卒採用にエントリーするという選択肢もあるため、自分に合った戦略を立てることが重要です。

休学留学が向いている人の特徴と選択のポイント

自由度と主体性を求める人におすすめ

休学留学は、協定校や学部のカリキュラムに縛られない分、「自分で選ぶ・自分で決める」力が求められる制度です。そのため、自由な環境で学びたい人や、計画的に物事を進められる人に特に向いています。

向いている学生の特徴

  • 行きたい国・学びたい内容が明確にある人
  • 例:アートを学びたいからロンドンの専門学校に行きたい、環境学の最先端を学ぶために北欧に行きたい、など。

  • 語学力や専門性をじっくり高めたい人
  • 長期滞在がしやすいため、語学習得+専門プログラムやインターンなど、目的に応じた経験が積めます。

  • 将来のキャリアや夢に向けて明確なビジョンがある人
  • 起業・海外就職・国際協力など、一般的な大学生活では得にくい経験を求めている人に適しています。

  • 日本の大学制度だけでは物足りないと感じている人
  • カリキュラムや価値観の違う海外の教育を経験したいという思いが強い人にとっては、柔軟性の高い制度です。

  • 主体的に計画を立て、自立して行動できる人
  • 渡航先の選定・申請・滞在手続き・学習計画を自ら組み立てる必要があるため、自主性が不可欠です。

認定留学や交換留学ではできない自分だけのオリジナルプランで、後悔のない留学をしましょう。

認定留学のメリット・デメリット|どんな人に向いている?

認定留学とは、自分の大学が提携している協定校や認可校に一定期間留学し、取得した単位を大学が認定してくれる制度です。交換留学と異なり「大学間の交換枠」に縛られず、一定の要件を満たせば幅広い留学先を選べるのが特徴です。

認定留学の5つのメリット|単位認定と費用面の優位性

留学先で取得した単位が認められる

最大の特徴は、留学中の単位が所属大学の卒業要件として認定されること。これにより、学業を中断することなく留学できるのが大きな利点です。

卒業時期への影響が少ない

単位が認められるため、基本的には4年間で卒業が可能。留学期間をうまく履修に組み込めば、帰国後の履修負担も軽減されます。

例:3年次後期に半年間の認定留学 → 翌年4月にそのまま進級・卒業可能。

大学の授業料のみで済むケースがある

多くの大学では、認定留学中も自大学に授業料を納める代わりに、留学先の授業料は免除または軽減される制度を取っています。これにより、休学留学に比べて費用が抑えられる場合があります。

奨学金を受けやすい

文部科学省やJASSO、大学独自の奨学金は、公式な留学制度(認定・交換など)を対象にしているものが多く、採択率が高めです。

留学前・中・後のサポートが受けられる

大学の留学センターや国際課が関与するため、ビザ、履修、住居、渡航手続きなどに関する手厚い支援が受けられるのも魅力です。

認定留学の3つのデメリット|選択肢と自由度の制限

留学先が制限される

大学が認定する提携校・指定校の中から選ぶ必要があり、自分の希望する国や学校が対象外の場合もあります。

語学力や成績の要件が厳しい

認定されるためには、TOEFLやIELTSなど一定水準の語学スコアが必要な場合があり、留学前に十分な準備が求められます。

大学側のルールや審査に従う必要がある

申請書類の提出や事前審査、レポートの提出など、大学独自のルールや認定基準をクリアしなければならず、柔軟性に欠ける面もあります。

認定留学が向いている人の特徴と選択のポイント

認定留学は、ある程度大学のカリキュラムに沿いながらも、計画的に海外経験を積みたい人にぴったりの制度です。下記のような学生に特におすすめです。

  • 確実に4年で卒業したい人
  • 費用を抑えつつ、学位に必要な単位も確保したい人
  • 留学準備や現地生活に不安があり、大学のサポートを活用したい人
  • 語学力や成績に自信があり、制度の要件をクリアできる人
  • 卒業後の就職活動にもスムーズに移行したい人

留学にかかる費用比較|休学留学・認定留学・交換留学の違い

留学を考えるうえで、費用は最も気になるポイント。ここでは、留学タイプごとの費用構造の違いや、実際の金額感を明確に比較して紹介します。
留学タイプ別の費用比較表|総額と内訳を一目でチェック

項目 休学留学 認定留学 交換留学
在籍大学の授業料 基本的に不要(免除) 支払いが必要(通常通り) 支払いが必要(通常通り)
留学先授業料 全額自己負担 学校によって異なる(提携校の場合一部軽減あり) 原則免除
滞在費 自己負担 自己負担 自己負担
渡航費 自己負担 自己負担 自己負担
奨学金の可能性 条件付き 高め(JASSOや大学奨学金対象) 高め(特に大学間協定枠)
総費用目安(半年) 約120〜200万円 約80〜140万円 約70〜130万円
総費用目安(1年) 約200〜350万円 約140〜250万円 約120〜220万円)

※費用は目安です。留学先の国や都市、学費、物価、滞在スタイルによって大きく変動します。

 

休学中の授業料はどうなる?大学別の対応と節約術

休学中の授業料については、大学によって対応が大きく異なります。一般的に、休学期間中は授業を履修しないため、通常の授業料は免除されるケースが多いですが、完全に費用がゼロになるわけではありません。

多くの大学では、「学籍を維持するための在籍料」や「事務手数料」として、年間数千円から1万円程度の支払いが必要になります。例えば、ある私立大学では休学中でも在籍料として年間5,000円を徴収していますし、国立大学では「授業料は全額免除されるが、事務手続きに必要な費用は自己負担」という対応も見られます。

一方で、休学理由が「留学」など学修目的である場合に限り、授業料免除や減額の申請が通りやすくなる大学もあります。申請の際は、具体的な留学計画や目的、語学研修の証明などを添えることで審査が通る可能性が高まります。

節約のポイントとしては、まず自分の大学の休学制度を確認し、「休学理由による授業料の違い」があるかを把握すること。そして、必要であれば授業料免除願や休学願を期日内に正しく提出することが大切です。また、地方自治体や民間団体による留学支援金や奨学金も活用すれば、実質的な負担をさらに軽減できます。

認定留学・交換留学の費用構造と奨学金活用法

認定留学の費用構造

  • 大学の授業料はそのまま支払う
  • 留学先が提携校の場合、授業料減免・特別価格になるケースあり
  • 留学費用=渡航費+滞在費+生活費+ビザ等+(留学先授業料)

交換留学の費用構造

  • 留学先の授業料が免除
  • 自大学の授業料だけで履修可能(経済的メリット大)
  • 寮費や食費が定額プランの学校も多い
奨学金名 支給額・内容 対象
JASSO海外留学支援制度 月額6〜8万円+渡航費 認定・交換留学(要大学推薦)
トビタテ!留学JAPAN(民間) 月額12万円〜+渡航費等 高校生〜大学生(選抜制)
大学独自の留学奨学金 月額3〜10万円程度 成績優秀者優遇
地方自治体の留学支援制度 一時金で10万〜30万円支給 居住地により異なる

留学タイプ別の総費用目安と内訳【比較表】

費用項目 休学留学(私費) 認定留学 交換留学
総費用目安(半年〜1年) 約150〜350万円 約100〜250万円 約70〜150万円
渡航費 15〜25万円 15〜25万円 15〜25万円
滞在費(生活費) 50〜120万円 50〜100万円 50〜100万円
授業料 50〜150万円(留学先へ直接) 自大学 or 留学先へ(条件により) 自大学へ(協定で免除される場合あり)
在籍料・事務費 0.5〜1万円(大学により) 自大学の学費を支払い 自大学の学費を支払い
保険・ビザ費用 10〜20万円 10〜20万円 10〜20万円
その他諸経費 10〜30万円(教材・通信・交際費など) 10〜20万円 10〜20万円

休学留学は私費での留学が多く、自由度が高い分、学費や滞在費が自己負担になるため費用が最も高額になりがちです。認定留学は大学の協定に基づくため、単位認定が受けられる可能性が高く、卒業時期に影響しにくいのが利点です。学費の扱いは大学の制度によって異なります。交換留学は大学間の協定により、授業料が日本の大学側への支払いだけで済む場合が多く、コストを抑えられる傾向があります。

 

休学留学で人気のプランいろいろ

休学留学では滞在先や目的を自由に決められるため、自分に合ったプランを選ぶことができます。

多種多様なプランがあるので、留学前にいろいろ調べておくことが大切です。

語学留学

人気のプランの1つは、憧れの都市での語学留学です。大好きな海外ドラマや映画の舞台となった都市へ留学することができます。

滞在先で人気の都市として、カナダのバンクーバーやトロントがあります。都市としての住みやすさや現地の人たちのフレンドリーさが人気の理由として挙げられます。

また、オーストラリアのメルボルンやゴールドコーストも人気です。治安が良く気候も穏やかで過ごしやすく、留学生が多いため豊富な留学制度も整っています。

他にも費用を抑えて留学できる国として知られるマルタが人気です。地中海の美しい海に囲まれた小さな島国で、治安が良く特に女性からの人気が高いです。

語学留学+インターンシップ

インターン制度を利用すれば、海外の企業で仕事体験をすることができます。

例えばフィリピンは、日本人の求人が多く、インターン制度を利用する留学先として人気を集めています。コールセンターのインターンシップでは、日本人の対応やパソコン入力、翻訳の仕事をすることができます。

他にも語学学校でのインターンシップでは留学生の支援や学校開催のイベントの運営などにも携わることができます。

国によって異なりますが、IT企業で働くことも可能です。未経験者でも挑戦でき、インターン先によってさまざまな業務に携われるでしょう。企業内のコミュニケーションには、現地の言葉や英語が使われており、実践的な語学トレーニングができます。

海外でこのようなインターンシップを体験することで、帰国後の就職活動にも役立てることができます。

カナダでは有給インターンシップを体験できるCo-opプログラムが人気です。このプログラムを使えば学生ビザでフルタイムで就労することができます。
また、学校では有給インターンシップに必要な専門的な知識やスキルを学ぶことができるので、学んだ知識をインターンシップを通して実践することができます。

Co-opプログラムの詳細についてはこちらの記事でまとめておりますので、ご興味のある方はぜひこちらもご覧ください。

語学留学+資格取得

資格取得を目指して留学できるプランもあります。取得できる資格には小学校英語指導者資格や日本語教師資格、医療英語を身に付けることができる看護師資格、ヨガインストラクターの資格などがあります。

また、近年ではバリスタ資格の取得を目指すプランも人気です。1日、もしくは半日でバリスタ証明書が取得できる超短期コースから数ヶ月間のコースまでさまざまです。

まずはバリスタの基礎知識から学びたい人も、バリスタの資格取得を海外で目指す人も、自身の計画に合わせてコースを選べることが人気の秘訣です。

語学留学+大学での学部聴講

名門大学のキャンパスにある語学学校に留学して大学の学部聴講ができるプランも人気です。大学キャンパスで現地の大学生の気分を味わいながら、勉強することができます。

イギリスのオックスフォード大学やケンブリッジ大学、アメリカの名門UCLAでも外国人向けの語学プログラムを実施しています。普段は立ち入ることができない大学の施設にも入ることができ、留学中は大学の寮に滞在することも可能です。現地の学生と知り合うチャンスもあるでしょう。

ワーキングホリデー

ワーキングホリデーとは2国間の協定により、それぞれの国の文化を理解し交流する機会を提供するため、一定の条件での長期滞在を相互に認めている制度です。

観光や勉強はもちろん、実際に現地で働いて生活費を稼ぐこともでき、現地での過ごし方を自由に決めることができます。

生活費を稼ぎながら勉強したい人や、現地で働く体験をしてみたい人におすすめです。

休学留学は1年間という長期滞在だからこそ選べるプランがあります。英語の習得以外にも、ビジネス理論を学んだり、インターンなどで職場訪問をしたり、資格取得して就活に直結するプランなどさまざまです。

有意義な時間を過ごすために、情報収集をしっかりして最適なプランを選びましょう。

 

休学留学を成功させる秘訣


渡航時期や留学先を自由に決められることが休学留学のメリットですが、休学留学を成功させるためには、帰国後の就活のことを考えて渡航時期や留学プランを決める必要があります。

また、留学中に英語を効率よく習得するために事前の英語学習も欠かせません。ここでは休学留学を成功させるためのポイントについて詳しく解説していきます。

帰国時期を考えて留学の開始時期を決める

休学留学にベストな時期とはいつなのでしょうか。

休学留学する時期の1つとして、3月頃に出発して4月から翌年2月まで休学し、2月か3月頃復学する前期休学があります。日本の大学は4月から7月が前期ですが、海外の学校では後期からの在籍となります。このプランでは、日本の大学において通年で取得する必要がある単位を無駄にすることがないのがメリットです。

また、8月頃出発して9月から翌年7月まで休学し、7月か8月頃復学するという後期休学もあります。日本の大学は後期から休学となりますが、留学先の学校では前期から在籍することになります。そのため、留学先では通年で講義を受けることができるのがメリットです。

準備や休学スケジュールを考えると、開始時期は早くても2年生の前期からとなります。2年生の場合は、まだ就活の準備も始まっていない時期なので、開始時期と帰国時期を気にすることなく留学できるのがメリットです。

開始時期を後期からにしても、翌年の夏休みには帰国できるので就活には影響がありません。

また、1年生のうちにプランを立てたり、費用を準備したりすることもできます。

3年生の場合は、3月から4年生になる4月に向けて就活が本格化していくので、就活の準備を開始しておきたい3年生の年末年始に帰国できるようにスケジュールを組むのがおすすめです。

ただし、休学留学の場合は、休学した期間だけ大学の在籍期間が延長するため、3年生の終わりに帰国しても翌年は再び3年生として在籍することになります。そのため、就活にはほぼ影響ないと言えるでしょう。

休学留学する場合は、帰国時期を考えて開始時期を決めることが大切です。特に、4年生の休学は就活の時期と被ってしまうため、注意する必要があります。留学を成功させるためにも、1年生のうちからスケジュールを立てておくことが必要です。

渡航前に英語学習をする


休学留学を成功させるためには、日本にいる間に必要な英語力を身に付けておくことも大切です。事前に英語力をある程度身に付けておくことで、海外でより効率よく勉強することができます。

語学学校へ留学する場合、英語力を考慮してレベル別にクラス分けすることが多いです。英語力がなくても、初心者コースでゆっくりと英語を習得することができます。しかし、せっかく留学するならより高度な英語力を身に付けて帰国したいものです。

そのためには、最初のクラス分けでできるだけ高いレベルのクラスに入ると良いでしょう。日本にいても初級程度の英語なら十分身につけられるので、留学先ではさらに一歩進んだ英語を勉強しましょう。

また、海外の大学で講義を受けたり、ボランティアやインターンに参加したりする目的がある場合は、ある程度コミュニケーションできる英語を身に付けてから行く必要があります。日常会話だけでなく、専門的な用語も事前に覚えておきたいものです。英語力が低いと、講義の聴講や活動に支障が出てしまいます。

ボランティアやインターンでは、受け入れ先の施設や企業で一緒に働く仲間とコミュニケーションが取れることが前提です。特に、インターンではTOEFL iBTR61程度が英語力の目安と言われています。

さらに、長期留学では、滞在中に英語での手続きやトラブルへの対処が必要になることもあります。現地で困らないためにも、ある程度の英語力は必要です。留学準備のためには、基本的な文法の習得と身の周りの物を英単語に言い換えるなど語彙力を増やしておくことをおすすめします。

複雑な文章で話せなくても、基本的な文法や単語だけでも通じることもあります。また、現地で困ったときに頼りになる会話集や単語集などを活用して勉強するのもよいでしょう。

語学は留学したからといって必ず身に付くわけではありません。事前の準備や滞在中の学習、帰国後に語学力を維持するための努力が必要なのです。

 

休学留学を就活でアピールするポイント


2017年に海外留学協議会が行った調査では、2016年の1年間で推定約20万人の日本人が海外留学を経験しているとのことです。そのうち約56%の人が語学の習得を目的に留学し、留学した人のなかで最も多い割合となっています。

そのような状況のなかで、今どき留学を経験している学生は多く、海外経験自体がアピールポイントになることはあまりないと言われています。とはいえ、せっかくの海外経験を無駄にはしたくないものです。では、就活で休学留学をどうアピールすればよいのでしょうか。

困難を解決する能力

アピールポイントの1つは、留学中の困難に対しどのように努力して乗り越えてきたのかということです。これは、困難なことを解決する能力のアピールになります。海外滞在中は言葉の壁だけでなく、さまざまな困難に遭遇します。就活では、具体的にどのような困難に遭い、どう解決したか説明できることが大切です。

困難に立ち向かい解決する能力は社会人にとって必要なスキルです。ここをアピールすることで、仕事上の困難にも冷静に対処できる人間であることを伝えられます。

コミュニケーションスキル

2つめのポイントは、コミュニケーションスキルです。滞在先では、現地の人だけでなく、世界中から集まる留学生と交流があります。

日本市場はグローバル化が進み、これまで国内営業に限ってきた企業でも海外へ進出しています。そのため、コミュニケーションスキルは就活でも重視されるポイントです。

とくに、外国人とのコミュニケーションは言葉や文化の壁があるため、高いスキルが必要となります。就活ではこの点をアピールしてみましょう。

自ら目標を見つけ努力する姿勢

3つめのポイントは、自ら目標を見つけて努力する姿勢です。休学留学は自分の意志で決め、手続きからスケジュール決めまですべて自分で行わなければなりません。留学の目的はどんなことで、留学の結果どんなことを得られたか説明できることが大切です。

例えば、語学が目的なら留学前と留学後のTOEICの点数や会話力を具体的に示してもよいでしょう。社会人になると、自ら目標を設定して努力する能力が求められます。滞在先で努力したことや結果を説明することで、社会人としてのポテンシャルをアピールできます。

実際どうなの?休学留学の体験談

ここまで休学留学のメリットや成功するコツをご紹介してきましたが、実際に休学留学をしてしまって大丈夫なの?と不安に思う方も少なくないでしょう。

そこでここからは実際に休学をして留学した人の体験談をご紹介します。

自分のペースで留学ができた!|M.Aさん

  • 渡航した国 アメリカ / ボストン
  • 渡航期間 36週間
  • 現地でのプラン 長期留学

留学のきっかけを教えてください。
中学生の時から洋楽や洋画に興味があり「英語が話せたら楽しそうだな、かっこいいな。海外に行ってみたいな。」という憧れを持っていました。

大学生になり、1年次にカナダ、さらに3年次に1年間休学をしアメリカ/ボストンに9ヶ月間、ニューヨークに3ヶ月間留学しました。

最初は海外生活への憧れしかありませんでしたが、文化の違う人達との交流がとても楽しかったことを覚えています。
留学を通して、将来は「英語を使って海外と関わる仕事がしたい」と思うようになりました。

休学留学をしてよかったことを教えてください。
大学を休学することで、タイミングや期間、行きたいところへ自分のペースで渡航できたことがよかったです。

大学が指定する学校への留学は期間が限られていたり渡航先の選択肢もあまり多くなかったりと、自分のイメージとは少し違っていたため、現地の語学学校へ通いました。
国籍や年齢もバラバラで(10代の子達や同い年の大学生、トルコの弁護士たちなど)色んな人達と関わることができ、文化を知れたことが自分の中で世界も広がってとても楽しかったです。

自分が帰国するころには周りの友達は就活が終わり卒業を迎える年だったため、友人と情報交換をしながら就活を進めることはできませんでした。しかし変に色んな情報が入ってこなかったので自分のペースで進めることができ、ある意味よかったです。

休学留学をして卒業後の進路に繋がったことは何かありますか?
留学を通して海外と関わる仕事がしたいという気持ちが強くなり、商社やメーカーを中心に受けていました。

グローバルな企業(海外に拠点があったり、お客さんが海外にある)だと異文化を受け入れることも必要なため、留学で培った経験をアピールしました。

また日常会話には困らない程度の英語力はついていたので、語学ができるという点もグローバル企業にとってはプラスに評価してもらえたように思います。

実際、私は海外に拠点を持つ企業に就職ができ、同期のほとんどが留学経験者で、さらに業務中は英語でメールや電話をすることがありました。

海外生活への憧れや、英語を身に付けたいという気持ちからの留学でしたが、しっかりと目標を持つことで、就職にも繋がる有意義な留学になりました。

自分自身がやりたいことや自分の将来の選択肢が広がった|H.Mさん

  • 渡航した国 マルタ
  • 渡航期間 31週間
  • 現地でのプラン 長期留学

留学のきっかけを教えてください。
大学生のうちに留学に行かなかったことを就職活動中に後悔し、行くなら在学している今しかないと思い、思い切って休学して留学を決めました。

英語を話す仕事に就きたいという気持ちが強かったわけではないですが、以前から英語でコミュニケーションを取ることが好きだったので、英語しか通じない環境に身を置きたいと思い、国際色豊かなマルタを留学先に決めました。

休学留学をして成長したことを教えてください。
留学するまで自分からとことん努力して何かをやり遂げたことが無かったので、自己分析や自己PRに苦戦し、就活も思うように進みませんでした。

しかし留学中は、なんでも自分でやり遂げなくてはいけない状況が多々あり、それを乗り越えていくことで自分に自信をつけることができました。

「Gも27匹駆除したし、英語は今までこんなに勉強したことないってくらい勉強した!私無敵!何でもできる!」って感じで何かに挑戦するときに必ず背中を押してくれているような気がします。

また、留学を通して英語を学び海外の友達ができたことで、今まで知らなかった価値観や職業を知ることができ、自分自身がやりたいことや自分の将来の選択肢が広がったように感じます。

休学留学をして卒業後の進路に繋がったことは何かありますか?
私自身大きな目標や将来の展望など全くなく「このままじゃ良くないな」という小さい動機から留学へ行きましたが、価値観や視野が広がり様々な経験や語学力を身に付けることができたので、就職にも活かすことができました。

英語力を求められるような企業も断念することもなくなり、留学経験から得た自信で実際に採用をもらうこともできました。

正直、留学をしていなければ就活をなんとなくこなして適当な会社に入っていたかもしれません。

留学中自分のやりたいことを最優先できた!|U.Aさん

  • 渡航した国 オーストラリア / シドニー
  • 渡航期間 36週間
  • 現地でのプラン 長期留学

留学のきっかけを教えてください。
小学生の頃からバスケットボールをしていた影響で本場アメリカのNBAの試合を動画観る機会が多く、漠然と「海外に行ってみたいな」と思っていました。

しかし、高校までずっと部活動を行っていたため当然留学する時間は無く、大学に入ってからも授業やアルバイトで時間が取れず留学に行けないまま半年が過ぎていました。

大学1年目の夏休みに入り、ふと「このまま社会人になったら余計に時間が取れず、二度と留学なんてできないかもしれない」という焦燥感に駆られ「このままマンネリ化した生活を送るくらいなら、このタイミングで留学しておこう」と、2年次を休学して留学することを決意しました。

休学留学をしてよかったことを教えてください。
交換留学などではなく休学して留学をしたことで、時間や単位などに縛られず、自分のやりたいことを最優先することができました。

大きな目標や目的があって留学をしたわけでは無いですが、現地で生活する中でやりたいことやできることにチャレンジすることができたので、自分には休学留学が向いていたと感じました。

また、留学を経験したことで視野が広がったように感じます。それまでは、大学を卒業したら決まった職に就くものだと考えていましたが、もっと多くの選択肢があることに気付くことができました。

休学留学をして卒業後の進路に繋がったことは何かありますか?
留学を通してやりたいことが明確になり、留学後の大学生活でもハリが出たように感じます。
大学に通いながら勉強もして、今は留学をしていなければ興味を持つこともなかったであろう分野で仕事をしています。

留学をしていなければ、きっと通っていた学部に関係する仕事に就いていたと思います。

今考えるとそれでも悪くはないと思いますが、今を楽しめている自分にとっては留学をしてよかったと感じています。

 

休学留学は本人のやる気と努力が重要


大学を休学して長期留学するには、事前の準備とプラン選びが大切です。認定留学や交換留学と違い、滞在先や現地での活動内容を自由に決められるからこそ、計画段階からしっかりとした目的意識が必要になります。

留学で何を学びたいのか、また帰国後に就職することを考えている場合は、海外経験を就活にどう生かせるのかを考えることが成功に繋がると言えるでしょう。

休学留学を成功させるためには、目標を達成するための本人のモチベーションややる気、努力が重要になってくるのです。

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