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異国の地で生活をスタートさせるのは、楽しみもあり、不安もあるはず。不安要素の大部分を占めるのが留学にかかる費用の問題ではないでしょうか?
イギリス留学に向けて、事前にどれくらいのお金を用意しておく必要があるのか。物価が高いとされる現地で、どれくらいのお金がかかるのか。
イギリス留学の準備費用と留学費用、そして節約術を併せてご紹介します。
2019年9月時点での日本とポンドのレートは約127円。2015年の190円代から年々為替レートが下がってきています。イギリスで生活をしていて、1ポンド=100円の感覚で買い物をしていると、お会計時に想定以上に高かくついたなと思うような物価です。
「生活必需品」に関しては、日本とそれほど変わらない値段で手に入り、安価のお店を探せば日本よりも安く手に入ることがあります。
「イギリスの物価が高い」と言われている理由は、都市部の地価高騰による「家賃の高さ」や「サービスに対しての対価」にあります。
イギリスの都市部では、家賃が日本の約1.5倍。世界の家賃ランキングで見ると、日本(東京)が10位なのに対し、イギリス(ロンドン)は世界第4位です。もし現地で運転したいと考えているなら、ガソリンも日本より高いことを頭にいれておきましょう。
外食やホテルの価格も、日本と比べると高い傾向があります。ランチタイムに、ちょっとしたカフェでコーヒーとサンドウィッチを食べるだけでも1,000円以上はします。
2019年現在の「世界のビッグマックランキング」を見てみると、日本が26位で390円、イギリスが15位で446円です。
また、日系企業が出店しているラーメン屋などは日本の価格の約3倍もするので、留学中の日本食の外食はお預けにした方が良さそうですね。
ただし、イギリスではチップが必須ではないので、その点アメリカのように10〜20%程度のチップがある国に比べると「物価が高すぎる!」という印象は軽減されるかもしれません。
イギリスで買い物をするときに気を付けなければいけないのが消費税。イギリスの付加価値税(日本でいう消費税)は20%と高額です。
ただし、肉、野菜、魚、お米などの食材、トイレットペーパー、おむつなど、生きていく上で必要な「生活必需品」は課税対象外。
「外食」を含めて、調理済みと見なされるものは課税対象品。例えば、イギリス料理のフィッシュ&チップスは消費税20%が加算されます。
ビスケットは課税対象外商品ですが、チョコレートビスケットとなると調理済みと見なされて課税対象品になるんです。
消費税によってこの「生活必需品」が高額になることはないのですが、課税対象品と対象外の線引きが素人では難しいので注意してください。
留学期間 | 費用相場 |
1週間 | 約20万円〜30万円 |
4週間 | 約20万円~70万円 |
3ヶ月 | 約100万円~150万円 |
6ヶ月 | 約70万円~200万円 |
1年間 | 約220万円~600万円 |
生活の仕方で、大幅に留学の費用相場が変わってきます。短期留学を選ぶのか、長期留学を選ぶのかの参考に、期間ごとにかかる費用相場を見てみましょう。
留学する!と意気込んで、「1週間留学」を考える人は少ないかもしれません。でも考え方によっては、学校や仕事をしている間に、1週間の短期留学を繰り返し行うというのもありなのではないでしょうか?
長期間の留学こそ意味があると考える人も多いですが、短期間であっても文化の違う国で刺激を受けることは、確実に意味のある経験に繋がります。1週間の短期留学の場合、学費や生活費、渡航費を含めた合計費用は20万〜30万円です。
1ヶ月間の短期留学の場合、学費や生活費、渡航費を含めた合計費用は20万〜70万円です。
1ヶ月の短期留学では、日本で事前に決めた学校や住居に留まり生活をすることになりますので、渡航前にしっかりと情報収集をして、行き先を決めることをおすすめします。
渡航して1ヶ月は、慣れない生活で出費がかさむものです。2ヶ月目、3ヶ月目は現地に知り合いができて情報収集ができたり、生活の術を学んで節約できたりするので、1ヶ月単位で見るよりも多少費用が抑えられるようになります。学費や生活費、渡航費用を含めた合計費用は100万〜150万円です。
語学的に効果が現れてくるのが、留学開始から半年後と言われています。自分でも、日常的な会話が頭の中で翻訳なしに理解ができたり、語学学校のレベルが上がり、留学の成果を感じられる時期です。学費や生活費、渡航費費用を含めた合計費用は170万〜200万円です。
1年留学から「長期留学」と呼ばれ、語学学校に加え、ワーキングホリデービザを取得し現地で就業したり、インターンシップを行うことも視野に入れれるかもしれません。学費や生活費、渡航費用を含めた合計費用は220万〜600万円です。
渡航費や生活費以外にも、6ヶ月以上イギリスに留学する場合は、事前にビザとパスポートの申請、海外保険加入、学校に通う場合には学費も加算されます。それぞれどれくらいの費用が必要なのか、みていきましょう。
海外留学にはビザ、パスポートの申請が必須。パスポート申請費は、5年パスポートが11,000円、10年パスポートが16,000円です。
イギリスでは、観光目的で最大6ヶ月まではビザ不要で滞在できますが、語学留学の場合は6ヶ月未満でもビザの申請が必要です。
イギリスには目的別に複数のビザがありますが、その中の4つの費用を紹介します。
ビザの種類 | 詳細 | 申請費 (2019年9月現在のレート) |
短期留学ビザ(6ヶ月) | 就学目的の6ヶ月未満の滞在 | 97ポンド(12,000円程度) |
短期留学ビザ(11ヶ月) | 就学目的の11ヶ月未満の滞在 | 186ポンド(24,000円程度) |
Tier4(学生ビザ) | 16歳以上で語学学校を含む教育機関に6ヶ月以上就学する場合 ※語学学校就業の場合は最大週10時間の就業可能 |
348ポンド(45,000円程度) |
Tier5(ワーホリビザ) | ビザ申請時に18歳〜30歳であり、最低1,890ポンド残高証明を提出できるなど、申請条件を満たした者が申請可能 ※最大2年までの滞在が可能 |
244ポンド(31,000円程度) |
6ヶ月以上の留学を検討している場合は、ビザ申請時にNHS(National Health Service)の加入が義務付けられています。滞在中の診察、入院、手術などがほとんどカバーされ、医薬品は一律約7ポンド(約900円)になるイギリス政府が運営している保健サービスです。
健康保険加入料は年間200ポンド(約25,000円)、学生の場合は年間150ポンド(約19,000円)かかります。
また、NHS適応外の医療サービスもあるため、日本で販売されている海外留学保険に加入する人もいます。海外留学保健加入者で1番多い加入費用が、1年あたり140,000円〜200,000円。
補償範囲として、治療費・医療搬送費に加え、死亡補償や家族の渡航費がある他、オプションで航空機遅延補償や、盗難、火災などのトラブルを補償してくれるサービスなどがあります。
イギリス留学のための航空費用は、5万〜20万円と時期によって大きく差があります。大概、シーズンオフの時を狙って購入すると、通常より安く航空券が手に入ることが多いです。
また、航空会社にもよりますが、渡航日2、3ヶ月前になると最大で定価の半額まで値下がりすることも。
ただし、渡航日1ヶ月前より直近になると、逆に高額になってしまうことがあるので気をつけてください。
スーツケースのパッキング時に忘れてはいけないのが、日用品や常備薬の購入。現地で購入もできますが、スキンケア用品、コスメ、コンタクトレンズなど愛用しているものがある場合は、日本でまとめ買いしておいた方が良いかもしれません。
頭痛薬や目薬などを含め常備薬がある人も同様、イギリスの薬は強い物が多いので日本で購入しておくことをおすすめします。
また、パソコン・スマホの充電器、ドライヤーなど、日本で購入した家電製品を使う場合は、変圧器が必要です。
イギリスでは海外用の変圧器しか販売されていないので、日本から持参することを忘れずに。
語学学校に入学する場合は、渡航前に入学申請料や数ヶ月分の授業料などの支払いが必要になります。学校によって学費はさまざまですが、留学生によく選ばれる語学学校の入学金は1万円円、授業料12万円が1ヶ月の目安となっています。
現地の状況を全く知らない状態で過ごす最初の1ヶ月は、生活に慣れず出費が多くなるもの。また日本で下調べした入居場所なども、渡航後すぐには変えられないので、最初の1ヶ月はプラン通りに生活するしかありません。
友達ができて情報交換ができたり、生活の工夫が出来てくると出費が抑えられるようになりますので、それまでの費用は事前に下調べし、多めに準備しておく方が得策です。
学費や生活費、渡航費を含めた合計費用は20万〜70万円が目安となっています。
語学学校の場合は、レジデンスやホームステイを紹介されることがあります。
レジデンス・ホームステイの場合は、朝食と夕食がついて10万円〜20円かかりますが、ホームステイの方が若干安いケースがあります。自分で部屋を借りて生活することもできますが、前述の通り家賃が高く、ワンルームで9万円とその他光熱費がかかります。
イギリスでよく留学生が利用しているのが「フラットシェア」、日本でいうシェアハウスです。家によっては宿泊費用が抑えられる他、友人たちと自炊をして食費を浮かせることもできます。
通学・通勤の距離や、食べる量などにもよりますが、生活全てにかかる1ヶ月の費用は10万円が目安になります。交通費が2万〜3万円、食費が3万〜6万円です。語学学校に通う予定なら、Student Oyster Cardの利用がお得です。
Student Oyster Cardは、14週間以上語学学校に通う生徒なら誰でも申請可能で、ロンドンの公共交通機関が30%オフになります。条件を満たさない場合でも通常料金よりもお得になるICカードなので、渡航したら忘れずにゲットしましょう。
留学の費用を抑えるには、費用を抑えるための情報収集が必要です。学校やスーパーなどの利用方法など、渡米前に下調べして少しでもコストダウンに繋げてみましょう。
海外留学を視野に入れている人の中には、現地の大学への入学を検討する人もいます。英語レベルがある程度あれば、興味のある分野・教科を勉強でき、単位取得することもできます。
しかし、現地の大学の授業料はとても高く、単位ごとに金額がかかります。
英語レベルがまだそこまで高くなく、語学留学をするなら、語学学校を選ぶとよいでしょう。現地の大学に比べれば、費用は安く抑えられます。
また、長期滞在者向けの割引プランや期間限定で入学金が無料キャンペーン、授業の体験期間などを設けている語学学校もあるので、各校のキャンペーンもチェックしながら学校選びをしてみましょう。
生活費を節約したいなら、安さ自慢の「ALDI」や「Morrison’s」といった格安スーパーで食材を買って自炊生活するのがおすすめ。
前述にあったように、外食費は高いので、特別な日だけにしておきましょう。
レジデンスやホームステイなら、大体の生活用品を用意してもらえていることが多いですが、何かと個人的に必要になってくる生活雑貨等ありますよね。そんなときは、日本でいう100円ショップを探してみましょう。「Poundland」や「99p Store」は、最低限必要な日用品が揃っているのでおすすめですよ。
レジデンスやホームステイ、アパートメントの家賃をはじめ、外食費や消費税など、日本での生活よりも出費がかさむ留学生活。
さらに、渡航費やビザ申請費、海外保険料、語学学校に通うなら、入学費用や授業料などとてもお金がかかります。
少しでも費用を抑えるために必要なのが情報力。航空券はシーズンオフを狙って購入したり、渡航前に語学学校の割引キャンペーンがあるか、滞在先から学校までが近いかどうか、滞在先の近くに格安スーパーがあるかどうかなどを調べて、無駄な出費を減らせるようにしましょう。
金銭的に無理のない生活プランを組み、現地での貴重な経験を将来に活かしてくださいね。
今回は、イギリス留学に必要な費用ついてご紹介致しました。
人気のワーキングホリデーの概要についてはこちらの記事でまとめていますので、イギリスにワーホリで渡航することをご検討の方はぜひ合わせてご覧ください。
歴史ある文化や伝統が色濃く残るイギリスは、古い伝統も守りながらも、 常に流行の発信地としてファッション・アート・音楽・考え方や技術などを生み出し世界中に発信している国としても有名です。 英語教育にも長い歴史をもち、語学学校の質や教育レベルも世界的に高いです。 イギリス留学では、英語発祥の地として、上品なクイーンズイングリッシュを学ぶことができることが魅力。 多国籍国家でもあるため、国際色豊かで留学生でも住みやすい雰囲気があります。 ヨーロッパ各国へ小旅行を楽しむこともできる、ヨーロッパの魅力たっぷりの国です。