イギリス留学を検討している方にとって、大学選びは大きな悩みの一つです。特に、どの大学が自分に合っているのか、学費や生活費の面でどれだけの費用がかかるのか、事前にしっかりと把握しておくことが重要です。イギリスには数多くの名門大学が存在し、それぞれ異なる特徴や魅力を持っています。この記事では、イギリス留学で人気の大学を紹介し、学費や生活費などのリアルな事情を徹底解説します。イギリス留学を目指している皆さんにとって、理想の大学選びに役立つ情報を提供します。
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イギリスには世界的に評価の高い大学が多くあります。特にトップランクに位置する大学は、学問的な成果や卒業生の質、設備などが非常に優れています。ここでは、イギリス留学で人気の大学をランキング形式でご紹介します。
世界の大学ランキングとして広く知られるTHE(Times Higher Education)とQS世界大学ランキングは、それぞれ異なる視点から大学の実力を評価しています。THEランキングでは「教育の質(教育環境)」や「研究力(研究のボリュームや評判)」、「研究の影響力(論文の被引用数)」、「国際性(教員や学生の国際比率)」、そして「産業界との連携(収入や技術移転の成果)」といった指標を総合的に評価します。
一方でQSランキングは、「学術関係者からの評価」や「企業からの評価(卒業生の評判)」を重視する点が特徴で、加えて「教員数と学生数の比率」、「国際教員と国際学生の割合」、「論文の引用数」などの指標も取り入れています。
これらのランキングは、大学の教育・研究の質を知るうえで非常に有益ですが、「ランキングが高い大学=自分に最適な大学」とは限らない点にも注意が必要です。大学を選ぶ際には、自分が学びたい専攻分野における強みや、留学生へのサポート体制、立地やキャンパスの雰囲気など、総合的な視点で検討することが大切です。ランキングはあくまで「参考材料のひとつ」として活用するのが賢い選び方といえるでしょう。
これらの大学は、学問分野や研究の強みに加え、国際性や学生満足度など多角的な評価指標で高い評価を受けています。自分の専攻やキャリア目標に合わせて、最適な大学を選ぶ際の参考にしてください。
順位 | 大学名 | 世界ランキング | 日本人留学生 | 人気 | 主な強み・特徴 |
1 | インペリアル・カレッジ・ロンドン | 2位 | ● | ◎ | 工学、医学、サステナビリティ研究で世界的評価 |
2 | オックスフォード大学 | 3位 | ◎ | 人文学、医学、研究の質と影響力が高評価 | |
3 | ケンブリッジ大学 | 5位 | ◎ | 科学、数学、工学分野での卓越した研究力 | |
4 | ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL) | 9位 | ● | ◎ | 建築、教育、心理学、国際性の高さ |
5 | エディンバラ大学 | 27位 | ○ | 医学、AI研究、国際的な研究ネットワーク | |
7 | キングス・カレッジ・ロンドン(KCL) | 40位 | ● | ○ | 医学、法学、政治学、国際的な都市型キャンパス |
8 | ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE) | 50位 | ● | ◎ | 経済学、政治学、社会科学の世界的権威 |
9 | ブリストル大学 | 54位 | ○ | 工学、生命科学、研究成果の質が高評価 | |
10 | ワーリック大学 | 69位 | ○ | ビジネス、経済、数学、企業連携が強み | |
11 | グラスゴー大学 | 78位 | △ | 医学、獣医学、歴史学、国際的な研究環境 | |
12 | バーミンガム大学 | 80位 | △ | 公衆衛生、政策研究、学生満足度が高い | |
13 | サウサンプトン大学 | 80位 | △ | 海洋工学、AI、サステナブル技術の研究 | |
14 | リーズ大学 | 82位 | △ | 環境科学、メディア、ビジネス分野での強み | |
15 | ダラム大学 | 89位 | △ | 人文学、神学、伝統的なカレッジ制度 |
出典:https://www.topuniversities.com/world-university-rankings?countries=gb
https://www.timeshighereducation.com/world-university-rankings/latest/world-ranking
イギリスの大学は、分野ごとに特化した強みを持つ大学が多く存在します。ここでは、人気のある主要専攻別に、その分野で特に高く評価されている大学をご紹介します。
ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)
世界トップクラスの社会科学系大学。特に経済学・政治学・国際関係で圧倒的な知名度を誇り、多国籍企業や国際機関への就職実績も高い。
ウォーリック大学
Warwick Business School(WBS)は英国屈指のビジネススクールとして知られ、MBAやファイナンス系プログラムが特に人気。
ケンブリッジ大学/オックスフォード大学
経済学やマネジメントプログラムにおいてもトップ水準。研究志向・理論志向が強く、将来アカデミックの道を目指す学生にも人気。
インペリアル・カレッジ・ロンドン
英国最先端の工学・テクノロジー教育機関。AI、ロボティクス、環境工学などで高い国際的評価を持ち、企業連携も盛ん。
マンチェスター大学
材料工学・化学工学・電子工学分野で特に強く、ナノテクノロジー研究の中心でもある。
サウサンプトン大学
海洋工学や航空宇宙工学において世界的に知られ、イギリス海軍や産業界との共同研究が活発。
ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)
Bartlett School of Architectureは世界ランキング上位。前衛的な建築教育で知られ、卒業生は建築業界で広く活躍。
ロンドン芸術大学(UAL)
ファッション・デザイン・ビジュアルアート分野で世界的評価を受けており、多くの有名デザイナーを輩出している。
キングス・カレッジ・ロンドン(KCL)
医学部の歴史と実績は非常に長く、NHS病院と直結した臨床教育が魅力。歯学や看護学でも高い評価。
エディンバラ大学
公衆衛生、獣医学、バイオメディカル分野で特に強く、国際共同研究の拠点にもなっている。
グラスゴー大学
ヘルスサイエンス系の研究資源が豊富で、特に獣医学と神経科学に強みを持つ。
オックスフォード大学/ケンブリッジ大学
理論と実践の両面で世界最高峰の評価。Google DeepMindとも関係のある研究者も在籍。
エディンバラ大学
AI・機械学習・ロボティクスで世界的研究機関として知られ、英国政府からの研究資金も豊富。
UCL(ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン)
コンピュータサイエンス学部は国内外で高評価を受けており、ロンドンのIT企業との連携も強い。
イギリスへの留学を検討している方なら、一度は「ラッセルグループ」という言葉を耳にしたことがあるかもしれません。これは、オックスフォード大学やケンブリッジ大学などを含む、イギリスの有力大学24校によって構成される大学連盟の名称です。その卓越した研究力と教育の質の高さから、「イギリス版アイビーリーグ」と称されることもあるほど。
ここでは、ラッセルグループの成り立ちや加盟大学一覧、そこで学ぶメリットや注意点、さらにはグループ外にも存在する優良大学についてもわかりやすく解説します。
大学名 | 設立年 | 所在地 | 学生数(概算) | 留学生比率 | 強い分野例 |
オックスフォード大学 | 1096 | オックスフォード | 約26,000人 | 約45% | 人文学、哲学、経済学、医学 |
ケンブリッジ大学 | 1209 | ケンブリッジ | 約24,000人 | 約42% | 自然科学、工学、数学、政治学 |
インペリアル・カレッジ・ロンドン | 1907 | ロンドン | 約22,000人 | 約60% | 工学、医学、物理、AI |
UCL(ユニバーシティ・カレッジ) | 1826 | ロンドン | 約44,000人 | 約53% | 建築、心理学、生命科学、教育学 |
ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE) | 1895 | ロンドン | 約12,000人 | 約70% | 経済学、社会学、国際関係 |
キングス・カレッジ・ロンドン | 1829 | ロンドン | 約33,000人 | 約45% | 医学、法学、神学、心理学 |
エディンバラ大学 | 1583 | エディンバラ(スコットランド) | 約44,000人 | 約42% | AI、獣医学、哲学、歴史 |
グラスゴー大学 | 1451 | グラスゴー(スコットランド) | 約33,000人 | 約35% | 獣医学、生命科学、教育、社会政策 |
マンチェスター大学 | 1824 | マンチェスター | 約40,000人 | 約40% | 材料工学、物理学、経済学、音響学 |
ブリストル大学 | 1876 | ブリストル | 約27,000人 | 約25% | 工学、法律、環境学、心理学 |
バーミンガム大学 | 1900 | バーミンガム | 約38,000人 | 約31% | 医学、バイオ、教育、国際関係 |
ノッティンガム大学 | 1881 | ノッティンガム | 約34,000人 | 約30% | 農学、製薬、教育、ビジネス |
シェフィールド大学 | 1905 | シェフィールド | 約29,000人 | 約30% | 材料科学、都市計画、音響工学 |
リーズ大学 | 1904 | リーズ | 約38,000人 | 約27% | メディア、ビジネス、教育、地理学 |
サウサンプトン大学 | 1952 | サウサンプトン | 約24,000人 | 約34% | 海洋工学、航空宇宙、AI |
ニューカッスル大学 | 1834 | ニューカッスル | 約28,000人 | 約29% | 農学、都市開発、ヘルスサイエンス |
リバプール大学 | 1881 | リバプール | 約27,000人 | 約30% | 獣医学、工学、化学、法学 |
カーディフ大学 | 1883 | カーディフ(ウェールズ) | 約33,000人 | 約28% | ジャーナリズム、歯学、臨床医学 |
クイーンズ大学ベルファスト | 1845 | ベルファスト(北アイルランド) | 約24,000人 | 約25% | 政治学、機械工学、法学 |
ヨーク大学 | 1963 | ヨーク | 約20,000人 | 約23% | 英文学、教育、心理学、バイオ |
エクセター大学 | 1955 | エクセター | 約25,000人 | 約23% | 環境学、スポーツサイエンス、マーケティング |
クイーン・メアリー(ロンドン) | 1887 | ロンドン(イースト) | 約27,000人 | 約40% | 法学、医療、言語学 |
ダラム大学 | 1832 | ダラム | 約20,000人 | 約20% | 神学、考古学、哲学、地理学 |
ワーリック大学 | 1965 | コヴェントリー | 約28,000人 | 約35% | 経済学、数理科学、ビジネス |
出典:https://www.russellgroup.ac.uk/our-universities
ラッセルグループの大学は「イギリスのトップ研究大学」として知られ、世界中から優秀な学生が集まっています。その魅力と課題を、わかりやすく解説します。
1. 教育・研究の質が非常に高い
ラッセルグループの大学は、イギリス全体の研究資金の約75%を受け取っており、研究施設・人材ともに非常に充実しています。例えば、オックスフォードやケンブリッジではノーベル賞受賞者も多く、最先端の研究に触れる機会があります。
2. 世界的な評価とブランド力
QSやTHEなどの世界大学ランキングで常に上位にランクインしているため、国際的な信頼度が高く、世界中で通用する学歴となります。日本の大手企業をはじめ、外資系企業にも強くアピールできます。
3. 就職時に有利
イギリス国内外での就職に強く、特に金融・コンサル・研究開発職などではラッセルグループ出身者が優遇される傾向があります。大学によってはインターンシップや産業連携が非常に活発で、実務経験を積みやすいのも魅力です。
4. 国際性の高さ
留学生比率が高く、多文化な環境で学ぶことができます。語学力や異文化理解を自然と高めることができ、将来のグローバルキャリアにも役立ちます。
1. 入学難易度が高い
どの大学も入学基準が非常に厳しく、出願時には高い学力と英語力が求められます。出願書類も複雑で、パーソナルステートメントや推薦状の質が合否を大きく左右します。
2. 学費と生活費が高額
とくにロンドンにある大学(UCL、LSE、インペリアルなど)は生活費が高く、年間の学費と生活費を合わせて300万円~500万円以上かかることも。奨学金制度がある大学もありますが、競争率が高いため事前の準備が必要です。
3. 競争が激しい
優秀な学生が集まるため、授業や研究でも常に高いパフォーマンスが求められます。プレッシャーを感じる場面も多く、自主性と計画力が重要です。
4. 専攻によって差がある
すべての学部が優れているわけではなく、大学によって強みの分野が異なります。自分の専攻がラッセルグループに向いているかどうかの確認は欠かせません。
イギリスの大学選びでは、ラッセルグループの大学に注目が集まりがちですが、それ以外にも優れた教育・研究環境を提供する大学が数多く存在します。ここでは、ランキング上位にランクインしながらも、ラッセルグループには属していない“隠れた名門校”を紹介します。
ラッセルグループに所属していないからといって、教育の質が劣るわけではありません。
例えば、バース大学やセント・アンドルーズ大学は、学生満足度、就職率、専攻分野での評価においてラッセルグループの一部大学を凌ぐケースもあります。
「ラッセルグループ=正解」という考え方にとらわれず、自分が学びたい分野、希望する留学スタイル、将来のキャリアに合った大学選びが重要です。
バース大学(University of Bath)
<特徴>
バース大学は、工学、建築、ビジネス、社会科学に強みを持つ実践的な教育で知られています。産業界との連携が非常に強く、学生の約70%が1年間の有給インターンシップを経験するという実績があります。
QS 2025 ランキング(イギリス国内):Top 10〜15位以内
学生満足度も非常に高く、教育の質の面でも高評価を獲得しています。
ランカスター大学(Lancaster University)
<特徴>
ランカスター大学は、環境学、ビジネス、コンピューターサイエンスなどで国際的な評価を受けている大学です。カレッジ制度を採用しており、コミュニティ意識が強いのも特徴。比較的学費や生活費が抑えられ、コスパの良さからも日本人留学生に人気があります。
QS 2025 ランキング(イギリス国内):Top 15〜20位
セント・アンドルーズ大学(University of St Andrews)
<特徴>
スコットランド最古の大学であり、伝統とアカデミックな雰囲気を併せ持つ名門校。特に哲学、国際関係、歴史の分野において世界的に高く評価されています。プリンス・ウィリアムが在学していたことでも知られています。
THE 2025 ランキング(イギリス国内):常にTop 3〜5位にランクイン
イギリスでの大学留学には、学費や生活費といった費用が大きくかかります。特にロンドンと地方都市では、その費用に大きな違いがあり、予算に合わせた留学計画を立てることが重要です。ここでは、学費の相場や生活費について詳しく解説していきます。
イギリスの大学の学費は、大学や専攻によって異なります。一般的に、文系の学部よりも理系や医学部の学費は高額になる傾向があります。たとえば、オックスフォード大学やケンブリッジ大学といった名門校では、学費の年間平均が約£24,000〜£30,000(約468万〜585万円)にもなります。特に理系の分野、例えば工学や医学のコースでは、さらに高額になる場合があります。
一方、ロンドン以外の大学や、地方都市にあるリーズ大学やマンチェスター大学などでは、学費はやや抑えられ、年間で約£15,000〜£22,000(約292万〜430万円)程度となっています。専攻分野によっては、この価格帯よりさらにリーズナブルなプログラムも見つかるかもしれません。
イギリスでの生活費は、留学する都市によって大きく異なります。特にロンドンは、生活費が高いことで有名です。家賃や交通費、食費など、全体的にコストがかかりやすい都市であり、年間の生活費はおおよそ£15,000(約292万円)以上になることが一般的です。ロンドンでは、家賃が月に£800〜£1,500(約15.6万〜29.3万円)程度かかるため、予算計画を慎重に立てる必要があります。
一方、ケンブリッジやオックスフォードのような中規模都市、またはリーズやマンチェスターといった地方都市では、ロンドンに比べると生活費は大幅に抑えられます。地方都市での生活費は年間で約£8,000〜£12,000(約156万〜234万円)程度です。家賃もロンドンほど高くはなく、月に£500〜£800(約9.8万〜15.6万円)程度で済む場合が多いです。
留学費用を少しでも抑えるためには、奨学金やサポート制度の活用が非常に重要です。多くのイギリスの大学や団体が、留学生向けに奨学金プログラムを提供しています。特に、日本の学生には、ブリティッシュ・カウンシルや各大学の奨学金制度が利用可能です。奨学金の金額は多種多様で、学費全額免除のものから、一部支援のものまで幅広くあります。
また、留学生は現地でアルバイトをすることも認められています。イギリスでは学生ビザでのアルバイトは週に20時間まで許可されており、特にロンドンなどでは多くの職種が提供されています。アルバイトによる収入も、生活費の一部をカバーする助けになるでしょう。
ロンドンと地方都市で1年間にかかる留学費用のシミュレーションを表にまとめました。
項目 | ロンドン | 地方都市 |
学費 | £22,000〜£35,000 | £12,000〜£20,000 |
住居費 | £6,000〜£15,000 | £4,000〜£8,000 |
食費 | £3,000〜£4,000 | £2,500〜£3,500 |
交通費 | £500〜£1,000 | £200〜£500 |
その他費用 | £1,500〜£2,000 | £1,000〜£1,500 |
総費用 | £33,000〜£57,000 | £19,700〜£33,000 |
出典:https://www.ukcisa.org.uk/student-advice
https://www.gov.uk/government/publications/tuition-fees-and-student-support-2025-to-2026-academic-year/changes-to-tuition-fees-2025-to-2026-academic-year
https://www.gov.uk/government/publications/tuition-fees-and-student-support-2025-to-2026-academic-year/support-with-living-costs-2025-to-2026-academic-year
日本人がイギリスの大学に進学するためのプロセスは、いくつかのステップで構成されています。主な進学ルートとして、ファウンデーションコースを経て大学に進学する方法と、直接大学に進学する方法があります。
イギリスの大学に直接入学するためには、現地の学生と同じAレベルの資格を持つことが求められます。しかし、日本の教育制度とは異なり、多くの日本人留学生にとってはAレベルの資格がないため、大学入学前に「ファウンデーションコース」を受けることが一般的です。
ファウンデーションコースとは、大学入学に必要な基礎的な学問や英語力を養うための準備コースです。通常1年間のコースで、コース修了後に大学に入学することができます。このコースでは、イギリスの教育システムに馴染むために必要な知識やスキルが学べるため、留学生にとっては非常に重要なステップとなります。
ファウンデーションコースを経由せずに直接大学に進学することも可能ですが、そのためには必要な英語力や学力を証明する必要があります。
イギリスの大学に進学するための英語力要件は大学や専攻によって異なります。以下は、一般的な英語力要件に関する説明です。
ファウンデーションコースに入学するためには、通常、IELTSスコア4.5〜5.5が必要です。各セクション(Reading, Writing, Listening, Speaking)のスコアの最低基準も設けられており、総合スコアが要求されます。
直接大学に入学するためには、IELTSスコア6.0〜7.0が一般的な要件です。特に競争の激しい学部(医学や法学など)では、さらに高いスコアが求められることがあります。
英語力が足りない場合、プレセッショナルコースという短期集中の英語プログラムを受講することができます。このコースでは、英語力を強化し、大学入学に必要なレベルに達することが目指されます。
イギリスの大学教育は、日本の大学教育とは大きく異なる点が多くあります。特に学年制やカリキュラムの内容、そして大学入学に至るまでの過程などで違いが見られます。ここでは、イギリスの教育制度の特徴と、日本の大学制度との違いについて詳しく解説します。
イギリスの大学は多くの場合、学部の課程が3年間で完了するのが一般的です。このため、日本の大学よりも1年短く、効率的に専門分野を学ぶことができる点が特徴です。特に、入学初日から自分が選んだ専門分野に集中して学ぶことが求められ、幅広い基礎的な教養科目を学ぶ日本の教育とは対照的です。
イギリスでは高校段階(Aレベル)で既に専門分野をある程度決定し、その分野に関連する知識を学んでから大学に進学します。このため、大学ではその専門性をさらに深める学びに特化し、より高度な知識やスキルを短期間で習得することができます。例えば、経済学を専攻する学生は、1年目から経済学に関する科目に集中するカリキュラムが組まれます。
イギリスの大学のカリキュラムは、日本の大学と比べて専門性が非常に高いです。日本の大学では、1年目から2年目にかけて一般教養を学び、3年目以降に専攻分野に進むことが多いのに対し、イギリスでは入学直後から専攻に関連する科目に取り組みます。このため、学生は早い段階で自分の興味やキャリアに直結した内容を深く学ぶことができます。
また、イギリスの大学では学生の自主学習が重視される点も特徴的です。講義の時間は比較的少なく、学生は自ら課題に取り組み、文献を読み込み、研究を進めることが求められます。このような教育スタイルは、将来的に研究者や専門職に進む学生にとって、独立した思考力や問題解決能力を育む機会となります。
イギリスでの留学は多くの挑戦を伴いますが、実際に経験した日本人学生の声を参考にすることで、準備段階から現地での生活、就職活動に至るまで、成功するためのヒントが得られます
先輩たちのアドバイスによると、大学選びは最も重要なステップのひとつです。特に自分の専攻分野の強みを持つ大学を選ぶことが大切です。
学問的な強み: 大学ごとに得意な分野が異なるため、自分の興味やキャリアに直結する分野を学べる大学を選びましょう。
キャンパスライフ: 留学中の生活も大切な要素です。キャンパスの雰囲気やサポート体制(留学生のサポートが充実しているかどうか)をチェックして、長期間過ごしやすい環境を選ぶことが成功の鍵となります。
出願準備に関するアドバイスとして、早めの準備が重要という声が多くあります。
UCASの使い方: 出願システムであるUCASは複雑に感じるかもしれませんが、先輩たちからは、早めに使い方をマスターし、締切を守ることの重要性が語られています。出願書類(パーソナルステートメントや推薦状)は時間をかけて丁寧に準備しましょう。
IELTS対策: 英語力が足りない場合、特にIELTSスコアに関しては事前に対策を練ることが大切です。実際のテストと同じ形式で模擬試験を受けることが有効だと言われています。
現地での生活は、多くの留学生が直面する課題です。特に初めて海外に住む学生にとっては、生活の調整が必要です。
住居選び: 住居については、先輩たちは「寮」よりも「フラットシェア」を選んでいる人が多いと述べています。寮は便利ですが、個人の自由が少ないため、シェアハウスを選んだ方が現地の学生との交流が増え、生活が充実するとのことです。
食生活の工夫: 食生活については、日本食が恋しくなることが多いですが、留学生として現地の食文化に慣れることも大切です。日本食の食材が手に入りやすい地域もありますが、週に1回の外食を楽しんだり、現地のマーケットで食材を買って自炊することがオススメです。
英語力を向上させるためには、授業だけではなく、日常的なコミュニケーションを大切にすることが大きなポイントです。
現地の人と積極的に会話する: 英語力を伸ばすためには、授業だけでなく、街の人々と積極的に会話を交わすことが必要です。先輩たちは、友人を作ることが英語力向上の大きな助けになると強調しています。
語学学校や交流イベントに参加する: 英語に不安がある場合、語学学校に通うことや、大学の交流イベントに参加することが勧められています。
留学の目的は学問だけでなく、就職活動にもあります。イギリスでの就職活動についても、先輩たちから貴重なアドバイスが得られます。
早期からキャリアサポートを利用する: 先輩たちは、大学のキャリアセンターやインターンシッププログラムを早い段階から活用することを勧めています。これにより、現地での就職に向けた準備が整います。
ネットワーキングの重要性: 就職活動では、人脈作りが重要です。大学のイベントや講演会、業界のネットワーキングイベントに参加することで、就職活動を有利に進めることができます。
留学経験者の中には、後悔していることもあります。それらの失敗談を避けるために、以下のポイントに注意しましょう。
英語の壁に直面した: 英語の壁にぶつかり、最初のうちは授業についていけなかったという声が多いです。そのため、入学前に英語の準備をしっかり行い、学習スタイルをイギリス式に変えることが成功のカギになります。
事前準備の不足: 出発前に現地の情報を十分に収集しなかったため、住居探しや日常生活に苦労したという体験もあります。事前に現地の文化や生活習慣について学ぶことが重要です。
イギリス留学は、学問的にも生活面でも非常に充実した経験を提供してくれますが、そのためには大学選びや費用、入学プロセスについてしっかりとした準備が必要です。特に、オックスフォード大学やケンブリッジ大学といった名門校への留学は、Aレベルテストや厳しい入学審査を通過する必要があり、一般的なファウンデーションコースを利用できない点にも注意が必要です。また、学費や生活費の面でも、都市や大学によって大きな違いがあるため、留学先の地域特性を理解し、計画的に準備を進めることが重要です。
イギリスの大学で学ぶことは、国際的な視野を広げ、将来のキャリアに大きな影響を与える貴重な経験となるでしょう。この記事で紹介した情報を参考に、ぜひ自分に合った大学を見つけ、充実した留学生活を送りましょう。
Q&AまとめQ&A
歴史ある文化や伝統が色濃く残るイギリスは、古い伝統も守りながらも、 常に流行の発信地としてファッション・アート・音楽・考え方や技術などを生み出し世界中に発信している国としても有名です。 英語教育にも長い歴史をもち、語学学校の質や教育レベルも世界的に高いです。 イギリス留学では、英語発祥の地として、上品なクイーンズイングリッシュを学ぶことができることが魅力。 多国籍国家でもあるため、国際色豊かで留学生でも住みやすい雰囲気があります。 ヨーロッパ各国へ小旅行を楽しむこともできる、ヨーロッパの魅力たっぷりの国です。