「ニュージーランドのワーホリに興味がある」
このように考えていますか。
ニュージーランドは、時給が高く多民族国家で生活できるなど、複数の魅力があります。
一方、物価が高く、日本より治安が悪いという調査結果もあり、注意が必要です。
魅力や注意点、費用を踏まえて、ワーホリ先をニュージーランドにすべきかを判断しましょう。
そこで本記事では、ニュージーランドのワーホリについて以下の内容を解説します。
「ニュージーランドへワーホリに行くべきか」や「何から準備すべきか」が理解できるため、最後までご覧ください。
CONTENTS
ニュージーランドはワーホリで人気の国の1つです。
まずはニュージーランドの基本情報やワーホリ制度について確認しましょう。
ニュージーランドは南太平洋の南西部に位置する島国です。
面積は日本の約4分の3である約27万534㎢、人口は日本の約24分の1である約520万人です。
首都はウェリントンで、約90%の方が英語を話します。
また、自然豊かな点も特徴で「地球の箱庭」とも称されています。
ワーホリ期間中は、以下のような観光・アクティビティを体験可能です。
国内最大の都市であるオークランドには、2023年時点で10,262名の日本人が在留(*)しています。
項目 | ニュージーランドの特徴 |
首都 | ウェリントン |
立地 | 南太平洋の南西部 |
公用語 | 英語 マオリ語 ニュージーランド手話 |
人口 | 約520万人(2023年) |
面積 | 27万534㎢ |
通貨 | ニュージーランドドル(NZD) |
主な宗教 | キリスト教:36.5% 無宗教48.2% (2018年) |
日本との時差 | +3時間 (サマータイム:+4時間) |
ニュージーランドのワーホリ制度を活用すると、最大1年間現地に滞在しながら、以下のような体験ができます。
滞在期間や就学期間には上限が設けられているため確認しましょう。
項目 | 期間 |
最長滞在期間 | 1年間 |
最長就労期間 | 制限なし |
最長就学期間 | 6ヶ月間 |
ニュージーランドへワーホリに行くには、ワーホリビザを取得する必要があります。
ワーホリビザを取得できるのは、申請時に18歳以上30歳以下の方です。
また、パスポートの残存期間が1年3ヶ月以上残っており、4,200NZDの滞在資金を用意する必要があります。
加えて、ビザ申請後は健康診断の受診が必要で、健康要件といった一定の条件も設けられています。
ワーホリビザを取得できるのは1度のみですが、季節労働を3ヶ月以上行うと3ヶ月の延長が可能です。
項目 | 要件 |
年齢 | 18歳以上30未満(申請時の年齢) |
申請費用 | 無料(日本国内からの申請の場合) ※別途国際観光保護税100NZDを要する |
パスポート | 残存期間1年3ヶ月以上 |
主な申請要件 | ・4,200NZDの滞在資金を有している ・健康要件を満たしている ・子供を同伴しない ・往復航空チケットまたは航空券購入資金を有する ・過去にニュージーランドのワーホリビザを取得したことがない |
申請方法 | オンライン申請 |
ビザの有効期限 | ・発給日から1年以内の入国 ・入国日から12ヵヶ月間の滞在 |
ニュージーランドのワーホリには、有意義な体験ができる複数の魅力があります。
ここでは魅力を5つ紹介します。
日本より時給が高い点がニュージーランドのワーホリの魅力です。
最低時給は23.15NZD(2,040円(*))に定められています。
例えば、週35時間×8ヶ月を最低賃金で働いた場合、25,928NZD(2,284,972円(*))を稼ぐことができます。
就労で得た資金は現地での生活費や観光費用に充てられるため、少ない費用で現地生活や語学習得ができるでしょう。
現地での生活費を節約すれば、貯金して帰国できる可能性もあります。
* 1NZD=88.12円(2024/12/10時点のレート)で計算
多民族国家である点もニュージーランドの特徴です。
ニュージーランドの民族の構成比(*)を紹介します。
多様な民族が居住しているため、ワーホリ中は幅広い文化や価値観に触れられます。
現地生活を通じて視野が広がり、就職や転職の選択肢が拡大したり、面接時の強みとなったりするでしょう。
ニュージーランドのワーホリ制度は、就労期間の制限がなく、就学可能期間も長いです。
就労期間の制限がないため、気に入った職場で働き続けることができ、ワーホリ中の転職活動の手間も省けます。
また、就学も最長6ヶ月間可能なので、語学習得に力を入れたい方にもおすすめです。
同じくワーホリ先として人気のオーストラリアの場合、同一雇用主での最長就労期間が6ヶ月、最長就学期間が4ヶ月と定められています。
目的に合わせて柔軟に就労や就学できる点が魅力といえます。
ニュージーランドは、国土の約32%が国立公園や自然保護地区に指定されており「地球の箱庭」とも称されています。
代表的な国立公園を紹介します。
ワーホリ中はこれらの国立公園や自然保護地区の観光ができます。
生活の中にも自然が溢れているため、ワーホリを通じてリフレッシュしたい方にもおすすめです。
ニュージーランドのワーホリでは、以下のようなアクティビティが楽しめます。
日本ではなかなか体験できないアクティビティもあるため、ワーホリ中の思い出となるでしょう。
複数の魅力があるニュージーランドのワーホリですが、注意点もいくつかあります。
ここでは、注意点を解説します。
ニュージーランドは日本より時給が高めですが、物価も高いため注意が必要です。
NUMBEOの生活費・家賃指数を紹介します。
生活費指数 | 家賃指数 | |
ニュージーランド(オークランド) | 67.7 | 32.1 |
日本(東京) | 51.9 | 27.0 |
東京よりも生活費が約1.3倍、家賃が約1.2倍かかる計算です。
イギリスやオーストラリアなどと比較すると低めですが、日本と同じ水準で資金計画を立てると、現地での生活費が不足する原因となるため要注意です。
ニュージーランドは日本よりも治安が悪いです。
NUMBEOの犯罪指数を紹介します。
犯罪指数 | 順位(311都市中) | |
ニュージーランド(オークランド) | 49.9 | 122位 |
日本(東京) | 24.0 | 288位 |
犯罪指数は高いほど危険な地域とされています。
また、外務省の安全対策基礎データによれば、飲酒に絡む暴行・傷害、置き引きや車上ねらい、窃盗が多発しています。
性犯罪の発生率も日本より高く、違法薬物の使用も問題となっているようです。
ニュージーランドは治安が良いと思われがちですが、実際は十分な防犯対策や防犯意識が必要です。
外務省の安全対策ホームページによれば、ニュージーランドの衛生状態は良好とされており、水道水を飲める地域もあります。
ただし、魚介類の生食については注意が必要で、食する際は衛生管理の行き届いたレストランを選びましょう。
また、日本ほど医療設備が整っておらず、医療費も高額です。
事前に渡航先の医療機関を確認し、保険にも加入することが大切です。
ニュージーランドは湿度が低く過ごしやすい天候です。
しかし、紫外線は日本の3倍(*)と言われるほど強いため注意が必要です。
強い紫外線を長時間浴びると、肌荒れや目の疾患に繋がる可能性があります。
ニュージーランドはアウトドアな観光地やアクティビティが多いため、日焼け止めクリームや帽子、サングラスなどで紫外線対策をしましょう。
ニュージーランドのワーホリの費用は、目的や就労時間、語学学校の有無などによって変動します。
参考までに、以下の条件の費用例を紹介します。
費用内訳(*1) | 費用目安 |
パスポート取得費 | 0~16,000円 |
ビザ申請費(*2) | 8,812円 |
渡航費(*3) | 82,785~149,846円 |
学費・入校金等(*4) | 590,104円 |
滞在費(*5) | 1,767,155円 |
生活費(*6) | 290,385円 |
留学保険の保険料(*7) | 275,810円 |
収入(*8) | 2,050,703円 |
合計 | 980,348~1,047,409円 |
*1 1NZD=88.12円(2024/12/10時点のレート)で計算
*2 国際観光保護税の費用/ビザ申請無料
*3 Trip.com(2024/12/10時点の料金)における4~8月の最安値の平均を基準に算出
*4 NZLC オークランド(Morning Class Full Time General English 授業料+登録費+教材費+)の例
*5 NZLC オークランド(ホームステイ 1日2食付)の例(手配料(ツイン/ダブル)を含む)
*6 NUMBEO ニュージーランド オークランド の平均生活費(月間パス+通信費)
*7 AIG損保 留学保険の例
*8 週の就労時間35時間×就労期間8ヶ月×最低賃金23.15NZD-所得税17.5%で計算
上記の費用に加えて、交際費や観光費用などが発生します。
また、 滞在方法や食生活などによっても費用が変動する点に留意してください。
ワーホリの費用を節約する方法をいくつか紹介します。
シェアハウスに滞在すれば、家賃を複数人で均等できるため、現地での生活費を抑えられます。
また、外食すると食費が高額になるため、費用を抑えたい方は自炊を心がけることが大切です。
加えて、語学習得が目的でない場合、語学学校に通う期間を短縮する選択肢もあります。
渡航前にオンライン英会話などで基礎的な英語力を習得すれば、学費を抑えられ、より長期間就労できるでしょう。
ワーホリの費用の内訳や節約方法などは「ワーホリの費用の目安は?国別の内訳や節約方法、注意点を解説」で詳しく解説しています。
ニュージーランドのワーホリでは、ビザの取得や航空券の手配といった複数の準備が必要です。
時間がかかる準備もあるため、渡航時期から逆算して計画的に進めましょう。
ここでは、ニュージーランドのワーホリの事前準備を7つ紹介します。
最初にニュージーランドにワーホリに行く目的を決定します。
✓ワーホリの目的の例
ワーホリの目的が決まらないと、現地での生活や語学学校に通うか否かが決まらないため、必ず決定しましょう。
ニュージーランドへワーホリに行く際は、パスポートとビザの取得が必要です。
パスポートは各都道府県のパスポートセンターで申請可能です。
申請から概ね7〜9日程度でパスポートを受領できます。
ただし、残存期間が1年3ヶ月以上残っているパスポートを保有している場合、申請は必須ではありません。
また、ワーホリビザはニュージーランド移民局ホームページからオンラインで申請できます。
ビザ申請後はニュージーランド移民局から指定された病院で健康診断を受け、診断書を提出します。
診断書提出後、通常5〜10日程度で移民局からメールが届くので、移民局のサイトからビザをダウンロード・印刷しましょう。
ニュージーランドのワーホリビザの申請については「ニュージーランドのワーホリビザ申請は簡単!手順を説明」で詳しく解説しています。
ビザの取得後に航空券の手配を行います。
ニュージーランドのワーホリでは、復路の航空券を購入する資金があれば、往路の航空券のみで渡航できます。
復路の航空券は帰国の日が明確になってから手配することがおすすめです。
航空券は、大きく以下の4つの方法で取得できます。
ニュージーランドの渡航費の目安は、往復で「108,981〜198,783円」程度ですが、渡航時期や航空会社などによって変動します。
渡航時期が決まっている場合は、事前にTrip.comなどで航空券の価格を確認しましょう。
目的や自身の英語力に合わせて語学学校を選択しましょう。
予算にもよりますが、 語学習得が目的であれば最大の6ヶ月間語学学校に通う選択肢が有力です。
一方、就労や観光が目的の場合も1ヶ月程度は通うことをおすすめします。
最低限の語学力がないと、就労先が見つからない原因となります。
語学学校の費用を節約したい場合は、留学前にオンライン英会話などを活用してみてはいかがでしょうか。
また、語学学校選びで着目すべき主な要素は以下の通りです。
各学校で特徴が異なるため、複数の学校を比較しましょう。
ワーホリ中の主な滞在先は以下の通りです。
語学学校に通う場合、最初は学生寮やホームステイに滞在することが一般的です。
学生寮やホームステイ先は、通常語学学校が手配してくれます。
そして、語学学校の卒業や現地生活に慣れたタイミングで賃貸物件やシェアハウスに引っ越します。
費用を抑えたい方は、郊外の物件やシェアハウスを検討しましょう。
ニュージーランドは医療費が高額で、日本の医療保険制度も利用できません。
また、 保険加入の証明書の提出が必要な語学学校も多いため、必ず留学保険に加入しましょう。
日本の留学保険でも差し支えありませんが、語学学校によっては英語表記の保険証書しか対応していない場合もあります。
保険手配の代行を受けられる語学学校もあるため、パンフレットや要項を確認しましょう。
ワーホリ前に基礎的な英語力を習得することをおすすめします。
語学習得が目的の場合、 基礎的な英語力を有していれば現地の英語に耳が慣れやすく、効率良く英語力が向上するでしょう。
また、事前に英語力を習得していれば、語学学校に通う期間を短縮でき就労期間を延ばせるため、支出の削減と収入の増加が見込めます。
ワーホリの準備で留学エージェントを活用する場合、英会話サービスを提供しているケースもあるため、確認してみてください。
ただし、ワーホリにおいて最初から高度な英語力は必須ではありません。
弊社が調査した結果では、ワーホリに行った55.8%の方がTOEICスコア500点未満でした。
渡航時のTOEICスコア | 割合 |
200点未満 | 6.8% |
200点以上300点未満 | 14.6% |
300点以上400点未満 | 19.8% |
400点以上500点未満 | 14.6% |
500点以上600点未満 | 12.3% |
600点以上700点未満 | 9.1% |
700点以上800点未満 | 9.6% |
800点以上900点未満 | 5.0% |
900点以上 | 1.1% |
受けたことがない/覚えていない | 7.1% |
出典:海外留学エージェント「スマ留」がワーキングホリデーの実態調査を実施。
「英語力がないから不安」と感じる必要はないでしょう。
ニュージーランドには、ワーホリで人気の都市が複数あります。
それぞれ特徴が異なるため、自分に合った都市を確認しましょう。
ここでは、ニュージーランドで人気の都市を3つ紹介します。
オークランドはニュージーランド最大の都市で、約1,739,300人(*)が居住しています。
イギリスのエコノミストによる「最も住みやすい都市ランキング」で1位になった実績があり、2023年時点でニュージーランド内の都市最大の10,262名の日本人が在留しています。
また、レストランやショッピングセンターが建ち並ぶ一方で、少し移動すると大自然と触れ合うことができる点も魅力です。
オークランドには、以下のような名所があります。
* Regional Economic Profile | Auckland | Population growth
ウェリントンはニュージーランドの首都であり、2023年時点で約216,200人(*)が居住しています。
政治や芸術、文化の中心地として有名で、芸術と文化が融合した可愛らしいカフェやクラフトビール専門店などが揃っている点も特徴です。
またBBCの「2015 年最もホットな都市」に選ばれた実績もあります。
ウェリントンの主要な名所を紹介します。
* Regional Economic Profile | Wellington City | Population growth
ニュージーランド第2の都市と呼ばれるクライストチャーチは、人口約396,200人(*)で南島に位置しています。
ヨーロッパ調の美しい街並みが残る自然豊かな都市なので、落ち着いて暮らしたい方に最適です。
また、 農作業が盛んな点も特徴で、ワーホリ中にファームジョブがしたい方にもおすすめです。
クライストチャーチの代表的な名所を紹介します。
* Facts, stats and figures : Christchurch City Council
本記事では、ニュージーランドのワーホリの魅力や注意点、事前準備などを解説しました。
ニュージーランドは、時給が高く多民族国家で生活できるワーホリでも人気の国です。
しかし、物価の高さや治安の悪さといった注意点もあるため、ワーホリ先をニュージーランドにすべきかを適切に判断しましょう。
また、ワーホリの渡航準備や現地生活が不安な方は、留学エージェントの活用がおすすめです。
年間8,000人以上が利用する「スマ留」なら、シンプルな料金形態で24時間サポートを受けられます。
留学までの準備がLINEで完結し、英語学習サポートも備わっているため、まずは無料カウンセリングから活用してみてはいかがでしょうか。
Q&AまとめQ&A
日本の7割ほどの国土に「地球の箱庭」とよばれるほどの壮大な大自然が ぎゅぎゅっと詰まっているニュージーランドは世界中の人々を魅了しています。 南半球に位置しますが、歴史的背景からイギリス文化が色濃く残る国でもあり、イギリスにいるかのような優雅な雰囲気も味わえます。 物価も日本の3分の2程度、安全な国の一つでもあり治安も良好で、住みやすい国でもあります。