昔から若いときの苦労は買ってもせよといわれます。海外に出て働きながら語学も勉強できるワーキングホリデーは、新しく楽しい体験がたくさんあります。同時に言葉や文化の違いでつらいこと、大変なことも経験しますが、それらの経験がのちの人生で役に立つ場合があります。
このコラムではワーホリの準備で何が必要か、またどのくらいでできるのかを紹介します。
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ワーホリの過ごし方は十人十色です。語学の上達を目指す人もいれば、海外で働きながらその資金で各地を旅する人もいます。それぞれの目的に沿った準備が必要です。
ワーホリの準備期間は目的と滞在期間によって大きく変わります。準備期間と同時に重要なのが準備金です。費用も滞在先によって違いますが、出発前にだいたい100万円から150万円とされています。住むところや学校、ビザの申請などさまざまな手続きと資金の準備を考えれば、最低でも3、4か月前から1年を目安に計画を立てましょう。
コラムをご覧のあなたは、どこでワーホリ体験をしますか。英語圏以外の国もたくさんあり、それぞれの国によってワーホリの方法が異なります。まずはワーホリが可能な国など、情報を集めるところからはじめましょう。
現在日本とワーキングホリデー協定を結ぶ国は世界に20か国あります。1980年にオーストラリアとワーホリ協定がはじまって以来、協定国の数は飛躍的に増えました。2017年には南米初のアルゼンチンと協定が結ばれ、この先も新しい国との締結が期待されています。
ワーホリの最大の魅力は、滞在国で観光・就学・就労ができることです。観光ビザでは現地で当然働くことはできません。留学ビザでも就労には制限があります。ワーホリビザなら現地でしっかり働いて学校に通って語学も勉強し、そして各地を旅することができます。ワーホリビザは1カ国で1度しか使えません。人生一度のチャンスを有効に活かしたいものです。
ワーホリの準備で大切なビザ取得は、国によって異なります。たとえば英語圏でのワーホリ希望者に常に人気が高いオーストラリアは、ビザ申請時に18歳-30歳であること、滞在期間が最長2年間で就学が最長4か月間という条件があります。
また、カナダの場合は滞在期間が最長1年間、就学が6か月以内で就労期間は制限なしと、国によって条件が違います。まず、どの国にワーホリに行きたいか、候補地のビザ情報を集めましょう。
目的地が決まったら、次はいよいよワーホリの準備をはじめましょう。まず、日本を出発するため現地に向かうために必要なものを考えます。これを機にお手持ちのパスポートを確認しましょう。ひょっとすると更新が必要かもしれません。
ワーホリを検討中の方は、まずパスポートをもっているか、そしてそのパスポートが有効かを確認しましょう。「ワーホリの準備はパスポート取得からはじまる」といっても過言ではありません。パスポートの取得はもちろん、ワーホリの場合はパスポートの「残存有効期間」がとても大切です。
たとえばオーストラリアの場合、パスポートが滞在予定期間を満たしてればビザは取得できます。しかしニュージーランドの場合、パスポートは現地の滞在予定プラス3か月、アイルランドはプラス6か月の残存有効期間が必要となり、国よって大きな差があります。
ちなみにカナダでのワーホリ滞在期間は、パスポートの残存有効期間によって決まります。有効期間が半年しかない場合は、ワーホリ期間も半年未満となってしまうので、まずはパスポートの有効期間を確認しましょう。
パスポートの有効期間が1年以内なら新たな申請が可能です。どの国に行くにせよ、だいたい1年以上は余裕のあるパスポートを持っておくと安心です。
オーストラリアの場合
以上5点をクリアすればワーホリビザの申請が可能です。
国によって条件が違うと同時に、ビザの取得方法が改正されることもあるので、随時最新情報をチェックしましょう。
オーストラリアのワーホリビザ申請はインターネットのみで受け付けです。支払いはクレジットーカードで、現金の取り扱いがありません。自身のカードがない場合は、他人名義のカードを利用することができます。申請料金は$450豪ドルです。
現地での滞在先はあらかじめ出発前に手配しておくと非常に便利です。なかでも人気は、何人かと1軒の家で共同生活するシェアハウスです。見知らぬもの同士での共同生活は異文化交流に最適の場所ですが、同時に住人間のトラブルも決して少ないとはいえません。
ただ、いろんな国や地域から集まった人たちとの生活は、学校では学ぶことができない貴重な経験になることも事実です。ルールを守れば生活費も安くあげられるので、シェアハウスは一考の価値ありです。
インターネット購入や航空会社窓口などで片道/往復航空券を購入します。航空券もそのチケットの種類や有効期間、時期、ルートによって価格が大きく変わるでしょう。ワーホリ利用者の多くが、片道航空券を購入します。のちの予定変更や滞在延長など、帰国時に複便を購入するようです。
ワーホリ専用の保険がいくつもあります。滞在先で病気になった際の医療保険など、一般の海外旅行保険と内容は似ています。ワーホリの期間や事故対応、滞在期間が延びた際の保険の延長手続きなど条件を考え、自身にふさわしい商品を選びましょう。
ワーホリの魅力は働きながら、学校に通って語学の勉強ができることです。観光では不可能なこともワーホリでは可能です。ワーホリ計画の大きな理由が語学習得なら、その目標と滞在予定期間、そして予算に合わせてぴったりな学校を選びましょう。
ワーホリは観光旅行ではなく、しばらく現地で生活します。その生活をする上で必要なもの、便利なものを考えましょう。新たに購入しなくてはいけないものもあるはずです。
海外生活において必要なものはたくさんありますが、行く先々で役に立つのが、コンセント交換プラグです。比較的安価で、複数の国に対応する機種があります。旅行同様、ワーホリの準備に欠かせないツールでしょう。
ワーホリで便利なものは、やはりパソコンです。パソコンは、現地で語学学校に通う人なら自宅での予習・復習は欠かせないでしょう。多くの留学生、ワーホリ経験者が現地であって良かったというもののひとつです。
あらためて「私はなぜワーホリに行くのか」について考えます。せっかくのチャンスをより有意義な経験にするため、出発前に自身でしておくべきことをリストアップしましょう。
滞在先が英語圏でなくとも英語力を備えておいて損はありません。出発前から勉強する人と現地でスタートする人では大きな差が生まれます。ワーホリ前の準備として「とても役に立った」と声が高いのが「中学の文法の復習」です。基本的な単語や文法を確認するのに役立ちます。
ワーホリをする前に必ず済ませておきたいのが、歯の治療です。国が変われば、医療制度も保険制度も変わります。高額な自己負担を避けるには、日本で事前に歯の治療を終えてから出発しましょう。せっかくのワーホリ期間中でも歯の治療で帰国しなくてはならない人がいます。
ワーホリは準備から申請、出発まで手続きを含めひとりでできることがたくさんあります。しかし、その手続きの不備や現地での生活サポートなど、単身での渡航は何かと不安がつきものです。
エージェントはワーホリや留学経験者が多く、あらゆる相談に乗ってくれます。インターネットで情報収集したり、説明会に参加したりして、自分にあったエージェントを見つけてください。
ワーキングホリデーの目的は人さまざまですが、多くの人が語学力の向上を求めています。観光旅行で語学の習得は難しく、留学だと働くことに制限があります。ワーホリだと働きながら語学の勉強も可能です。ワーホリはその準備によって現地での生活に大きく影響しますから、事前にできることをしっかりおこないましょう。