海外留学について興味のある人であれば、自分にとって留学することが得なのか損なのか、検討したことがあるはずです。
海外留学といえば、昔はエリート中のエリートが行くものと決まっていました。今ではずいぶんと一般的になったようです。 思い立ったなら誰でも簡単に、海外留学に旅立つことができます。
とはいえ、海外留学は国内で英語を学ぶことに比べれば、まだまだハードルが高いこともたしかです。経済的な問題もあれば、学校や仕事を休まなければいけない問題もあります。
日本語が通じない見知らぬ土地で、異文化に揉まれながら一人で暮らさなければいけないという不安もありますよね。それでも多くの人たちが、海外留学にチャレンジしています。
なぜなら、様々な問題を乗り越えてでもチャレンジするだけの価値が、海外留学にはあるからです。
ではいったい海外留学には、どんなメリットがあるのでしょうか?
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海外留学の一番のメリットは、なんといっても語学力が飛躍的に上がることです。
しかし、今の時代にわざわざ海外に留学しなくても、オンライン英会話で学ぶこともできれば、色々な教材も簡単に手に入ります。英語語学学校も充実しているだけに、国内で十分にレベルの高い英語を学ぶことができます。
だから「海外留学なんて無意味だ!」といった意見も多くあります。ですが、それはほんとうでしょうか?
たしかに、単に英語力をつけるという目的であれば、国内だけでも事足りるかもしれません。では、国内で英語を学ぶことと海外で英語を学ぶこととの違いは、どこにあるのでしょうか?
結論から言えば 英語力を身につけるスピードが驚異的に上がることです。留学ならブレイクポイントまで一気に到達!
英語をペラペラとしゃべるようになるためには、英語学習に2.000時間以上が必要と言われています。
中学・高校・大学で学ぶ英語の総時間数は、およそ1.000時間に過ぎません。ですから、残りの1.000時間をどうやって補えばよいかが問題となります。
言語をマスターするまでに日本人が必要とする学習時間の比較表がこちら↓
参照:言語別の学習時間の比較表参照サイト
たとえば、週一で1時間の英会話レッスンに通ったとすれば、1ヶ月で4回レッスンを受けることになります。ということは1.000時間を消化するためには、実に250ヶ月が必要になる計算です。
つまり、20年です。
レッスン数を増やせば20年はかからないにしても、数年は覚悟しなければならないでしょう。気が遠くなってきませんか?
それでも少しずつでも英語を話せるようになれば、学習を続ける楽しさも味わえるのですが、残念ながらそうはなりません。
語学力は学習すればするほど、それに比例して身につくものではないからです。 学習を重ねることで、ある一定のポイントに達したときに、一気に効果が出るのが語学学習の特徴です。
努力をしてもすぐには効果が出ないため、多くの人が一定のポイントに到達する前に英語学習をあきらめてしまいます。
「継続は力なり」とわかっていても、英語力が上がっているという実感を得られないため、嫌になって脱落してしまうのです。
ところが、 海外留学をすることでブレイクするポイントまで一気に到達できるのです。
海外留学では、寝ている以外の時間はすべて英語を使わざるを得ないため、英語をマスターするために必要な学習時間をあっという間に稼げるからです。
授業を詰め込むことで、英語に集中できる時間を過ごせることはもちろんですが、留学で大事なことは授業以外の時間です。
日本語が一切通じない環境は、海外留学で得られる最大のメリットです。タクシーに乗るにしても買物をするにしても、英語を使わなければ生活そのものが成り立ちません。
授業以外の時間も、コミュニケーションのために英語を使わざるをえないため、すべての時間が英語の勉強時間として組み込まれます。 英語を話すために必要となる時間を短期間で消化できるのです。
何年もかけて、ゆっくりと英語を話せるようになりたいのであれば国内で学ぶのもよいでしょう。
しかし、数ヶ月、あるいは1年ぐらいの短期集中で英語を話せるようになりたいのであれば、今も昔も海外留学がベストな選択といえます。
フィリピン留学の場合はどうか?
欧米留学ではグループクラスで、授業数も4コマ〜5コマ程度しかないため、一体どのぐらいの勉強を毎日行っているか、測りづらい面があります。その点フィリピン留学は1日8時間、マンツーマン中心かつグループクラスも少人数で行う学校が多いため、1日8時間×5日で週に40時間、1ヶ月160時間学習することができます。そうすると約3ヶ月で480時間。このぐらい学習するとご自身がある程度英語を喋れているのを、自覚出来るはずです。
海外留学のメリットとして最近特に浮上してきたのが、就転職が有利になること、そして将来にわたって年収が上がるという事実です。
このことは、明治大の横田雅弘・国際日本学部長らのグループが、2015年に行った調査結果によって裏付けられています。
調査は全国の20~50代の男女を対象に行われました。その結果、現在の年収を比較すると、留学経験者の年収は留学未経験者よりも男性で70万円、女性で109万円も高いことがわかったのです。
日本経済新聞でもこの調査結果が記事になり、各界で話題を呼びました。 統計には留学経験者の年収が、留学をしていない人よりも高い傾向にあることがはっきりと示されています。
ちなみにこの調査は欧米留学を対象としたものです。欧米に比べて短期留学生が多いフィリピン留学では、調査が少し難しいかもしれません。
日本国内では驚きをもって迎えられた調査結果ですが、実は海外では英語レベルが役職や収入に影響を与えることは当たり前のことに過ぎません。世界各国のほとんどの大手企業は、国内市場だけでは経営が成り立たないため、世界を相手にビジネスを展開しています。
そうなると、世界の共通語として英語が話せなくては仕事になりません。そのため、企業が人を採用する際には、必ずと言ってよいほど英語力が問われます。
英語が上手に話せないと、まともな仕事に就くことさえできないのが世界の現実です。 英語の巧拙が年収にダイレクトにつながってきます。
世界のグローバル化は、日本にも確実に影響を及ぼしています。日本でも新卒採用時の足切りの要件として、TOEICのスコアを取り入れる大企業が増えています。課長や部長などの管理職に昇進する際の条件として、TOEICのスコアを課している企業も増える傾向にあります。
日本も次第に世界標準に近づいているようです。これからはますます英語ができるかどうかが、年収に大きく響いてくるでしょう。海外留学を通して身につけた英語力は、就転職を有利に導き、将来にわたって年収を底上げしてくれます。
図表「ダイジョブ・グローバルリクルーティング株式会社がまとめた統計」
就転職の際に選択肢が増えることも海外留学のメリットです。
英語力を身につけることで、海外での就職や外資系企業への就転職という道が開けます。選択肢が多ければ、人生はより豊かになります。
あるいは企業に縛られるのではなく自由に生きたい場合にも、英語力は強力な武器になります。 英語ができれば日本に留まる必要もありません。世界のどこに行っても生活できます。
YouTuberなど好きなことを仕事にして、世界を舞台に自由に生きたい場合にも、英語力があれば選択肢が広がり、可能性が一気に開けます。日本語圏だけを相手にするのと英語を使って世界を相手にするのとでは、稼ぎやすさや収入に大きな差が出てきます。
自由への扉は、海外留学によって培われる英語力によって開くことができます。
また、先の調査結果では、留学経験者の年収が総じて高いのは「語学力」だけが理由でないことも示されています。
海外留学は自分に対して行う投資です。留学によって得られるリターンには、 語学力のほかに様々なプラスアルファがあります。海外留学によって、実社会で求められる能力や意識が高まるからです。
海外留学が未来への投資として優れているのは、見知らぬ土地での留学経験を通して、一回りも二回りも大きく成長できるからです。
家族や友達とも離れた異文化の国での生活に、ハプニングはつきものです。なにか困ったことがあったときには、誰かに助けを求めたり、自ら解決のために動く姿勢が求められます。
環境は人を変えます。海外留学をすれば、その環境に適応できるように自ら積極的に動くよりありません。そうしなければ生活が成り立たないため、日本にいるときは引っ込み思案だった人も自然に変われます。
海外留学という環境が、いやでも自立を促すのです。
図表:海外留学による自己成長度ランキング
参照:市場価値測定研究所のデータより
長期であれ短期であれ、こうした海外留学での体験により、 帰国する頃には以前より成長した自分を感じられることが多いものです。
海外留学で培った人間としての成長は、語学の習得以上にあなたの未来に役立ちます。
海外留学を通して「広い視野で物事を考える力」がついたと答える留学生が数多くいます。
日本でしか住んでいないと、物事に対する感じ方や考え方は、すべて日本の文化や価値観に基づいてしまいます。
しかし、世界には日本とは異なる価値観が無数にあります。
海外留学中は現地の人と、そしていろんな国から来た留学生と話をすることが毎日の日課です。すると、これまで当たり前と思っていたことが、けして当たり前ではないと気づかされることがたくさんあることでしょう。
海外に出て異文化や異なる価値観があることを知ることで、物事を推し量る尺度はたくさんあることを思い知らされます。
物事を多角的に見る視点を意識することで、さまざまなことを判断する際のレベルが上がります。比較できる基準が増えれば、その後の生き方がガラリと変わってきます。
さらに、価値観が広がると客観的に物事を見る習慣も身につきます。
留学中は価値観の違いという洗礼を受けることで、自分自身を深く見つめ直したり、日本という国について考えさせられることが多々あります。
海外留学中は、世界中からやって来るさまざまな国の人たちや、現地の人たちと友達になれる絶好のチャンスです。
留学生であれば誰もが英語を通してコミュニケーションを図りたいと思っているため、自然に友達関係を築けるからです。留学という特別な体験のなかで培われた友人関係は、留学を終えても続くことが多いものです。
ことに最近ではSNSなどネットワークを通すことで、地理的な距離が離れていてもコミュニケーションをとることができます。 海外の友人を増やすことで将来のキャリアに役立つことはもちろん、楽しいコミュニケーションを続けることで人生そのものが豊かになります。
互いの国に旅行し合ったり、友人を紹介されたりと、楽しい体験が留学後も待っていることでしょう。多くの友人をつくることは、あなたにとって語学力以上の宝物と言えるかもしれません。
海外留学で目にするもの聞くものはすべて新鮮で楽しいものですが、その反面、日本ではなんでもないことができなくて困ることが多々あります。
たとえばバスに乗り間違えたり、食事の注文ができなかったり……。海外ではそれらすべてがチャレンジの連続です。こうしたチャレンジは日本にいてはなかなか経験できませんが、海外留学だと毎日の暮らしのなかで幾度となく体験します。
がんばってトラブルを解決していく体験を積み重ねることで、自信がついてきます。このときの「自信」は、「自分はスゴい」という類いの自信とは違います。成し遂げられないと思えることであっても努力を重ねることで、 やればできるという「自信」です。
小さな体験を積み重ねることで、「自信」は大きく育ちます。
「自信が高まった」と答えている留学生が多い!
2015年に約5,800人を対象に行われた 「グローバル人材育成と留学の長期的なインパクトに関する調査」という調査統計では、自己肯定感(自信)が高まったと回答した人の割合は、留学経験者で「強くそう思う」21.5%、「そう思う」50.2%、留学非経験者では「強くそう思う」4.7%、「そう思う」32.0%という結果でした。
留学経験をしている人の自己肯定感(自信)が、留学をしていない人に比べて高いことは、アンケート調査にはっきりと表れています。
自分に対して自信がつくと、その後の生き方が変わってきます。ちょっとやそっとのトラブルに見舞われても、動じることなく対処できる自分になれます。なにがあっても努力を続けることで、絶対になんとかなるという自信があれば、目標に対して覚悟を決めてチャレンジできます。
これは成功者の多くが語っているマインドセットに他なりません。 海外留学に行くことで、自然にマインドセットが完了します。海外留学によって生まれた自分に対する自信、そしてマインドセットの変化こそは、その後の人生のあり方を大きく変える意味で、留学で得られる最大の成果といえるでしょう。
最近はよく「グローバル人材」という言葉を耳にします。世界がグローバル化するなか、各界でグローバル人材が求められています。
日本企業の海外進出と「グローバル人材」への需要
グローバル力を身につけるには、海外留学がもっとも適しています。
英語を使ったコミュニケーション能力、異文化を理解したり価値観を創造する能力は、海外留学によってごく自然に身につけることができるからです。
本当のグローバル力は、 体験を通してしか身につきません。
国内にいても、ネットやテレビ・雑誌など、海外に行った気にさせてくれるものはたくさんありますが、こうしたバーチャルな体験ではつかめないものがあります。実際にその地に行き、五感を通して感じることでしか得られないものがあるのです。頭で得た知識と五感を通して得られる体験とでは大きな差があります。
海外留学で培われたグローバル力により、留学後にはグローバル人材としての活躍の道が新たに開けます。
最後に忘れてはいけない、隠れたメリット。それは 楽しみながら英語力をつけられることです。
人は楽しいことでなければ続けられません。英語をいくら学んでも、机にかじりついているばかりでは楽しいはずがありません。
英語って歯を食いしばって、必死に学習しなければ伸びないイメージがありますよね?
必死で一人でこもって音読したり、ライティングしたり、アプリ使ったり、youtube見たり、、、でも断続的に数ヶ月続けている方はどれだけいるでしょうか。
これまで様々な方法で英語を勉強してみたけれど続かなかったという人も、海外留学であれば成果を上げることができます。
なぜなら、楽しいからです。
英語を使って実際に人とコミュニケーションはそういった自習と圧倒的に異なり、本当にワクワクする体験になります。
海外に出てはじめて目にする新しいものに囲まれ、 日本ではできない体験を重ねることは、それだけで十分に刺激的で楽しいものです。
歴史的な背景や文化、価値観が異なる人たちと英語を使ってコミュニケーションをとることは、楽しさを何倍にもふくらませてくれます。
<ポイント>
英会話が楽しいと思うには人との会話が必要です。一人で机に向かって自習ばかりしている留学生は、英会話の楽しさを知る事は出来ないでしょうし、英会話を身につける事も難しいでしょう。これは日本語に置き換えてみるとわかります。毎日机に向かって勉強して日本語を覚えようとしている外国人と、毎日日本人と話をしながら覚えようとしている外国人、どっちが続きそうでしょうか、どっちが楽しそうでしょうか。
英語はコミュニケーションのための道具です。道具は使いこなしてこそ、価値があります。
海外留学では、英語でコミュニケーションをとる相手に事欠きません。楽しく英会話力を磨くことができるのは、海外留学ならではの特権といえるでしょう。
語学力をつけることを目的として海外留学が行われますが、海外留学で得られるものは、けして語学力だけではありません。
海外留学には「異文化を学ぶ」という側面もあります。
そして何より、 海外でしか体験できない「ありえない」経験を何回も積むことで、自分で考え、決断する力を身につけることができます。
ぜひ海外留学で英語力を身につけつつ、新しい自分自信の引き出しを増やしてもらえたらと思います。