皆さんは、今大人気のCo-op留学をご存じですか。カナダ留学を調べていると、語学留学やワーキングホリデーのほか、他の国ではみられないCo-op留学というのを目にすることが多いかと思います。
Co-op留学とは現地で有給インターンシップができるプログラムで、学生・社会人を中心に今大人気となっています。そこで今回は Co-op留学とはどんな留学なのか、なぜ人気なのか、その魅力を徹底的に掘り下げます!
~この記事でわかること~ ✔Co-op留学の詳しい制度 ✔Co-op留学が人気の6つの理由 ✔Co-op留学とワーホリの違い |
CONTENTS
まずはCo-op留学について基本的なことからご紹介していきます!
Co-opプログラムとは、カナダのカレッジで提供されているカナダ独自の留学プログラムです。カレッジで専門分野について学んだあと、学習した分野と関連する職場で有給インターンシップをします。
「学校での授業」と「有給インターンシップ」がセットになったプログラム、とイメージしていただければ、わかりやすいです。
Co-op留学で通うのは、主にカレッジです。「カレッジ」とはカナダでは一般的に Community College と呼ばれる教育機関のことで、 就職に役立つ実践的なスキルを身につけることができます。
日本の専門学校や短大と混同しがちですが、実はかなり違います。日本にはカレッジと同じような教育機関は存在しません。カレッジを意訳すれば「専門大学」と捉えることができそうです。
ちなみに ”Coop” は ”Co-operative” という言葉が短縮されたものです。この言葉には、「2つ以上のものが組み合わされた物やサービス」といった意味があります。
「授業」と「有給インターンシップ」の2つが組み合わさることで成り立っているため、「Co-opプログラム」と呼ばれているわけです。
ポイント
Co-opプログラムは、単に英語を学ぶためのプログラムではありません。就職に役立つ専門的な知識やスキルを英語での授業を通して身につけるとともに、学んだことに関連した有給インターンシップがセットになったプログラムです。またワーホリビザを取得する必要がなく、学生ビザで就労できるところもCo-opプログラムの魅力です!
Co-op留学の滞在期間は受講する専門分野や学校によって異なりますが、最短で6ヶ月、最長で2年までの滞在が可能です。
「有給インターンシップ期間はプログラム全体の50%を超えてはいけない」との決まりがあるため、基本的に「授業」の期間と「就労」の期間は同じになります。たとえば12ヶ月コースの場合は、前半で6ヶ月の授業を受け、後半では同じく6ヶ月の就労を体験できます。
その他にも授業3ヶ月+就労3ヶ月の計6ヶ月プランや、授業4ヶ月+就労4ヶ月の計8ヶ月プラン、授業1年+就労1年の計2年プランなど、さまざまなプランがあります。
また、学校によっては2年間のCo-opプログラムが終了した後に、3年間の就労を補助してくれる場合もあります。
Co-op留学は高校卒業以上の方で心身ともに健康であれば、原則として誰でも参加できます。年齢制限もないため社会人の方でも参加できます。最近では海外で働く経験を積みたいと考える社会人の参加も増えています。また回数の制限もないため、複数回参加することもできます。
ただし、Co-opプログラムを受講するためには渡航前に決められた入学基準を満たす必要があります。入学基準は学校によって異なりますが、だいたいIELTS4.5~6.0ほど、TOEICでいえば700点以上相当の英語力が必要です。
Co-op留学では専門のコースを英語で学ぶため、高い英語力が求められるのです。英語力が足りないと、授業についていくことができません。そのため、 Co-op留学に必要な英語力を身につけるため、最初の2〜3ヶ月は語学学校に通い英語を学ぶ方が多い傾向にあります。
ポイント
Co-op留学に参加するための英語力を満たすため、現地の語学学校に通い英語を学んでから参加される方も多く見られます。
Co-opプログラムで学べる分野は幅広く、マーケティングやマネジメント・国際貿易などを含むビジネス系もあれば、ホテル業界に通じるスキルなどを学べるホスピタリティ系、飲食・接客・旅行系などの分野について学べるカスタマーサービス系、IT系や医療系などもあります。
授業のカリキュラムは選択する専門分野と学校によって異なりますが、基本的には講義を中心に行われます。宿題が出された場合は、課題をしっかりとこなすことが求められます。
多くのカレッジでは1ヶ月ごとに総復習テストが行われます。100問を超える本格的なテストです。基本的には70%以上の正答率がないとコースの終了が認められません。ただしあくまで原則ですので、70%以下の場合でも、カレッジによってはプレゼンテーションやライティングのスコア次第でコースの終了が認められます。
プレゼンテーションでは、これまで学んだことをクラス全員の前でグループごとに英語でデモンストレーションを行います。
ライティングとは論文を書くことです。これまで学んだ知識をもとに、決められた題材に沿って論文をまとめます。自分の意見だけを述べるのではなく、引用を多用し論理的かつ簡潔な記述が求められます。もちろん英語での記述です。
このようにCo-opプログラムでは普通の語学学校とは異なり、 大学課程に共通する専門知識とスキルの習得を目指します。入学時に高い英語力を求められるのはそのためです。
Co-opプログラムの1日のスケジュールを図にしてまとめてみました。
就学期間でのポイントは、アルバイトを入れるかどうかです。Co-opプログラムでは就労期間とは別に、授業を受けている間も週20時間までアルバイトをすることができます。
アルバイトを入れる際は、カレッジでの授業の妨げにならないように、午前中もしくは夕方の時間帯をあてることが一般的です。
就労はフルタイムで行われます。実際には日によってスケジュールも変わってくるので、あくまでイメージとなります。おおよその感覚をつかんでくださいね。
※参考:https://ak-media.ca/
Co-opプログラムの就労先には、ひとつの制限があります。 授業期間に学んだ専門知識やスキルに関連した仕事に就かなければならない、という制限です。これに反した職場を選ぶことはできません。
就労先は自分で探すこともできれば、カレッジまたはサポート会社に紹介してもらうこともできます。自分で探す場合も希望する就労先に自分でアプローチして内定獲得まで進むこともできれば、カレッジのサポートを受けながらアプローチする方法もあります。
日本での就職活動と同様、希望する会社に必ずしも就労できるとは限りません。採用を断られるケースもあることを知っておきましょう。企業との面接では、人柄や英語力、専門知識が問われます。事前準備をしっかりこなしてから挑みましょう。
もっとも単独でカナダの会社に就職することに比べれば、Co-opプログラムを利用しての就労はかなりハードルが下げられていることも事実です。あらかじめカレッジ側がインターンシップ先の手配を行っている場合があるため、就労先は見つけやすくなっています。
Co-op留学とワーキングホリデーの違いについてよく質問されます。たしかに”現地で働く”という点では同じなのですが、 Co-op留学とワーキングホリデーはまったく別の制度です。
ワーキングホリデーは仕事をすることで滞在資金にあてながら、最長1年間の海外生活を体験できる制度です。ワーキングホリデーは自由度が高く、ビザさえ取得できればあとは語学学校に行っても行かなくてもよければ、アルバイトをしてもしなくてもOKです。
対してCo-op留学ではカレッジに通うことを前提としてビザが発行され、授業期間の後は有給インターンに参加する必要があります。
つまり、自由度の高いワーキングホリデーと就学と就労をしっかり行うCo-op留学では、その目的がまったく違うということです。
仕事内容にしてもCo-op留学とワーキングホリデーでは大きく異なります。ワーキングホリデーでのアルバイトは接客業が中心ですが、Co-op留学の場合は ワーキングホリデーでは難しいオフィスワークに有給で就くことができます。
細かな違いについては表にしましたので比べてみてください。
Co-op | ワーキングホリデー | |
年齢制限 | なし(高卒以上のため実質は18歳以上) | 18~30歳まで |
滞在期間 | コース期間による(最長2年) | 1年間 |
取得制限 | なし(何度でも取得可能) | 1国につき1回のみ |
人数制限 | なし | 1年に6,500人まで |
最終学歴 | 高卒以上 | 不問 |
ビザの種類 | 学生ビザ+就労ビザ | ワーキングホリデービザ |
ビザの延長 | 可能(条件による) | 不可 |
就学期間 | コース期間の半分まで | 最長6ヶ月まで |
就労時間 | 英語研修期間:不可 授業期間:週20時間 就労期間:週40時間 |
制限なし |
必要な英語力 | IELTS4.5~6.0ほど(TOEIC700点以上相当) *コースによって英語力は異なる |
不問 |
Co-op留学ではさまざまな専門分野を学び実践する環境が用意されています。そのなかでも特に人気の高い専門分野について、具体的にどんなことを学ぶのか、実際にどのような業種で就業体験ができるのかを紹介します。
安定して人気の高い専門分野として一番にあげられるのはビジネス・マーケティングです。ビジネス・マーケティングでは、会社のマネジメントやマーケティング、経営管理の基礎や人事、経理などビジネスパーソンとしての知識とスキルを幅広く学びます。
人気の理由は幅広い業種や職種に役立つプログラムになっていることです。そのため、 まだ今後のはっきりしたビジョンを描けていない方でもビジネス・マーケティングを選んでおけば、ほぼ確実に将来に活かすことができるでしょう。国際ビジネス業界で活躍していくための準備をしっかりと整えられるため、キャリアアップにも最適です。帰国後に外資系の企業や海外事業部などに就職、あるいは転職される方も数多くいます。
また、そのままカナダの企業で活躍する人もいれば、他の海外企業に就職する人も少なくありません。世界を舞台に戦える即戦力が身につきます。
● 就業体験(インターシップ)先の業種
商社・物流・製造業・国際マーケティング営業・教育関連機関・小売業・広告代理店・銀行・国際ビジネスコンサルティングファームなど
ホスピタリティ・ツーリズムは、ホテルや観光業界でのプロフェッショナルを目指すプログラムです。ホテルや旅行会社などの経営、マネジメント、業務管理や営業・人事など…ホテルや観光業界で働くうえで必要な接客知識やスキルを身につけながら、管理職業務についても学べます。
観光産業の強さにかけてはカナダは世界有数なだけに、ホスピタリティ・ツーリズムの知識やスキルの習得と就業経験は世界のどこに行っても評価されます。
● 就業体験(インターシップ)先の業種
ホテル業界、観光業界・旅行会社・レストラン・カフェなど
このところCo-opプログラムで目立って増えているのが IT/WEB系のコースです。IT/WEBのプログラミングやエンジニアリング、デザインやデジタルマーケティングなどを学ぶコースが、それぞれ個別に用意されています。
なかでも人気なのは、ウェブデザインやデジタルマーケティング、web制作やアプリ開発を行うプログラミングです。
ウェブデザインでは IllustratorやPhotoshopなどの知識とスキルを身につけます。デジタルマーケティングでは、SNS運用やSEO対策、リスティング運用などを学べます。IT/WEB系の技術者は日本でも人材不足が激しいため、専門知識とスキルをしっかり習得していれば就転職に困ることはなさそうです。
また、現地に住んでいる人たちもスキルアップを目指してプログラムに参加するため、他のコースと比べると カナダ人と交流する機会が多いことも特徴の一つです。さらに魅力的なのは、カナダには多くのテクノロジー企業の支社がひしめいているため、世界的に有名なIT系企業での有給インターンも夢ではないことです。頑張り次第で実現できるかもしれません!
● 就業体験(インターシップ)先の業種
IT系企業・システムエンジニア関連会社・web開発関連企業・web制作会社・アプリ開発会社・広告代理店など
国際貿易のコースの多くでは、FITT(Forum for International Trade Training)認定のカリキュラムが用意されています。
FITTは国際貿易の分野において最高レベルの認定資格を実施していることから、世界で広く認知されています。FITTの資格を取得することで、国際貿易分野のキャリアアップを確実に果たせます。一般的な国際貿易コースは2年間と長期ですが、FITTの資格のみを目指すのであれば短期でも可能です。
国際貿易のコースでは、サプライチェーンの運用やプロセス、購買や調達における分析・交渉・戦略を学ぶことで、国際貿易の場で即戦力となるために必要な知識とスキルを習得します。将来、国際的な仕事に就きたい方には最適です。
● 就業体験(インターシップ)先の業種
貿易会社・貿易金融業・メーカー企業・物流企業・商社・通関業者など
主として介護職、チャイルドケアを学ぶためのコースです。
介護職では介護士に必要な医療英語、解剖学や生理学、フードセーフ応急措置、心肺蘇生法などの専門プログラムを学びます。医療施設や介護施設での実習にも多くの時間が割かれているため、学んだ知識とスキルを実践しながら身につけられます。
チャイルドケアでは保育士や家庭専属のナニーに必要な知識とスキルを学べます。
このコースに人気がある理由の一つとして、 永住権申請にもポイント加算されることをあげられます。確実に保証されているわけではありませんが、例年繰り返されているため期待できそうです。
● 就業体験(インターシップ)先の業種
医療施設・介護施設・保育施設・児童施設・ナニーなど
ここまでCo-op留学で人気のある5つの専門分野について紹介しました。Co-op留学には他にもさまざまなコースが用意されています。将来を見据えて自分に適した専門分野を選ぶようにしてください。
近年、大学生や社会人の間でCo-op留学の人気が高まっていますが、実際どんなところに魅力があるのでしょうか?Co-op留学に人気が集中している6つの理由について紹介します。
Co-op留学の最大の魅力は、学生ビザで就労をし収入を得られることです。
まず前半の授業期間中であれば、週20時間の有給就労が認められています。20時間ということは、週4日だけ出勤するとしても1日5時間は働けます。たとえば州の最低基本時給が1,300円であれば、20時間フルにアルバイトをすることで2万6,000円です。月に換算すれば低くても10万4,000円稼ぐことができます。
生活費には及ばないかもしれませんが、毎月10万前後の収入を得られれば生活はかなり楽になるはずです。
また授業期間が終わり就労期間に入れば週40時間働くことができます。1ヶ月あたりの収入は20万円以上が予想されるため、生活費を十分に賄えることができます。
通常の語学留学ではカナダで働くことはできません。しかし、Co-op留学であれば決められた時間内で働くことができるためずっと収入を得ることができるのです。
大学生にとっても社会人にとっても、留学費用をできるだけ抑えたいという事情は同じです。Co-op留学では渡航先のカナダ現地で合法的に働くことで収入を得られるため、留学費用を大きく浮かすことができます。 費用を抑えながらも充実度の高い学習と就労経験を得られるCo-op留学は、コスパの高い留学制度といえます。
最近では語学研修を目的とする留学が一般的となったため、帰国後の就職や転職の際に語学留学だけでプラスに評価されることは期待できない傾向にあります。
しかし、Co-op留学であれば習得した専門的な知識やスキルを現地企業での有給インターンシップを通して実践できるため、日本での就職、あるいは転職活動をする際に強力な経歴となります。 語学力に長けていることは当たり前とされ、さらにプラスαを求められるのが現代の就職事情です。海外で長期の実務経験を積めるCo-op留学は、就転職活動の実績としてもエピソードとしても高く評価されることが期待できます。
Co-opプログラムを全過程終了することで取得できるディプロマ(DiplomaもしくはCertificate)は、カレッジの卒業証明書です。学位を取得したことを履歴書に記載することで、就転職活動の際に海外での実務経験をしっかりアピールできます。また、就労先での実績が認められることで、その企業から推薦状(リファレンスレター)をもらえることもあります。これも就転職活動の際には大きな武器になります。
実際にCo-op留学を経験したことが評価され、外資系企業や大手航空会社・ホテルなどに採用された留学生も多数います。
社会人の方も同様です。将来のキャリアアップを見据えてCo-op留学に参加する社会人も年々増えており、修了後希望する企業に転職を決めた方も数多くいます。
大学生にしても社会人にしても、Co-op留学での経験を就職や転職に活かせるよう、留学中にやるべきことを考えて行動することをおすすめします。
Co-op留学は基本的に語学力の向上のみを目的とする語学留学とは大きく異なりますが、結果的に通常の語学留学よりもはるかに高い英語力を身につけることができます。
なぜなら語学はコミュニケーションツールのひとつであり、学ぶだけではなく実際に使うことによって鍛えられていくからです。
Co-op留学の授業は、講師の講義をただ聞き流しているだけでは終わりません。カレッジではプレゼンテーションやディスカッションも盛んに行われ、学んだ英語を活用する機会は毎日何度も巡ってきます。それを繰り返すだけでも、英語力は自然と向上していきます。
さらに有給インターンシップをすることで、将来自分が就きたいと希望する業界で使われる単語やフレーズを習得し、表現力をより洗練することができます。実際に仕事をしながら生きた英語を学べる環境に身をおくことは、語学力習得の観点から見てもまたとないチャンスです!仕事をやり遂げることで、大きな自信を得ることにもつながります。
留学後の人生の選択肢を広げてくれることもCo-op留学の魅力です。Co-op留学終了後に、たとえば就労ビザを取得することで現地で本格的に就職できる可能性も生まれます。
また、 世界中からさまざまな目的や経歴を持って渡航してきたCo-op留学の参加者と交流することができ、世界中に人脈を広げることもできます。将来を見据えた業界で実際に働くことにより、同じ業界内での知り合いも増えていきます。仕事を通した人脈は学校に通うだけでは得られません。就労体験のできるCo-op留学の特権といえます。Co-op留学で得られた人脈やコネクションは、カナダ、あるいは他の国での就労につながるかもしれません。
Co-op留学には年齢制限もなければ、回数の縛りもありません。何回でも参加できます。30歳を超えてキャリアアップ、キャリアチェンジを目指している社会人であっても、Co-op留学を活用することで夢を叶えることができます。自由度の高さもCo-op留学の魅力です。
「海外で学びながら働くなんて、憧れるけど大変そう…」そんな不安を抱えていませんか?Co-op留学は、学びと実践を両立できる魅力的な制度ですが、実際には理想通りにいかないこともあります。ここでは、Co-op留学で直面しやすい課題と、その乗り越え方をわかりやすくご紹介します。
多くのCo-opプログラムでは、インターンシップ先を見つけるためのサポートはありますが、職場の提供が保証されているわけではありません。特に人気分野では競争が激しく、希望する職種に就くのは簡単ではありません。
・履歴書とカバーレターを現地仕様にする:現地のフォーマットに合わせ、プロのアドバイスを活用しましょう。
・人脈作りを積極的に行う:学校のキャリアセンターを利用し、キャリアフェアや交流イベントに参加して人脈を広げます。
・早期に準備を開始する:インターンシップ応募はできるだけ早く始め、複数の企業にアプローチしましょう。
Co-opプログラムでは、有給インターンシップだけでなく無給の場合もあります。特に未経験者向けの職種では、報酬を得るのが難しいこともあります。
・有給インターンの実績を確認:申込み前に学校に過去の事例を確認し、平均給与を調べましょう。
・アルバイトで補う:学外で許可された範囲内のアルバイトを活用し、生活費を確保します。
・奨学金の利用:留学前に利用できる奨学金や助成金を調べ、事前に申請しておくと安心です。
英語でのコミュニケーションが求められるため、英語力が不足しているとインターン探しや業務に支障をきたします。
・留学前に英語力を強化:TOEICやIELTSのスコアアップを目指し、特にスピーキングとリスニングを重点的に練習しましょう。
・現地でも学習を継続:語学学校の利用やオンライン英会話、現地で言語パートナーを見つけるなどをして実践的な英語力を鍛えます。
・面接対策を徹底:インターンで求められる自己PRや受け答えを繰り返し練習し、面接に備えましょう。
Co-op留学には学費、渡航費、生活費など多額の初期費用が必要です。特にカナダでは、ビザ申請時に資金証明が求められることもあります。
・具体的な予算を立てる:学費だけでなく生活費、教材費、ビザ関連費用を洗い出し、計画的に準備しましょう。
・分割払いを利用:学校によっては学費の分割払いが可能な場合があるため、相談してみましょう。
・現地アルバイトを活用:許可された範囲内でアルバイトを行い、生活費を補います。
Co-opプログラムは多岐にわたり、選択を誤ると希望するキャリアに結びつかない可能性があります。
・目標を明確にする:将来のキャリアを見据え、必要なスキルが身につくプログラムを選びましょう。
・卒業生の体験談を複数確認する:実際に参加した人の口コミを複数参考にし、リアルな情報を収集します。
・カウンセラーに相談:専門のカウンセラーに相談し、自分に合ったプログラムを提案してもらいましょう。
Co-op留学での最大のメリットは、働くことで収入を得られるため留学費用を抑えられることです。そのため通常の語学留学と比べると、結果的にかなり低い留学費用で効果的なキャリアアップを図れます。
具体的にイメージできるように、一般的なCo-op留学の支出と収入の目安の費用について紹介します。
Co-op留学の費用は、選ぶ専門分野やカレッジによって変わってきます。基本的にビジネス・マーケティング系やホスピタリティ・ツーリズム系は、比較的安い料金で受講できます。一方、IT/WEB系や国際貿易系は専門性の高いプログラムとなるため長期間にわたって受講することが多く、料金は高めです。
おおよその目安としては、ビジネスやホスピタリティコースの費用が1年間で約100万円です。費用には学費・教材費・入学金が含まれています。またカレッジ入学前に現地の語学学校で英語を学ぶ場合は、期間によっても異なりますが上記金額に加えておよそ40万円ほどの費用が必要なので、1年間のトータルで140万円程度となります。
カナダでの1ヶ月の生活費は、家賃も含め約10万円を目安にするとよいでしょう。渡航費も含めると1年間で約135万円です。
Co-op留学での収入は、前半の授業期間での週20時間のアルバイトと、後半の就業期間での週40時間の有給インターンに分けて考える必要があります。
アルバイトにしても有給インターンにしても、最低時給については就労先の州ごとに定められているため、どこの都市で働くかによって異なります。
カナダ州別最低賃金一覧
州 | 最低賃金(時給) |
ブリティッシュコロンビア州(バンクーバー、ビクトリア) | $17.40 |
オンタリオ州(トロント) | $17.20 |
ケベック州(モントリオール) | $15.75(Tipped Employees$12.60) |
参考:https://jinzaicanada.com/tips/
まず授業期間のアルバイトですが、たとえばブリティッシュコロンビア州の時給は17.40C$。週20時間で348C$、月換算で最大80時間働けるため1,392C$になります。たとえば6ヶ月間フルにアルバイトをしたとすれば、合計8,352C$です。日本円に換算すると約88万円です。
次に有給インターンシップ期間には週40時間の労働が許されるため、単純に計算すると週20時間のアルバイトで稼いだ金額の2倍の収入を得られます。ですから、6ヶ月で約176万円の収入になります。
アルバイトと有給インターンを合わせた合計額は264万円です。この金額がブリティッシュコロンビア州内のカレッジにCo-op留学した際に得られる収入の一例です。
ただしあくまでこの金額は、法律で許される範囲内でフルに働いた場合の収入です。実際にはこれだけの収入を得ることは、難しいと思った方がよいでしょう。有給インターンについてはそれほどの違いはないと思われますが、アルバイトについては計算通りには稼げません。
たとえば初めてのカナダ留学で到着後すぐにアルバイトを始めるのはさすがに無理があります。通常はカナダの生活に慣れるまでに1ヶ月は要します。ほとんどのCo-op留学生は2ヶ月目からアルバイトを始めます。
また週20時間の制限は20時間を超えては働けないという意味です。週20時間のアルバイトが保証されているわけではありません。
多くの留学生は実際には週に20時間も働けません。雇う側としては英語が流暢な人から優先的にシフトに入れるのが普通です。いくら働きたくてもシフトに入れてもらえなければ実働時間が短くなるため、手にする収入は少なくなります。週に20時間はまず働けないことを前提に、費用の計算をすることをおすすめします。
ポイント
Co-op留学のメリットは有給インターンができることですが、実は州によっては無給インターンの場合もあります。たとえばブリティッシュコロンビア州では有給ですが、オンタリオ州やケベック州では無給のCo-opプログラムもあるため注意が必要です。
ひとつの目安として、バンクーバーであれば比較的安心です。バンクーバーではCo-op留学のディプロマ取得条件として、有給インターンを終了することが含まれているためです。バンクーバーのカレッジでのCo-op留学を選べば、インターンを有給で働ける率が高まります。
一方、トロントは無給インターンが多い都市です。有給インターンでトロントで働くためには、高い英語力が求められます。一般にトロントでは英語力が低いと有給インターン先を見つけるのは難しいことで知られています。有給インターンを優先するのであれば、無給インターン先が多い都市での留学は避けた方が無難です。
こうしてCo-op留学の費用から留学期間中に得られるであろう収入を比べてみると、トータルの留学費用が格段と抑えられていることがわかります。
※支出はビジネス・マーケティング系のコースに1年間通った場合、収入は1年間フルにアルバイト・有休インターンで働いた場合の目安の金額です。
1年間の語学留学にかかる費用は、欧米圏だと約300万円です。Co-op留学がいかにコストパフォーマンスに優れているかは、この図表を見ればはっきりわかります。
カナダのCo-op留学をするためには、就学許可証(Study Permit)と就労許可証(Co-op Work Permit)の2種類のビザが必要です。ここでは、それぞれの取得条件と申請手続き、申請にかかるタイムライン、渡航前に準備しておくべきことを詳しく解説します。
Co-op留学に必要なビザを一般的に「Co-opビザ」と呼びます。Co-opビザとは学生ビザに付随した Work Permit(ワークパーミット)のことで、カナダでの滞在ステータスはあくまで学生となります。申請方法は普通の学生ビザとほぼ同じです。特に複雑な手続きは要しません。
まず、学校のCo-opプログラムに申し込み、許可された後に費用を支払うことで入学許可証が発行されます。次にビザの申請を行うのですが、その際にCo-opプログラムを受ける申請を行います。
学生ビザとともに初めから就労ビザが下りるケースもありますが、近年は初めは学生ビザしか下りず、就労期間が近づいた時点で改めて就労ビザの申請をするケースが多くなっています。
プログラム選定と入学申請(6〜8か月前)
希望するカナダの学校を選び、Co-opプログラムに申し込みます。入学許可証を取得することが最初のステップです。
必要書類の準備(5〜6か月前)
学生ビザ申請に必要な書類を準備します。具体的には以下が必要です。
オンライン申請と書類提出(4〜5か月前)
カナダ移民・難民・市民権省(IRCC)の公式サイトからアカウントを作成し、必要書類をアップロードします。申請料(約150カナダドル)を支払い、申請を完了します。
申請後、バイオメトリクス(指紋認証と写真撮影)の案内が届きます。指定されたビザ申請センター(VAC)で登録を行います。
ビザ発給と受領(1〜2か月前)
審査に約8〜12週間かかるため、余裕を持って申請しましょう。許可が下りたらビザを受領し、渡航準備を進めます。
Co-op Work Permitを取得するための条件は次の通りです。
カナダの公認教育機関(DLI: Designated Learning Institution)に在学中で、学生ビザが有効である必要があります。
入学したプログラムに、必修としてインターンシップや職業体験が組み込まれている必要があります。
※語学学校の一般的な英語・フランス語コースでは対象外。
実習の期間は、学習プログラムの総期間の50%を超えない必要があります。
Co-opが必修であることを証明する学校発行のレターを申請時に提出します。
計画的に準備を進め、安心してカナダでのCo-op留学に臨みましょう。
必要書類の確認
住居の手配
到着後すぐに滞在できる住居を確保。
現地銀行口座開設準備
保険加入
カナダ滞在中に有効な海外留学保険を契約。
航空券予約
渡航日を確定し、早めに航空券を手配。
携帯電話契約
現地SIMカードの準備、または国際ローミングプランを確認。
|
|
|
Q&AまとめQ&A
世界2番目の国土を誇る広大な大地と雄大な自然が特徴のカナダは、都市ごとに雰囲気や気候が異なり、 冬にウィンタースポーツが楽しめる都市があるなど四季折々の魅力が溢れています。 多民族国家で移民が多く協調性を大切にする温かい国民性から、異文化の様々なバックグラウンドを持つ人々が仲良く暮らす国としても有名。 留学生が受け入れられやすい環境や雰囲気があり、訛りの少ないニュートラルな英語を話すため、 英語初心者も安心して留学することができます。