カナダの都市としてよく知られているのは、トロントやバンクーバーですが、カナダの首都となっているのはオタワという都市です。そのオタワは日本人の留学先として、非常に注目されている場所ということをご存じでしょうか。
ここでは、トロントなどの大都市に比べて人口が少ないオタワがどのような都市なのか、なぜ留学先として注目されているのかを解説いたします。日本人がオタワに留学するメリットについても解説していきましょう。
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オタワがカナダの首都になったのは1857年のことです。現在は約100万人と、日本の地方都市ほどの人口となっていますが、当時は今よりも人口が少ない街でした。決して他の先進国の首都ほど大きな町とはいえないオタワがカナダの首都になったのでしょうか。
ヨーロッパ諸国によるアメリカ大陸の開拓時代、カナダ東部はフランスとイギリスからの移民が多く住んでいました。カナダ東部の中で、イギリスからの移民が多い地区は「アッパー・カナダ」、フランスからの移民が多い地区は「ローワー・カナダ」と呼ばれていました。のちに、この2国間での領土争いが起こりましたが、その結果イギリスが勝利し、18世紀にカナダ東部すべてがイギリス領となりました。
その後、アッパー・カナダとローワー・カナダは1つの州となり、「連合カナダ」が成立します。連合カナダはイギリス領内でありながら、独自の議会と政府を持ちましたが、その間にも対立が起こることがありました。そのため、数年おきに首都がアッパー・カナダとローワー・カナダを行き来します。
そんな状況をストップするために、「どちら側も納得できる場所に首都を定めよう」と選ばれたのが、オタワです。オタワが首都に選ばれたのは、アッパー・カナダとローワー・カナダのちょうど間にあるという位置関係が理由だったのです。
オタワはカナダの首都とはいえど、日本ではあまり馴染みがなく、訪問者も少ない都市です。そのせいか、現状日本からオタワへの直行便を運航している航空会社はありません。
日本からオタワにいく場合は、トロントの空港で国内線に乗り換えするルートか、アメリカのデトロイトの空港でオタワ行きの国際線に乗り換えするルートを使うことになるでしょう。東京からトロントやデトロイトまでのフライトは約12時間、それぞれの都市からオタワまでのフライトには1時間から2時間ほどの時間を要します。
また、日本から飛行機でカナダのモントリオールやトロントに渡り、そこから鉄道でオタワまで向かう方法もあります。モントリオールからはオタワまでは約2時間、トロントからオタワまでは約4時間かかります。
カナダの首都オタワは豊かな自然と歴史的な建物が残っていて、「世界でもっとも美しい首都」のひとつにあげられることがあります。ここではそんなオタワの魅力があふれる、代表的な2つのスポットを紹介します。
カナダ国会議事堂は、カナダがまだイギリス領だった時代に建てられました。当時の建築様式であるネオ・ゴシック様式からは、ヨーロッパの雰囲気を強く感じられます。建築から150年近くたちますが、現在でもカナダの重要な議会の場所として機能しています。一般開放されている展望台ではオタワの景色を一望でき、観光客でにぎわっています。
リドー運河は、オタワからキングストンの間を流れる運河です。約200kmにおよぶ航路沿いでは、古い街並みや昔ながらの水門が見どころです。ユネスコの世界遺産となっているため、知名度が高いスポットです。水門は現在でも手動で稼働しており、運がよければ稼働する様子が見られるかもしれません。
オタワは日本ではあまり知名度がある都市ではないですが、じつは留学する場所としてはひそかに評価が高い都市となっています。なぜ留学生たちはオタワを留学先として選ぶのでしょうか。カナダに留学する人がオタワを選ぶ、3つの理由をお教えします。
カナダは国全体で比較的治安のよい場所ですが、その中でもオタワはとくに安全な都市といわれています。なぜなら、カナダの首都であるオタワは政治機関が集まる場所のため、各署の警備が行き届いているためです。また、他の大都市に比べて人口が少ないことも犯罪が少ない理由かもしれません。
オタワはカナダの留学先としてはまだ認知度が低く、トロントやバンクーバーほど日本人は多くありません。また、他の都市と比べると他国からの移民が少ないのも特徴といえます。英語力を鍛えたいのなら、やはり日本人が少ない環境で、英語のコミュニケーションを増やしたいですよね。
オタワはかつてイギリス系移民とフランス系移民が住んでいた地域の間に位置するため、英語だけでなくしばしばフランス語を聞くことがあるでしょう。道路標識が英語とフランス語で併記されていることもあります。イギリスとフランス両方の文化に出会えることも、オタワならではの魅力です。
オタワはかつて、イギリス系移民とフランス系移民それぞれの地域の真ん中に位置する場所であったことから、カナダの首都となりました。オタワはカナダの他の都市に比べて日本人が少なく、カナダ人の割合が高い都市です。そのため、英語でのコミュニケーションの環境に身を置くことで英語力をみがくことができるということで、留学先としてひそかな人気を集めています。
また、フランスの人々が移住してきた地域でもあったことから、フランス語圏の文化に触れられることもオタワの大きな魅力です。街の治安も非常によく、カナダに留学したいと考えている方にとって、オタワに留学するメリットは非常に多くあるといえます。ぜひ、オタワでの留学生活を体験してみてはいかがでしょうか。
Q&AまとめQ&A
世界2番目の国土を誇る広大な大地と雄大な自然が特徴のカナダは、都市ごとに雰囲気や気候が異なり、 冬にウィンタースポーツが楽しめる都市があるなど四季折々の魅力が溢れています。 多民族国家で移民が多く協調性を大切にする温かい国民性から、異文化の様々なバックグラウンドを持つ人々が仲良く暮らす国としても有名。 留学生が受け入れられやすい環境や雰囲気があり、訛りの少ないニュートラルな英語を話すため、 英語初心者も安心して留学することができます。