「留学には行きたいけど、目的がない」
「こんな目的で留学に行ってもいいのかな?」
このような不安を持っていませんか。
目的がある方が留学期間中、どのように過ごすのかが明確になります。
ただし、渡航してから見つかることもありますし、「絶対に目的が必要」というわけではありません。
本記事では、 留学の目的の見つけ方の他に、目的が必ずしも要るわけではないという考え方を解説します。
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留学は大きなイベントなので、「しっかりとした目的を持たないといけない」と考える方もいるでしょう。
しかし留学の目的は、はっきりしなくても大丈夫です。
まずは、留学の目的が明確でなくても良い理由を3つ説明します。
留学経験者を対象にした調査(*)を見ると、海外生活の経験自体に価値があると考えられます。
✓ 「留学で得たもの」に対する回答
・異文化・国際感覚:35.8%
・広い視野:33.8%
・語学力:20.6%
・コミュニケーション能力:19.7%
・思い出:19.2%
回答比率として多い「異文化・国際感覚」「広い視野」は明確な目的がなくても、生活を通じて得られるものです。
このような回答を見ると、具体的な目的を持たずとも 留学は価値ある経験になることが分かります。
* 日本学生支援機構「海外留学経験者追跡調査」留学で得たもの
先ほどと同じ調査では、61.2%が留学で失うものはないと答えています。
✓ 「留学で失うものは?」に対する回答
・留学で失うものはない:61.2%
・お金:39.1%
留学をする上でお金を失う(お金がかかる)のは仕方がないことです。
一方、それ以外に失ったものはないと回答している留学経験者が大多数。
この点を鑑みると、 少しでも留学に興味があるのであれば行っておいたほうが良い、行かないほうが失うものが多いと言えるのではないでしょうか。
先程の調査では、留学前後で考え方が変わったと感じる方が一定数いることが分かっています。
✓「留学前後で変化があった」という回答の内訳
・文化面の変化:53.1%
・人生観の変化:40.9%
・社会の捉え方:40.3%
また、別の調査(*)においては以下のような回答も見られます。
✓留学経験者の自由回答集
・「考えた目的以外のものが得られるものになるかもしれないのでとりあえず行く、というのもあり」
・「迷っていたらとにかく行ってみるべき」
・「留学は絶対にプラスなので、不安や迷いがあってもとりあえず実行すること」
目的がなくても、海外で生活する経験を経て 新たな目的ができる可能性もあります。
* 日本学生支援機構「平成23年度 海外留学経験者追跡調査 報告書」
目的がなくても留学という経験は人生にとってプラスに働きます。
一方、 目的が明確であれば留学前から留学中にかけて、目的の達成のために有意義に時間を使うことができます。
そこで本項では、参考として「留学経験者がどういった目的で留学をしたのか」を紹介します。
留学目的 | 全体割合 |
---|---|
本場で語学を学びたい | 46.5% |
海外生活でより視野を広げたい | 39.5% |
海外の学校で勉強してみたい | 22.7% |
国際感覚を身につけたい | 18.7% |
海外に住んでみたい | 18.7% |
将来の就職に有利 | 4.2% |
なんとなく | 3.5% |
留学の目的で最も多かったのは、本場で語学を学ぶこと。海外生活では本場のナチュラルな言い回しも学べます。本場の語学を学びたいなら、その国で暮らすことが何よりの近道ですね。
その他にも、渡航先の生活や価値観の違いを肌で感じることができるのは、留学の魅力のひとつです。また、自身の考え方や固定概念の変化や、多様性を受け入れる寛容さを育むこともできます。
また、現地の大学や語学学校には専門分野を学べるコースが充実している学校もあり、語学と専門知識を同時に学ぶことができます。
ワーキングホリデーで渡航予定の方は、仕事探しに役立つような専門スキルを、語学学習と同時に受けられる学校もあります。新たな目的のきっかけにもなりそうですね。
本記事では、「明確な目的はなくても留学に意味はある」とお伝えしていますが、目的があるに越したことはありません。目的や目標があったほうが、留学先選びや渡航後の計画作りはしやすいです。 人生において留学がどういった意味を持つのかを考えておくことで、より有益な経験になる可能性も高まります。
そのため「留学の目的はなくていいや」で終わるのではなく、自分なりに留学に行く目的を探して、深めてみましょう。こちらでは留学の目的を見つけ、明確にする方法を紹介します。
周りの友人や家族に相談してみましょう。有益な助言をもらうという目的よりは、自分なりの考えを言語化する機会として使うと良いでしょう。
自分一人で考えてみても、なかなか目的が明確にならないときは、誰かに話を聞いてもらうことがおすすめです。
留学経験のある人が周りにいる場合は、相談相手として好ましいですが、いない場合は周囲の信頼できる人でOKです。
留学に行くことが、今後の人生・キャリアにとってどのような意味合いになるのかを考えてみましょう。例えば将来、海外で働きたいということであれば、現地で働く経験を得ることが目的となります。
一方、人生経験を得ること自体が目的であれば、海外で、日本では得難い経験をすることが目的となるでしょう。
留学の相談相手として、留学エージェントを頼るのもひとつの手。
「目的がはっきりしないが、留学してみたい」という気持ちを打ち明けてみるのもアリです。
多くの留学生を送り出したエージェントであれば、ヒアリングを通して、いくつかあなたにあった留学プランを提示してくれるでしょう。
留学カウンセラーの丁寧なヒアリングや提案を聞く中で自分がやりたいことはこれかも、やりたくないことはこれかも、と留学に対する姿勢を見いだせるでしょう。
今回は留学の目的の見つけ方をまとめました。
友人や家族、留学エージェントに相談して、自身のやりたいことを明確にすることは海外渡航への第一歩です。
「留学には行きたいけど、目的がないままでいいのかな」と不安に思う時は、有意義な留学生活になるように、考えを深めていきましょう。