みなさんはイギリスという国にどんなイメージをお持ちでしょうか?また、イギリスの文化背景やどんな国なのかをご存知でしょうか?イギリスの生活習慣や文化は長い間滞在していたり、イギリスに留学経験があったりなど詳しい知識がある人でなければ知らないことも多いかもしれませんね。
イギリスは世界的に影響力のある国の1つで、世界中の国からさまざまな人が集まります。さまざまな文化の発信の地の1つでもあり、あらゆる分野で常に最先端の国でもあります。また、 生のイギリス英語を学ぶことができるため、本格的に英語を身につけたいという方にはおすすめです。これらの理由からイギリスを目指して勉強をしたり仕事をしたりしている人々も多くいるでしょう。
イギリスはロンドンをはじめ世界的にも有名な都市がたくさんありますし、あこがれの国だとしている方もたくさんいることでしょう。そのためイギリスを留学先にしたいと考えている方も多いかもしれません。
そこで今回の記事ではイギリスの文化や日本文化との違いについて詳しく解説していきます。イギリスを留学先に決めたという方も、まだ迷っている方も、この記事を参考にしていただきぜひ留学先選びの参考にしてみてくださいね。
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イギリスの正式名称は「グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国」といい、「イギリス」と呼ぶのは日本だけです。それだけでなく、そもそもイギリスはイギリスという1つの国ではなく4つの国からなる連合王国なのです。
連合を組んでいる4つの国がイングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドです。これらの国はそれぞれ独立しており、国旗もそれぞれ各国が持っています。
イギリスの国旗として真っ先にイメージされる「ユニオンジャック」も単体としてのデザインではありません。 イングランド・スコットランド・北アイルランドの国旗のデザインを合わせ、イギリスを表現したものなのです。イギリスは文化はもちろん、国自体がこの4ヵ国で成り立っていることから一概にいえないことがわかるでしょう。
同じイギリスを構成している国ですが、4つの国はそれぞれまったく違うものです。また各国にも特筆すべき特徴があります。それぞれ紹介しますので、留学先を迷っている方なども参考にしていただけるかもしれません。イギリスはイギリスでも、どこの国に行くかで生活が大きく変わってしまいますので、慎重に決める必要がありそうですね。
イングランドはグレートブリテン島の南半分ほどの地域を指しています。もっとも人口が多く イギリス全体の80%を占めています。また産業や政治などの中心を担っていることも特徴です。有名なロンドンやケンブリッジ、マンチェスターなどの都市もあり、イギリスを代表する国といえるでしょう。イギリスといえば、イングランドという方も多いかもしれません。
この国はイギリスの南西部にあります。ケルト文化が残っているほか、独自の言語であるウェールズ語を話す人も多くいるようです。ウェールズには国立の公園が3つもあり、自然環境に恵まれているといえます。また歴史遺産などの文化的施設も多くあるため、留学の際の課外学習にも最適です。
グレートブリテン島の北半分を占めるこの国はイギリスの中でも移民の数が多い国です。スコットランド人だけでなく、もともとイギリスと深いかかわりがあるアメリカ人やカナダ人、ニュージーランド人などが多いといわれています。イングランドとは長い間争っており、今もイギリスからの独立を目指す運動が続いているようです。
この国はアイルランド島の北東部を占めています。どちらかというと田舎街が広がり、自然が多い国です。イギリスというより隣国アイルランドという印象が強く、アイルランド島の人口の約30%を占めています。国民性としてはとてもフレンドリーだということで知られています。
イギリスの公用語は「英語」しかないという印象がある方は多いでしょう。また英語といってもクイーンズイングリッシュのようなイギリス英語をイメージされることがほとんどです。しかし実際には、 イギリスには文化の違いが各国にあるように英語のほかにも3つの公用語があります。なぜかというと先ほども紹介したようにイギリスは4つの国からなるものだからです。国の数が多く、またそれぞれの国で話されている言語も違うため公用語が4つあるといえるのです。
おもなものにはスコットランド語、ウェールズ語、アイルランド語などがあります。このほかにも各国に第2言語があったりするので、厳密にいうともっとたくさん話されている言語はあります。それぞれの言語はまったく違うものです。
しかし、どの国も基本的に英語を話すことのできる人々が多いので、英語を話せる人がいないということはないでしょう。ただ、留学中にも英語以外の言語に触れる機会も多いため、この機会にほかの言語に触れてみることもいいかもしれませんね。
日本とイギリスは文化の面でもやはり大きく違いがあります。現地に行くと日本とのギャップに驚くこともあるかもしれません。ここで紹介することはイギリスでの日常生活で頻繁に出会うことになる可能性があります。現地の文化に反することをしてしまうと思わぬトラブルを生むおそれもあるので、ぜひ事前に確認しておきましょう。
イギリスは クレジットカードや電子マネーの文化が広く発達しています。ほとんどの場所で現金以外の支払い方法が使えるので、現金がなくても買い物には困らないでしょう。現金があると盗難の被害などに遭いやすくなったり、盗難に遭った際に補償がきかなかったりといったことが起こってしまうおそれがありますので、必要最低限持っていればいいかもしれません。
イギリスは「階級社会」と呼ばれることがしばしばあります。これはイギリスに限ったことではなく、ヨーロッパ諸国は大体の国がそういった制度が今も根付いているようです。社会的身分制度であるカースト制や、日本でもよくある「縦社会」の風潮が今でもあります。
イギリスの階級はおもに・上流階級・中流階級・労働者階級の3つに分かれているようです。日本は階級など関係なく、ほとんどの家庭が基本的に同じような文化を共有して暮らしていますね。しかしイギリスでは階級により文化やライフスタイルがガラッと変わる場合も多いです。ではそれぞれの階級について詳しくご紹介します。
イギリスは意外にも移民が多いです。とくに首都のロンドンにはたくさんの移民が集まっています。やはりロンドンは世界的に恵まれ、高貴な都市だという印象があるため住みたいと思うのではないでしょうか。具体的な数字でいうと、 世界でもトップ10に入る移民の数だといわれています。そのため、さまざまな国の人々と交流を持ちやすいかもしれません。
イギリスは紳士の国ともいわれています。確かに上品で高貴なイメージがありますね。では、具体的にどんな部分が紳士的なのかを紹介します。この紳士的なふるまいは日本にも通ずるものがあるかもしれませんね。しかし日本とはいろいろな部分で違いがあるので、日本との違いと比較しながら見てみるとよりわかりやすいかもしれません。
イギリスではお祝いやお礼で なにか贈り物をする際に一緒にカードを渡すことが一般的です。もともとギフトを贈るということに積極的なのがイギリスの文化で、それと同時にカードの文化も発達していったのでしょう。カードを扱うショップもイギリス国内にはたくさんあります。みなさんも留学時にはかわいいカードを買ってみて、日本で使ってみましょう。
「英国紳士」という言葉があるほど、イギリスの男性はレディーファーストの意識を常に持っています。さりげなくドアを開けてくれたり、優先的に案内してもらえたり、席を譲ってもらえたりなどをしてくれることが多いです。日本では男性が女性に優しくすることはあるものの、どちらかというと男女平等をかかげ性別に左右されない社会づくりが叫ばれていますので、ここまで女性を優先させる文化はないといえるでしょう。
チップの文化は海外ではよくありますがイギリスにもあります。しかしアメリカなどのチップの文化が浸透している国に比べればそんなに頻繁には払いません。おもにホテルやレストランで支払うことが多いですので、忘れないようにしましょう。チップはサービスに対するお礼であり、礼儀のあらわれともなっています。
もともとサービス料としてお会計に含まれていることも多いですが、別途支払うこともあります。サービス料としてお会計に含まれている場合はメニュー表などに「お会計に含まれている」と明記されていることも多いです。お会計に含まれている場合は別途支払ってしまうと余分にチップを払ってしまうことになってしまうので、支払いの際は気をつけましょう。チップを払いすぎても、気持ちだと判断されてしまい返金してもらえることはまずありません。
イギリスでは麺類を食べるときにすすることはマナー違反です。イギリスだけではなく、海外では基本的に音を立てて食事をするということは下品だと思われてしまう傾向にあるようです。日本でも音を立てて食べることはあまりいいものではありませんので、同じようなことでしょう。ただ海外にもラーメン屋さんはあります。ラーメンだけを専門に出しているようなお店は気兼ねなく、すすっている人ばかりの場合も多いので、そういった場所では思う存分すすりましょう。
みなさんはイギリス料理にはどんなイメージをお持ちでしょうか? 有名なものにはフィッシュ&チップスがありますね。この料理を含めイギリスについてあまり詳しくないという方も、イギリス料理はあまりおいしくないという噂を耳にしたことがある場合も多いのではないでしょうか。世界的に見ても、イギリス料理にあまりいい印象を持っている方は少ない傾向にあるようです。
これに関してはさまざまな意見がありますが、せっかくイギリスに行くのですからネガティブなイメージだけではなくイギリスの料理を堪能したいですよね。そのため事前にイギリス料理やお店など、イギリスの食文化に関しての知識をつけておくことはとても大切です。参考にしてみるのもいいかもしれません。
イギリスの代表的な料理にフィッシュ&チップスがあります。これは日本だと味付けがしっかりしていますが、イギリスでは基本的に味付けがなく、魚の臭みも取っていないことが多いので、あまりおいしくないと感じる人もいるかもしれません。
このように、イギリス料理ではあまり味付けをしない場合が多い傾向にあります。また茹ですぎる、揚げすぎるなど料理を必要以上に調理しすぎる傾向にあるようです。そのため美味しくないと感じる料理も多いのかもしれませんね。ただ味付けは好みの部分が多いので、口にあうと思う方も多いかもしれません。まずは現地で味わってみましょう。
「パブ」というお店の名前を聞いたことがあるでしょうか? 日本にもありますが、「パブ」はイギリスが発祥です。ただ特別なお店というわけではなく、日本でいう居酒屋、アメリカでいうバーのような場所のことをいいます。パブは古くから街の社交場として親しまれてきました。おもに成人の男性が多いですが、老若男女問わずさまざまな人が出入りしており、子ども連れでくる人々も多いようです。日本では居酒屋とは違い、海外の料理やお酒、おつまみを出すお店が多い傾向にあります。
アフタヌーンティーはイギリス発祥の飲食文化で、午後の落ち着いた時間や食事の合間などにお菓子や軽食を食べながら紅茶などをいただくというものです。この文化が始まった当初は王族や貴族などの高貴なる人々がおこなっていたものでしたが、現代では一般市民の間でも広まっています。
日本でも流行してきており、ホテルなどでアフタヌーンティーをおこなっている場所も増えてきています。しかし、やはり本場イギリスのアフタヌーンティーは一味違うでしょう。イギリスに留学の際は本場のアフタヌーンティーの文化を味わってみてください。
イギリスには日本と異なる祝祭日があります。特に、留学や旅行でイギリスを訪れるなら、季節ごとのイベントに参加して現地ならではの雰囲気を楽しみたいですよね。
イギリスでは、祝日には多くの店舗が休業したり、営業時間が短くなったりするため滞在期間と祝日が被る場合は十分に調べるようにしましょう。
ここでは、イギリスの代表的な行事をいくつか紹介します。
時期:3月下旬~4月中旬
イースターは、イギリスで最も重要なキリスト教の祝祭日の一つで、イエス・キリストの復活を祝うキリスト教の行事です。最近では日本でも浸透しつつある行事ですね。イースターは毎年日付が異なり、3月下旬から4月中旬の間で「春分の日の後の最初の満月の次の日曜日」に行われます。イースター期間は「グッド・フライデー(金曜日)」から始まり、「イースター・マンデー(月曜日)」までの4連休となるため、家族で過ごす人が多く、各地で祝祭ムードを感じられます。特に子どもたちは「イースター・エッグ・ハント」と呼ばれるカラフルな卵を探す遊びを楽しみ、春の訪れを祝う温かいひとときを過ごすことができます。
時期:8月最終月曜日
8月最終月曜日に迎えるサマー・バンク・ホリデーは、夏の終わりを楽しむための祝日です。もともとは銀行業務を休むために設けられた日ですが、今では誰もが休日を満喫する大切な日となっています。多くの人がこの連休を利用して、海辺に出かけたり、郊外でバーベキューやピクニックを楽しんだりします。特にロンドンでは、この祝日に合わせて「ノッティング・ヒル・カーニバル」が開催され、カリブ文化を祝う大規模なパレードが街を彩ります。色鮮やかな衣装をまとったダンサーや、賑やかな音楽、エキゾチックな屋台が並ぶこのイベントは、ヨーロッパ最大級のストリートフェスティバルとして有名です。現地住民だけでなく観光客にも人気があり、夏の終わりを華やかに締めくくる特別な日となっています。
時期:11月5日
1605年に起こった「火薬陰謀事件」を記念する行事で、「ボンファイア・ナイト」とも呼ばれています。当時、ガイ・フォークスという人物含むテロ集団が国会議事堂を爆破しようとしたことが発覚し、その陰謀が未然に防がれたことを祝うために始まりました。この日には、イギリス各地で大規模な焚火が行われ、花火が打ち上げられます。人々は温かい飲み物を手に焚火を囲み、家族や友人と夜遅くまで賑やかに過ごし、平和を祝います。また、ガイ・フォークスに扮した人形を燃やす風習も残っており、歴史的な出来事を今に伝える重要な行事となっています。
時期:12月24日、12月25日、12月26日
クリスマスは、家族が集まりイエス・キリストの誕生を祝う祝日です。クリスマスは日本でも有名な行事の一つですよね。イギリスでは12月25日には、七面鳥やクリスマスプディングなどの豪華なディナーを楽しみます。クリスマスの前日、クリスマス・イブにはサンタクロースからのプレゼントを楽しみに就寝し、翌朝に開けるのが日本同様定番です。翌日の12月26日はボクシングデーと呼ばれ、もともとは使用人や貧しい人に贈り物をする日でしたが、現在ではブラックフライデーに並ぶ大規模なセールが行われ、ショッピングを楽しむ日として親しまれています。
イギリスをイギリスと呼ぶのは日本だけで、 正式名称はグレートブリテンおよび北アイルランド連合王国といいます。イギリスは1つの国ではなく、イングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドからなる連合王国です。ぞれぞれの国によって文化が違うため、留学先を決める際はこの4つの国の特色を見て選ぶ必要があります。
また、イギリスの公用語は英語だけだというイメージをお持ちの方も多いです。しかしイギリスの公用語はこの4ヵ国の公用語があり、おもに 英語、スコットランド語、ウェールズ語、アイルランド語の4つに分かれます。
英語が一般的ではありますが、他の言語にも触れる機会もあるかもしれません。
イギリスは紳士の国とも呼ばれており、礼儀正しいおこないや紳士的なおこないが頻繁におこなわれています。たとえば贈り物の際にかならずといっていいほどカードを一緒に付けたり、 レディーファーストの習慣が根付いているのです。
イギリスの特徴としてほかには、食事があまりおいしくないという話もよく耳にします。賛否両論ありますので断言はできませんが、イギリスの料理は味付けをしっかりおこなわず、素材そのものの味のまま出てくることが多いのでおいしくないと感じることも多いようです。イギリスに留学の際はぜひイギリスの文化を味わってみてください。
Q&AまとめQ&A
歴史ある文化や伝統が色濃く残るイギリスは、古い伝統も守りながらも、 常に流行の発信地としてファッション・アート・音楽・考え方や技術などを生み出し世界中に発信している国としても有名です。 英語教育にも長い歴史をもち、語学学校の質や教育レベルも世界的に高いです。 イギリス留学では、英語発祥の地として、上品なクイーンズイングリッシュを学ぶことができることが魅力。 多国籍国家でもあるため、国際色豊かで留学生でも住みやすい雰囲気があります。 ヨーロッパ各国へ小旅行を楽しむこともできる、ヨーロッパの魅力たっぷりの国です。