語学留学では、生活する中で常にその国の言語に触れることができるため、高いレベルの語学を速いスピードで習得することができます。その留学先として人気が高まっているのがニュージーランド。
しかし、その費用は決して安くはありません。集中して語学を習得するためにも、留学費用はできるだけ安く抑えたいと考えている人は多いのではないでしょうか。
ニュージーランドで語学留学をするメリットや、留学にかかるおおまかな費用、またなるべく費用を抑えるための節約術について解説します。
これらの情報を事前に知っておくことで、留学による語学レベルの向上がより期待できるようになります。
また、ニュージーランド留学の費用の詳細についてはこちらの記事でまとめていますので、ニュージーランド留学にご興味のある方はぜひ合わせてご覧ください。
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ニュージーランドは、南西太平洋にあるオセアニア諸国のひとつです。国の形が日本列島に似ており、また複数の島から一国が形成されているという点が共通していることが特徴です。日本の約4分の3にあたる27万500平方キロメートルほどの面積を持ち、2017年3月時点での人口は約476万人です。
首都はウェリントンで、その人口は20万人ほどとなっています。民族の構成は、欧州系が74%と最も多く、続いて原住民族であるマオリ系が14.9%、そのほかアジア系や太平洋諸島諸国系も暮らしています。そのため、言語はマオリ語を話す一部の人々を除き、英語を使用する人が大部分を占めています。
そんなニュージーランドは、特にアジアやヨーロッパからの留学先として人気が高まっています。その理由は大きく分けて2つ。
1つ目はニュージーランドが気候に恵まれた国であるということです。ほぼ全土が温暖な西岸海洋性気候に含まれるため、平均気温は7~23度と比較的暖かく、また一年を通して寒暖差が少ないことも特徴です。南半球に位置するニュージーランドは、季節が日本と真逆ですが、四季があるという点では共通しており、季節ごとに全く異なる景色を見ることができます。慣れない地で長期にわたって生活することになる留学では、体調を崩してしまう人もたくさんいます。その場合には医療費がかかってしまうこともあり、さらに最悪の場合には滞在を継続させることができなくなることも考えられます。心身ともに健康な状態を保つためには、その国の気候にも留意する必要があります。
2つ目の理由は、治安が安定しているということです。語学留学では、学校と居住場所の往復のほか、現地で知り合った人と遊びに行ったり、さまざまなイベントに参加したりする機会も多くあるでしょう。治安が悪い国では、こういった積極的な活動がしづらくなります。もちろん、治安が良好な国であっても犯罪や事件に巻き込まれないよう最大限の注意を払わなければならないことは言うまでもありません。
限られた期間でできるだけ有意義な留学生活を送るためには、安全に生活できる環境と自分の身は自分で守るという心構えが必要です。こういった意識をしっかり持っていれば、ニュージーランドでは安全に生活することができます。
現地の人々と生活をともにする中で、常にネイティブの言語に触れることが可能な語学留学。日本の語学学校や語学教室で学ぶ場合に比べ、きわめて速いスピードで高いレベルの語学を身につけることが期待できます。しかし、その分費用がかかるのも確か。さらに、語学留学中は忙しく、その間に安定した収入を得ることが難しい場合もあります。経済的な不安を軽減し、勉強に集中しやすい環境を作るためには、ニュージーランドでの語学留学に必要な費用の目安を把握しておくことが大切です。
通う学校や居住の形式などにもよりますが、1カ月間の留学の場合は20~30万円、3カ月間では40~80万円 、半年間では100~150万円、 1年間では200~300万円ほどが必要になると考えておきましょう。これらの費用には、留学先への渡航費や居住費、学費などのほか、食費や国内での交通費、消耗品費など細かい出費も含まれます。物価は日本と比較してもそれほど低いわけではなく、生活費は日本での生活とあまり変わりません。
そのうえ環境が全く異なる海外での生活では、思いがけない出費が重なることもあるかもしれません。こういったことを考慮すると、上記の金額を目安に、留学費用は余裕を持って用意しておく必要があります。
期間によっては数百万円もの費用が必要になるニュージーランドでの語学留学。なるべく安く留学をしたいという人のために、いくつか費用を抑えるためのテクニックをご紹介します。
まずは、1回あたりの費用が高額になりがちな渡航費を抑える方法です。日本からニュージーランドへの移動手段として多くの人が思い浮かべるのが、航空機の直行便ではないでしょうか。羽田空港や成田空港、関西空港からニュージーランドへの直行便を利用すると時差を含めても半日程度で移動することができます。しかし、移動時間が節約できる反面、直行便は費用が比較的高くなります。
費用を抑えたい人は、他の国や都市を経由する乗継便の利用がおすすめです。韓国の仁川、中国の広州、北京、香港、オーストラリアのシドニーやメルボルンを経由地とした乗継便が多く利用されています。直行便に比べ、費用は半額程度に抑えることができます。また、経由地によっては格安航空機が利用できるため、ルートの工夫次第で費用をさらに抑えることも可能です。
ただ、乗継便は直行便に比べて移動距離が長くなるうえ、経由地での待ち時間が発生するため、移動時間は大幅に長くなります。したがって、長時間の移動へのさまざまな対策を取っておくことが必要です。例えば、航空機の揺れや乾燥、また時差による体調不良を想定して常備薬を用意しておきましょう。睡眠用グッズも持っていると、普段通りの生活リズムを保つことができ、予期せぬ体調不良を防ぐことができます。
また、機内の温度によって調節できるよう、さっと羽織れる衣類を持参することも大切です。長時間の移動中を快適に過ごすことで、時間を有効に使うことが可能になります。
例えば、ニュージーランドの地理的な知識を頭に入れておくことで、国内での移動がスムーズになり、また現地の人とのコミュニケーションに大きく役立ちます。長時間のフライト中の過ごし方を工夫することで、留学期間をより充実させることができるのです。
旅行や出張でもいえることですが、留学も渡航時期によって価格に大きな差があります。特に高くなりがちなのが日本の年末年始や夏季休業の時期です。年末年始は12月最終週から翌年1月の2週目までがその時期にあたります。夏季休業の時期には、大学生や専門学校生が休みに入る7月初めから徐々に価格を上げ始め、小中学生が休みに入る7月中旬から日本のお盆にあたる8月中旬あたりにピークを迎えます。
これらの時期は旅行客が大変多く、航空券の価格が高額であるうえ、予約も取りづらいことが毎年の傾向です。特にニュージーランドでは四季が日本と真逆になるため、日本の冬や夏にあたるこれらの時期には、より過ごしやすい環境を求めて多くの観光客がニュージーランドに渡航しています。
よって、語学留学を希望するのであれば、年末年始や夏季休業期間中は避けたほうが無難であるといえます。最適な時期は、ニュージーランドが冬に入る、つまり日本の春にあたる時期です。
冬はニュージーランドへの観光としては閑散期ですが、日本の冬に比べて平均気温は高く、過ごしやすいことが特徴です。
物価はさほど日本と変わらないニュージーランドですが、電車運賃の水準は日本よりも高めです。乗車方法がシンプルで、乗り換えの案内板が分かりやすいため、つい日本にいるときのように移動手段の中心となってしまいがちですが、運賃を意識せずに利用していると交通費が高額になります。
そこで利用するべき公共交通機関がバス。料金は電車に比べて安く設定されており、長距離の移動や異なる路線を複数利用する場合には、バスを利用すれば電車よりもかなり安い料金で目的地に到着できることもあります。
ただ、電車に比べるとバス停の数は多く、また乗車場所や乗り換え場所が分かりづらいことがデメリットです。たくさんの路線が存在するため、利用するバス停や路線が分からない場合は、スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどで時刻表や路線図を購入することも可能です。
しかし、分かりづらいのも始めのうちだけ。ニュージーランド国内を走るバスは、全面や側面の電光掲示板に行先や経由地、終点が大きく表示されています。また、複雑な迷路のように思える路線図も、意外と理解しやすいシンプルなものです。ウェリントンやオークランドなど、人口が多く公共交通機関が発達した大都市を中心に、各地に向かって路線が伸びているイメージです。中心地から遠い地方へは、長距離バスを利用することもできます。また、ICカードや一日乗車券も販売されているなど、日本との共通点もたくさんあります。始めのうちは分かりづらいことも多いかもしれませんが、慣れてくると料金の安さからも利便性からも、移動に欠かせない手段となります。
また、もし可能であれば自転車を購入しておくと、ちょっとした買い物や外出に大変便利です。安全基準を満たしたヘルメットを着用する、子ども以外の二人乗りは禁止、夜間はもちろん薄暗い時間帯でもライトの点灯が必須といったように、ニュージーランドでは日本とは異なる自転車のルールが多数あります。
これらの規則をしっかり把握し、また生活費に購入するほどの余裕があれば、自転車を利用することで行動範囲が広がり、より留学を楽しむことができるでしょう。
語学留学の必要経費において、居住にかかる費用も高い割合を占めるのではないでしょうか。ニュージーランドにおいても、地域によって家賃に差があり、どこに滞在するかで留学費用は大きく異なります。
なるべく家賃を抑えるなら、郊外に滞在することを視野に入れましょう。ウェリントンやオークランド、クライストチャーチなどニュージーランドの中心地のほか、クイーンズタウンのようなリゾート地などは家賃が高い地域です。一方で、これらの都市から少し離れると家賃は比較的安くなります。
郊外に滞在するというと、生活するうえで不便なのではないかと思う人もいるかもしれません。しかし、上述のようにニュージーランドでは郊外への長距離バスが大変発達しており、また運賃が安いため、交通の面で不便を感じることはほとんどないでしょう。
中心地へのアクセスが便利なうえ、大都市よりもバスの路線が理解しやすく、むしろ生活しやすいといえます。
さらに、ニュージーランドの魅力をより感じることができるのも郊外に住むメリットです。ニュージーランドの中心地は、人口も多く、ショッピングセンターやエンターテインメント施設がたくさんありますが、良くも悪くも大都市。
観光としては楽しめる場所ですが、ニュージーランドの文化に触れ、理解を深めるには郊外での生活が最適です。人口が少ない分、一人ひとりとのコミュニケーションの質を高めることができます。また、各都市ならではの特色に触れることができるのも大きなメリット。
島国であるニュージーランドは、海に面した都市や山に囲まれた都市、温泉地として有名な都市など、多種多様な美しい景色を楽しむことができます。中心地やリゾート地へは、留学期間中にも観光や買い物で何度か訪れる機会があるかもしれませんが、郊外の都市はなかなか訪れる機会は少ないのではないでしょうか。
滞在しなければ縁のなかったかもしれない地域の文化に触れることで、単に語学だけを学ぶ留学よりも気づきを得るチャンスが増えると考えられます。
語学留学の際に、経済的な不安や心配事が少しでもあると、集中して学ぶことはできません。せっかく留学するなら、限られた期間で思いっきり学びたいもの。高額な費用がかかると敬遠されがちな留学ですが、工夫次第で費用を節約することが可能です。特別な知識や難しいテクニックは必要ありません。渡航に関することや国内での移動手段、滞在地について知っておくことで、賢く無理なく費用を抑えることができるのです。
気候や治安の面からも安心して学習に集中でき、また生活しやすい環境が整っているニュージーランド。また、この国の文化や風土について理解を深めたいという意欲さえあれば、語学以外にもさまざまなスキルや考え方を習得することも可能です。
こういったことから、ニュージーランドは語学留学に適した国であるといえます。 ぜひニュージーランドへの語学留学を検討してみてはいかがでしょうか。
また、人気のワーキングホリデーの概要についてはこちらの記事でまとめていますので、ニュージーランドワーホリをご検討の方はぜひ合わせてご覧ください。
日本の7割ほどの国土に「地球の箱庭」とよばれるほどの壮大な大自然が ぎゅぎゅっと詰まっているニュージーランドは世界中の人々を魅了しています。 南半球に位置しますが、歴史的背景からイギリス文化が色濃く残る国でもあり、イギリスにいるかのような優雅な雰囲気も味わえます。 物価も日本の3分の2程度、安全な国の一つでもあり治安も良好で、住みやすい国でもあります。