海外滞在中に一番困るのが、 現地で体調を崩すことではないでしょうか。
知り合いもいない見知らぬ土地で、言葉も通じない不安。ただでさえ体調が良くないのに、その症状すら上手く説明することができないなんてストレスでますます具合が悪くなりそうですよね。
実際に『もしも』の事態を心配して、セブ島留学をためらう人もいるかもしれません。
※この記事内で紹介しているジャパニーズヘルプデスク利用の流れは、新型コロナウイルスの影響により実際と異なる可能性があります。詳しくは直接お問い合わせください。
海外にいると、慣れない気候や食事などで滞在中に体調を崩すことはある程度避けられないかもしれません。その場合でも、現地でかかり易い病気の種類を把握しておけば、ある程度の予防策が取れます。
ここでは、フィリピンで一般的にかかり易いとされている病気をご紹介します。
フィリピンで特にかかり易いのは 『感染症』です。
フィリピンで最も頻繁に見られる疾患です。主に細菌やウイルスに汚染された飲食物を口にすることで発症します。
主な症状は腹痛、嘔吐、下痢ですが、場合によっては発熱などを伴うこともあります。ショッピングモールなどにある一般的なレストランや語学学校の食堂では、特に心配する必要はありません。
予防策としては、 生水を飲まない、火の通っていない料理を食べないことが大切です。不衛生な屋台・食堂などでの食事も避けましょう。食事前の手洗い、アルコール消毒も徹底してください。
食中毒といっても、原因となる菌やウイルスは1つではありません。食中毒と同じような症状であっても、ストレスや疲れが原因の場合もあります。症状がある場合には、自己判断で薬を飲んだりせず、病院受診することをおすすめします。
過去に日本の代々木公園でもニュースになったデング熱。
確率としてはかなり低いですが、 デングウイルスを保有する蚊に刺されると感染します。潜伏期間は4~7日間で、突然の高熱、頭痛、関節痛、発疹が主症状です。
デング熱になると、1週間から10日程度の入院が必要なので、留学のスケジュールに影響を与える可能性もあるので、気をつけましょう。
予防策は、蚊に刺されないこと。デング熱をもつ蚊は、都市の汚水があるエリアで日中に活動します。
肌の露出を避け、虫除けを使用するなど、特に外出時の行動に注意しましょう。
マラリアも、蚊に注意が必要です。
マラリア原虫をもつ蚊に刺されることで感染します。潜伏期間は2週間程度で、デング熱と同様に高熱や頭痛、関節痛といった症状が出ます。
真水の綺麗なエリアに発生するので、セブ島での発生例は過去数年間報告されていません。パラワン島などのフィリピンの他のリゾート地で感染が確認されていますので、滞在中にフィリピン国内各地を巡ろうと考えている方はお気をつけください。
感染者から排泄される糞便で汚染された飲食物で感染します。主な症状は、発熱、全身倦怠感、食欲不振などです。食中毒と同様、不衛生な環境での食事を避け、食前の手洗いは徹底しましょう。
予防接種で防ぐことも可能で、 3回の予防接種でほぼ100%の免疫を獲得することができます。
セブの路上の犬に噛まれると、狂犬病になる可能性があります。人懐っこくて可愛いくても、むやみに近寄らないようにしましょう。
路上の全ての犬が狂犬病にかかっているというわけではないですが、可能性は0ではありません。 犬だけでなく、コウモリやネズミに噛まれた場合でも狂犬病のリスクがあるので注意しましょう。
予防策は、むやみに動物に近寄らないことです。もし噛まれたり、引っ掻かれた時は、たとえ浅い傷でもすぐに石鹸水で傷口を洗って、必ず病院でワクチンを接種してもらいましょう。
ワクチン接種した場合には発症を抑えられますが、万が一何もせず発症した場合には死亡率がほぼ100%の危険な病気です。
ウイルス性の全身感染症で、感染すると 肺炎や脳炎などの合併症を引き起こすことがあります。
有効な予防策は、ワクチン接種。
日本ではほとんどの人が幼少期に予防接種を受けています。1990年4月1日以前に生まれた人は、予防接種を1回のみ、もしくは一度も受けていない人もいて、免疫がついていない可能性が高く、注意が必要です。
フィリピン入国にあたっては、新型コロナウィルスワクチンの証明書などが求められることがあります。事前に必要な書類を在フィリピン日本大使館のサイトなどで確認して、揃えておきましょう。
もしフィリピンで感染してしまった場合は、現地で自費にて治療を受けないといけません。万が一に備えて、 海外保険に入っておくほうが安心でしょう。
フィリピンの大気汚染は、健康に害を及ぼすほどのレベルといえます。
主な原因は、ジプニーやトラックなどの ディーゼルエンジンの排気ガスです。街中を歩いていると、真っ黒な煙を吐き出しながら走るジプニーを日常的に目撃できます。
大気汚染により、喘息や肺炎になる患者が増加しています。外出時はマスクを持参することをお勧めします。
病気や怪我の場合は、病院に行く必要が出てきます。
ここでは、フィリピンの一般的な病院事情を少しご説明します。
近年、マニラ首都圏やセブ市の医療レベルは向上しています。特に、新しい病院は、その施設や設備も充実しています。しかしながら、日本人の感覚では快適と言えない場合も多く見られます。
例えば、入院中は、シャワーや食事介助など、日本のような患者さんの生活面のサポートはなく、点滴や投薬の治療だけしかしてくれないことが一般的です。病院食は現地の食事であることが多いので、日本人の口に合わないかもしれません。
個人の経済力によって受けられる医療が大きく左右されるのも特徴です。都市部では、アメリカ並みの設備が整った市立病院がありますが、 公立病院では行き届いた治療はほとんど望めません。
フィリピンの病院の大きな特徴として、『オープンシステム』と呼ばれるものがあります。
医師は病院に所属せず、病院と契約して個人の診療スペースで独立開業し、治療を提供しています。要するに、病院にいる医師は皆、個人事業主のような存在です。
どの病院を選ぶかというより、むしろ どの医師を選ぶかが重要になります。
入院費の支払いでは、病院からの請求の他に、医師個人に支払う Doctor’s Fee が発生します。相場はありますが、実際には医師個人が患者の経済状況を見て独断で決めているのが現状です。日本人は高めに設定されるかもしれません。
フィリピン、セブ島にも歯医者はあります。留学中に受診したい場合には、歯科医院に行くことが可能です。
注意点としては、歯科受診の場合には原則海外旅行保険の対象外となります。(一部の保険では、事故で歯が欠けてしまった場合などは対象となるようです)
費用は日本の3割負担とほぼ同じぐらいですが、日本のように保険点数で料金が決まっていないため、 料金にはバラツキがあります。
セブ島には、日本以上にキレイで設備が整っている歯科医院があるので、もしもの場合には心配は要りませんが、歯科治療は日本で終えてくることをおすすめします。
フィリピンで、いざ自分が病気になった時に一人で病院に行くのは、かなりの勇気が必要かもしれません。医療知識を持ち合わせていない状況で、英語での専門用語を伴うコミュニケーションは、難易度が高いといえます。
そんな我々日本人の強い味方となってくれるのが、『ジャパニーズヘルプデスク』です。
ジャパニーズヘルプデスクは、 フィリピンやインドの病院で日本人が安心して診療を受けられるようサポートする会社です。
主なサービス内容は、以下のとおり。
セブ周辺では、セブ市内のセブ・ドクターズ病院、チョンワ病院、マンダウエ市の UC メディカルセンター、マクタン島のマクタン・ドクターズ病院などにジャパニーズヘルプデスクが設置されています。
日本人は、スタッフが常駐しているセブ・ドクターズ病院とチョンワ病院を利用することが多いでしょう。海外旅行保険に加入している場合には、ジャパニーズヘルプデスクの利用料も補償されます。保険に加入していない場合、ジャパニーズヘルプデスクの利用料は実費となるので注意してください。
→ジャパニーズヘルプデスク公式HP
ジャパニーズヘルプデスクは、非常に便利なので、日本人の利用者がとても多い状況です。予約なしに訪れると待合室で長い時間待つことになるため、 事前に電話で訪問時刻と症状を伝えておきましょう。
留学中の場合は、まずは最初に学校に相談してみてください。学校には医務室があります。万が一緊急の場合には、学校を通さず自分でジャパニーズヘルプデスクに連絡して受診することも可能です。入学時のオリエンテーションで、病気や怪我の時の対応を確認しておきましょう。
※ジャパニーズヘルプデスク ウェブサイトより引用
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クレジットカード付帯保険の場合は、ジャパニーズヘルプデスクに連絡する前に、カード会社への連絡が必要です。保険適応になる場合には、カード会社から病院またはジャパニーズヘルプデスクへ受診する旨の連絡を入れてくれることもあります。
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移動は、各自でタクシーなどを利用します。留学生の場合、学校スタッフが付き添ってくれることもあります。
セブ・ドクターズ病院へ向かいますが、病院の入り口は正面玄関と救急外来用の裏口の2箇所があるので『 正面玄関』で降ろしてもらうよう、運転手に伝えましょう。
こちらがセブ・ドクターズ病院の正面玄関。
病院正面玄関のすぐ脇に『ジャパニーズヘルプデスク』の入り口があります。
扉はロックがかかっているので、ブザーを鳴らして内側から開けてもらいます。
なお、ジャパニーズヘルプデスクを利用する際は、以下のものを忘れずに持参してください。
持参する物:
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注意)日本の空港の出国審査で自動化ゲートを通ると、パスポートにスタンプが押されません。入国審査官に申し出れば出国スタンプを押してもらうことができます。
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ジャパニーズヘルプデスクが 保険会社とのやりとりを代行します。実際にかかった診療・治療費用を加入している海外保険に請求する必要があるためです。
診察の前に、保険会社の申請書類に個人情報、および症状の説明をできるだけ詳しく記載してください。日本の保険会社を利用しているため、申請書類は日本語での記入となります。
なお、キャッシュレス対応が可能な保険会社は以下のとおりです。
書類を書き終わったら、フィリピン人医師による診察の前に、日本人スタッフに病状を説明しましょう。
その際に、 (1)いつから、(2)どのような症状が続いているか、また原因と思われる事柄などをなるべく詳しく伝えてください。
診察では、フィリピン人医師が症状を確認します。
その際に病状の説明をしたり、医師からの質問に答える必要がありますが、基本的には ジャパニーズヘルプデスクの日本人スタッフが通訳に入るので、安心してください。
その後の流れは、症状により異なります。
軽い病状であれば、薬を処方されて終わりです。病状が深刻で、詳しく調べる必要がある場合は入院となります。
慣れない外国の地で、日本語で医療サポートをしてくれるのは非常にありがたいですね。
利用手順も複雑ではないので、健康状態に不安を感じる際はジャパニーズヘルプデスクを訪ねてみましょう。
日本を出国する前に、 必ず海外旅行保険に加入するのを忘れずに。出国後は保険には加入できません。
少し体調を崩しても、病院に行くほどではないということもあるかと思います。
初期の軽い症状の場合は、市販薬を利用することも多いでしょう。
そこで、フィリピンで一般的に入手可能な市販薬の一覧を紹介します。
フィリピンの薬局では、カウンターで薬の名前を伝えて購入するシステムなので、市販薬の商品名と効能を覚えておくと便利です。
(引用元:多文化医療サービス研究会-RASC-:各国の医療と文化のレポート 『フィリピン医療事情』より)
本当は、病院にかからないのが一番良いですよね。
くれぐれも健康に注意して、楽しいセブ島留学生活を送れるよう心がけましょう。
大小7100以上の島々からなる東南アジアの島国フィリピンは、島ごとにも特徴が異なります。 国全体に美しいビーチリゾートが散在しており、高級リゾートから自然の美しさを生かしたトロピカルな雰囲気漂うリゾートまで様々。 フィリピンは熱帯性気候のため、1年を通して暖かく、マリンスポーツなどリゾート気分を味わえるのも魅力の一つ。 日本からも4時間の距離にありながら世界第3位の英語使用国のため、フィリピン留学では比較的気軽にリーズナブルに語学を学ぶことができます。