マレーシアは留学生に人気のある国ですが、日本とは異なる治安環境のため、安全に生活するための準備が必要です。
本記事では、データを基にマレーシアの人気都市の治安ランキングを紹介し、留学生活を安全に過ごすためのポイントを解説します。
各都市の特徴や注意すべきエリアを理解し、安心して留学生活を送りましょう。
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世界各国の生活や医療、交通に関する情報を提供するデータベース「NUMBEO」のCrime IndexとSafety Indexを基にランキングを作成しました。
今回のランキングでは、Crime IndexとSafety Indexが同一軸での点数評価となっているため、「Safety Index – Crime Index」という数式で「治安スコア」を算出し、その値が大きい都市ほど治安が良いと判断しました。
クアラルンプールは東南アジアの中でも比較的治安が良いとされていますが、留学生として生活する際には注意が必要です。
Numbeoのデータによると、クアラルンプールの犯罪指数は60.44と高めであり、過去5年間で犯罪が増加傾向にあるとされています。特に夜間の一人歩きは安全性が低いと感じられており、警戒が必要です。
注意が必要なエリアとしては、ブキッ・ビンタン地区が挙げられます。この地域は夜間になると人通りが多くなりますが、ひったくりのリスクも高まります。
チャイナタウンでは混雑時にスリが多発する傾向があり、セントラルマーケット周辺も観光客が多く集まるため、スリや詐欺に警戒する必要があります。
一方で、サンウェイ大学やテイラーズ大学などの主要大学周辺は比較的安全なエリアとされています。しかし、どの地域でも油断は禁物であり、防犯対策を意識しながら生活することが大切です。
参考:Crime in Kuala Lumpur, Malaysia – NUMBEO
シャーアラムはマレーシアのセランゴール州にある計画都市で、クアラルンプールから約25キロメートル西に位置しています。
Numbeoのデータによると、シャーアラムの犯罪指数は50.00で、中程度の犯罪リスクがあるとされています。特に過去5年間で犯罪が増加傾向にあり、住居侵入や窃盗、強盗、車両盗難、車上荒らしなどが主な懸念事項となっています。
注意が必要なエリアとしては、Setia City Mall周辺が挙げられます。2025年2月8日には、この地域で拳銃発砲事件が発生し、犯人は現在も逃走中であるため、周辺の警戒が必要です。
また、古い低層共同住宅が多い地域では、治安があまり良くない傾向があり、特に夜間の一人歩きは避けることが推奨されます。
参考:Crime in Shah Alam, Malaysia – NUMBEO
ジョホールバルはマレーシア南部の商業都市で、シンガポールに近く、留学生にも人気のエリアです。
治安は地域によって異なりますが、特に夜間の一人歩きやスリ、ひったくりには注意が必要です。移動には流しのタクシーではなく、Grabなどの配車アプリを利用することが推奨されます。
Numbeoのデータによると、ジョホールバルの犯罪指数は48.74で、安全指数は51.26とされています。犯罪の中でも、車両関連の盗難や窃盗、汚職・賄賂の問題が指摘されており、夜間の安全性は低いと感じられています。
注意が必要なエリアとしては、ショッピングモール周辺が挙げられます。特に、買い物客を狙ったスリやひったくりの被害が報告されているため、周囲に注意を払い、バッグや貴重品の管理を徹底することが大切です。
また、モレック地区は高級コンドミニアムが立ち並ぶ比較的安全なエリアですが、周辺の路上ではひったくりが発生しています。特に夜間や人通りの少ない場所では警戒が必要です。
参考:Crime in Johor Bahru, Malaysia – NUMBEO
コタキナバルはマレーシア・サバ州の州都で、豊かな自然に囲まれた留学生にも人気のある都市です。
治安は比較的良好ですが、特定のエリアでは注意が必要です。特に夜間のタンジュンアル・ビーチ周辺やショッピングモールでは、スリの被害が報告されているため警戒が必要です。
Numbeoのデータによると、コタキナバルの犯罪指数は44.35で、安全指数は55.65とされており、中程度の治安状況です。特に過去5年間で犯罪が増加傾向にあると報告されています。
注意が必要なエリアとして、タンジュンアル・ビーチ周辺が挙げられます。ここでは過去に観光客を狙った犯罪が発生しており、特に夜間の単独行動は避けるべきです。
また、ウィスマ・ムルデカは観光客が多く訪れるショッピングセンターで、スリの被害が報告されているため、バッグや貴重品の管理には十分注意が必要です。
比較的安全とされるエリアとしては、ウォーターフロントエリアがあります。この地域はレストランやバーが多く、賑やかで活気がありますが、夜間の移動には注意が必要です。安全のため、配車アプリを利用するなどの対策を取ることが推奨されます。
参考:Crime in Kota Kinabalu, Malaysia – NUMBEO
ペナンはマレーシア北西部に位置し、歴史と文化が豊かな地域で、留学生にも人気の高い都市です。治安は比較的良好ですが、ジョージタウンの一部地域では盗難や詐欺行為が報告されているため、注意が必要です。
Numbeoのデータによると、ペナンの犯罪指数は29.90と低く、安全指数は70.10と高めであり、比較的治安が良好な都市とされています。
特に注意が必要なエリアとして、ジョージタウンの一部地域が挙げられます。歴史的な街並みが広がり、多くの観光客が訪れる場所ですが、一部では盗難や詐欺行為が報告されています。
特に夜間の一人歩きや過度な飲酒は避け、スリや置き引きの被害に遭わないように十分な注意を払うことが重要です。
比較的安全とされるエリアとしては、バトゥ・フェリンギがあります。美しいビーチが広がるリゾートエリアで、高級リゾートホテルやレストランが立ち並び、治安も良好とされています。
また、ガーニー・ドライブも安全なエリアとして知られており、ジョージタウン中心部から約4kmの距離に位置するおしゃれなエリアで、高級ホテルや大型ショッピングモールが多く、安心して過ごせる環境が整っています。
参考:Crime in Penang, Malaysia – NUMBEO
マレーシアは比較的治安の良い国とされていますが、日本と比べると犯罪発生率が高いため、留学生は十分な注意を払う必要があります。以下のポイントを押さえて、安全に留学生活を送りましょう。
留学生活を安全に過ごすためには、「自分の身は自分で守る」という意識を持つことが大切です。常に警戒心を忘れず、油断や隙を見せないようにしましょう。特に夜間や早朝の外出はできる限り避け、特に一人歩きは厳禁です。
また、周囲に溶け込むことを意識し、目立たない服装を心がけるとともに、高価な持ち物を誇示しないよう注意が必要です。
下記は頻発する犯罪と対策についてまとめた表です。
ひったくり・スリ対策 | バッグは車道側に持たず、たすき掛けにし、人混みではリュックを前に抱えるなど、持ち物の管理を徹底。
貴重品は一か所にまとめず、現金、カード、パスポートを分散して持つことが重要。 |
強盗・詐欺対策 | 知らない人からの誘いには絶対についていかない。
流しのタクシーは避け、Grabなどの配車アプリを利用する。 |
空き巣・住居侵入対策 | 警備が整ったコンドミニアムを選び、窓やドアは常に施錠し、短時間の外出でも必ず鍵をかけることが重要。
夜間は室内の電灯を点けたままにすることで在宅を装い、防犯対策をする。 |
マレーシアの主要都市では、治安が良いエリアと犯罪に注意が必要なエリアが存在します。安全に留学生活を送るために、それぞれの都市の特徴を理解し、適切な防犯対策を講じましょう。
どの都市でも、基本的な防犯対策を怠らず、安全なエリアを選んで生活することが重要です。
マレーシアでは運転マナーが悪く、歩行時には特に注意が必要です。信号無視をする車両が多いため、道路を横断する際は細心の注意を払いましょう。また、横断歩道や信号のない場所での無理な横断は避け、できるだけ安全な場所を利用することが重要です。
移動の際は、Grabなどの配車アプリを活用し、流しのタクシーの利用は控えるようにしましょう。流しのタクシーは料金トラブルや安全面でのリスクが高いため、信頼できる手段を選ぶことが大切です。
マレーシアで安全に留学生活を送るには、防犯意識を高め、スリやひったくりへの対策を徹底することが重要です。
また、都市ごとの治安状況を把握し、比較的安全なエリアを選ぶことでリスクを減らせます。さらに、交通安全や健康管理にも注意を払い、配車アプリの活用や医療機関の事前確認を行いましょう。
適切な準備と意識を持つことで、安心してマレーシアでの留学生活を楽しむことができます。
ロングステイ人気No.1のマレーシア。主に3つの民族が混在する多民族国家ですが、 互いに尊重する国民性、東南アジアの中でも経済的にも豊かであることから治安も穏やかです。 多民族文化らしく、外食でも様々な国の料理をリーズナブルに味わうことができるのも魅力の一つ。 東南アジアの中心に位置するため、多くの国からのアクセスが良好で、様々な国から留学生や移民が集まっています。 そのような土地柄のため、共通言語としての英語の能力はトップレベルで語学留学にも最適な環境。 リーズナブルかつ住みやすい環境で、国際的な感覚を養うことができます。