「ワーホリで仕事が見つからないって本当?」このように考えていますか。ワーホリ制度を活用すれば、現地で就労しながら語学習得や休暇、観光ができます。
しかし、渡航後に現地で仕事が見つからないという例もあります。現地で仕事が見つからないと、予定以上の費用がかかったり、途中帰国を余儀なくされる原因となるので要注意です。
本記事では、ワーホリで仕事が見つからない原因や見つけ方、採用されるコツなどを解説します。ワーホリで仕事を見つけるためには何をすべきかが理解できるため、最後までご覧ください。
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現在は、ワーホリで仕事が見つからない事例を耳にします。実際に、地元のボランティア団体が実施する無償の食糧配布にワーホリ中の日本人が並んでいるという情報(*1)もありました。
ワーホリ中に仕事が見つからない人がいる理由として、大きく以下の2つが考えられます。
オーストラリアを例に挙げると、2023年のワーホリビザ発給数は14,398件(*2)と、過去最大を記録しました。
現地の求人数が変わらなくても、仕事を求める日本人の数が増加したため、仕事が見つからない層が生まれた可能性があります。
また、2023年の出国日本人数は約922万人(*3)と1989年以降最低を記録しました(コロナ禍を除く)。現地の日本人観光客向けの市場が縮小し、結果として求人が減少した可能性も考えられます。加えて、近年は「ワーホリで出稼ぎができる」という情報も多いです。「海外に渡航すれば日本よりも稼げる」という安易な気持ちから入念な準備をせずに渡航した結果、言語や文化の壁に阻まれ、仕事が見つからないといったケースもあるでしょう。
このように、ワーホリにおいては渡航後の仕事探しが重要な課題になっています。
*1 「仕事ない」豪ワーホリ ホームレス向け無料食料に日本の若者ら行列
*2 日本人へのワーホリビザ発給数、過去最高に
*3 日本人海外旅行動向2023 – 観光統計 – JTB総合研究所
ワーホリで仕事が見つからない人には、一定の傾向があります。ここでは、ワーホリで仕事が見つからない原因を4つ紹介します。
仕事に必要な水準の英語力を有していない場合、面接や書類選考に通過しない可能性が高いです。
実際に、電話面接における英語での受け答えができず、不採用になったという事例(*1)があります。
別の例ですが、 オーストラリアでは高級路線とされている日本食チェーン店の面接では、語学学校の能力別クラスで上から2番目程度の英語力が求められる(*2)ようです。
また、オーストラリアでは、コミュニケーション能力を含む対人スキルに対する需要が増加傾向(*3)にあります。
特に接客を伴う仕事の場合、円滑にコミュニケーションを取れるレベルの英語力は必須でしょう。
*1 ワーホリで「仕事見つからない」……豪の“厳しい現実” 英語力の劣る日本人、面接の実態は? 物価高も打撃「肉買えない」
*2 「日本のバイト感覚で来ないで」豪レストラン、ワーホリの若者に注文
*3 Data shows soaring demand for people skills in Aussie post-pandemic jobs market – CSIRO
仕事に必要な経験やスキルが不足している場合、ワーホリで仕事が見つからない可能性があります。
実際に、現地では即戦力になる従業員を探しているという意見(*)があり、面接においても経験やスキルに関する質問は頻出です。
例えば、カフェで働きたい場合、接客やバリスタの経験・スキルが求められます。
まずは自己分析を行い、経験やスキルを洗い出しましょう。
* ワーホリで「仕事見つからない」……豪の“厳しい現実” 英語力の劣る日本人、面接の実態は? 物価高も打撃「肉買えない」
行動量が少ない方も、なかなか仕事を見つけることはできません。
ワーホリでは、自分で仕事を見つけ、採用を勝ち取る必要があります。
先述した通り、近年はワーホリビザの発給数の増加や日本人観光客の減少により、競争が高まっている可能性があります。
そのため、一発で希望の仕事から採用を勝ち取れるとは限りません。
一度不採用になっても過剰に気にせず、面接の改善点を見直したら次々と行動することが重要です。
特に、仕事選びへのこだわりが強い場合や、一発で採用されると過信している場合、仕事探しや面接への行動量が少なくなりがちなので注意が必要です。
十分な英語力や経験、行動量があっても、面接や履歴書の準備が不十分だとなかなか仕事は決まりません。
ワーホリでは、英語のレジュメ(履歴書)を希望の就労先に提出しますが、自己アピールができていないと、面接にすら進めない可能性があります。
日本のようにレジュメの様式が決まっていないので、書き方を予習し、自身の実績や強みをアピールできるようにしましょう。
また、各地域の文化やマナー、タブーな仕草などを確認することも大切です。
例えばオーストラリアでは、手招きや裏向けのピースなどはネガティブな意味になるため注意が必要です。
ワーホリでスムーズに仕事を見つけるには、幅広い方法で職探しを行うことも大切です。
ここでは、ワーホリ中に仕事を見つける方法を4つ紹介します。
求人サイトを使って仕事を見つける方法があります。
求人サイトの種類は大きく以下の2つです。
日本語の求人サイトを活用するメリットは、応募条件や業務内容、待遇などを日本語で確認できる点です。
日本人向けの業種や、高度な英語力が求められない募集もあります。
弊社の調査によれば、59.6%の方が日本語の求人サイトで就労先を見つけています。
ただし、都市圏以外の地域の求人が少ない場合もあるため要注意です。
オーストラリアを例に、代表的な日本語の求人サイトを紹介します。
一方で、現地の求人サイトを活用するメリットは、幅広い求人が掲載されている点です。
ただし、日本語の求人サイトよりも高度な英語力を求められる傾向にあります。
英語力に自信がある方におすすめです。
オーストラリアを例に、代表的な現地の求人サイトを紹介します。
現地の日本人センターの掲示板を活用して仕事を見つける方法もあります。
日本人センターとは、現地に住む日本人やワーホリ・留学生を支援するための施設・コミュニティです。
例えばオーストラリアには、以下のような日本人センター・コミュニティがあります。
日本人センターの掲示板には、日本人の受け入れに積極的な求人が掲載されている傾向があります。
現地の求人よりも心理的に応募しやすいでしょう。
ただし、求人の数は多くないので、他の方法と併用することをおすすめします。
過去にワーホリに行った友人や、語学学校で知り合った知人から仕事の紹介を受ける方法です。
知人からの紹介であれば、仕事先を信頼しやすく、業務内容や労働条件も事前に把握できます。
雇用主側も知り合いの伝手による応募であれば、安心して採用できるでしょう。
仕事を探す際は、知人や友人に紹介してもらえる職場がないかを相談してみましょう。
店舗・商業施設のポスターやSNSを活用して仕事を見つける方法もあります。
小規模ビジネスを展開する事業者の場合、求人サイトに掲載せず、ポスターやSNSのみで求人を募集しているケースがあります。
求人サイトに掲載されていない求人であれば、倍率が低い可能性があるでしょう。
また、ポスターやSNSで募集されていなくても、店舗に直接足を運び、レギュメを渡す手段もあります。
採用される可能性は高くありませんが、自分が働きたい職場に直接応募でき、積極性やコミュニケーション能力も養われます。
ワーホリでスムーズに仕事を見つけるためには、事前準備や戦略性、職種選びが重要です。
ここでは、ワーホリで仕事に採用されるためのコツを4つ紹介します。
仕事に必要な水準の英語力を渡航前に習得しましょう。
英語でのコミュニケーションが取れない場合、採用されない仕事が多いため要注意です。
また、弊社の調査では、ワーホリに行った95.3%の方が、英語力が給料に影響すると実感しています。
事前に英語力を高めれば、幅広い職種から仕事を選択でき、多くの額を稼げるはずです。
オンライン英会話などを提供する留学エージェントが多いため、積極的に活用しましょう。
また、 渡航後も最初から就労するのではなく、語学学校で実用的な英語を学ぶことをおすすめします。
語学学校に通えば、語学力の向上だけでなく、人脈作りや生活の基盤の整備も可能となります。
ただし、各国でワーホリ中に就学できる期間が定められているため注意が必要です。
例えば、オーストラリアでは最長4ヶ月の就学が認められています。
経験やスキルにマッチした仕事を選択することも重要です。
海外では即戦力を求める雇用主が多いため、業界の経験やスキルがあると強みになります。
自己分析を行い、自分の経験やスキルを整理しましょう。
また、面接で経験やスキルを聞かれた際は謙遜せず、自信を持って肯定することも大切です。
現地で働きたい職種が決まっている場合、渡航前にアルバイトなどで実務経験を積む選択肢もおすすめです。
ワーホリビザの発給数が多く、日本人観光客が減少している現在は、希望の仕事に一発で採用されるとは限りません。
一度不採用になっても深く落ち込まず、応募数を増やすことが大切です。
実際に弊社の調査によれば、1社への応募で希望通りの仕事を見つけた人の割合は13.9%のみです。
希望通りの仕事を見つけるまでの応募数 | 割合 |
1社目で働いた | 13.9% |
2~5社 | 53.3% |
6~10社 | 22.6% |
11~14社 | 5.8% |
15社以上 | 2.9% |
覚えていない/1社も受からなかった | 1.6% |
53.3%の方は2〜5社、31.3%の方は6社以上応募しています。
また、62.6%の方が希望通りの仕事を見つけるまで1ヶ月以上かかっているため、すぐに仕事が見つからないのは当然と考えましょう。
語学学校のサポートを受けながら仕事探しを進めることもおすすめです。
中には、仕事の紹介や面接・レジュメの指導を実施している語学学校があります。
スムーズに仕事を見つけられるだけでなく、英語での面接やレジュメ作成に慣れておけば、採用される確率も向上するはずです。
希望の語学学校のサポート体制を確認しましょう。
英語力に不安がある方は、極力英語を使わない職種がおすすめです。
ここでは、英語力が不安な方におすすめの職種を4つ紹介します。
キッチンハンドとは、レストランのシェフのサポートを行う仕事です。
具体的には、皿洗いや食材の仕込み、キッチンの清掃・整頓などを行います。
キッチンでの仕事なので、ホールのスタッフと比較して英語力が求められず、経験がなくても採用される可能性があります。
ただし、立ち仕事で同じ作業を繰り返すことが多いため、体力や忍耐力が必要です。
ファームステイとは、農場や牧場(ファーム)に滞在しながら、以下のような仕事を行う働き方です。
また、ファームステイは大きく以下の3種類に分けられます。
接客を伴わず、高度な英語力が求められない一方で、受入れ先とのカジュアルなコミュニケーションによって実践的な英語を習得可能です。
なお、オーストラリアのセカンドワーキングホリデー(ワーホリ期間の延長)を活用するには、ファームステイを含む指定職種に3ヶ月以上従事する必要があります。
英語力に自信がない方は、以下のような食品加工の仕事もおすすめです。
英語でのコミュニケーションは最低限でよく、黙々と作業を進められる忍耐力がある人におすすめです。
特に、精肉工場は時給が高いといわれています。
体力的にハードで、動物の血を見ることになりますが、苦手でない場合は効率良く稼げる可能性があるでしょう。
ホテルの清掃業であれば、接客を伴わず、簡単なコミュニケーションのみで働ける可能性があります。
特に観光地である都市部にワーホリに行く場合、仕事が見つかりやすいでしょう。
また、 チーム内でのコミュニケーションを通じてカジュアルかつ実践的な英語を習得しやすい点も魅力です。
加えて、ホテルの清掃業ではありませんが、一般家庭の清掃を行うハウスキーパーの仕事もおすすめです。
本記事では、ワーホリで仕事が見つからない原因や見つけ方、採用されるコツなどを解説しました。
渡航先で就労できる点が魅力のワーホリ制度ですが、中には仕事が見つからないという方もいます。
ワーホリで仕事が見つからない原因を適切に理解し、事前準備をしたうえで仕事を探しましょう。
また、 スムーズに仕事を探すには、留学エージェントや語学学校のサポートを受けることもポイントです。
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