みなさん、英語学習といえば何を思い浮かべますか?
参考書といっても中高生が使用するような文法書、TOEICの解説本、TOEFLやIELTSといった留学するための試験本、挙げていればキリがないほどたくさん英語に関する参考書は出版されています。
しかし、意外と英単語から覚えようという方は多いのではないでしょうか?(受験勉強の際に必死に英単語帳を暗記した方は多いと思います。)
1日5単語ずつ覚えれば、数か月後には英語力もあがっているはず。本当にそうでしょうか?
その 5単語からさらなる語彙や文章を関連づけることでその効果は飛躍的に上がるはずです。その単語学習の方法を中心に、そこからさらに英語力を伸ばす方法を紹介していきます。
これらの方法は実際にイギリスの大学院に入学するために取り組んだ筆者の経験、及びその際にネイティブ講師から受けたアドバイスを参考にして構成されています。
CONTENTS
英単語帳は日本人の方なら一度は手にしたことがあるかと思います(筆者は単語帳と聞くと高校生時代の英単語テストを思い出します)。しかし、その単語帳はしっかりと英語学習に活かせていますか?
さぁ単語は覚えた!ではその次にそこから何をしていますか? スペルと1つ意味を覚えて終了というパターンが多いような気がします(単語欄の下にある細かい説明など意外とみませんよね。そこが重要なのですが)。
それならいっそ単語帳は手放しましょう!!!!皆さんの英語の語彙力を狭めるという弊害、または日本語の独特の言い回しなどからライティングなどで苦戦することに繋がります。
実際に私の英語を添削したネイティブ講師は単語帳のせいで日本人の表現はいつも同じだとボヤいていました。そこでおすすめするのが、
単語帳は買うのではなく作ること!
英語学習者の皆さんなら必ず英文や問題を解いている際にわからない単語があるはずです。そこでメモをとり、自分で英語と日本語の意味を書き出してください。
英文の中ではその単語の使い方が明確になっており、今後の英語学習において、そのまま使える場面も多く登場してくるはずです。また英文から直接抜き出し、意味を把握するという学習方法に代わるので、誤用も少なくなります。
単語帳を自分で作ることをここまでおすすめしました。しかし、単語1語を英文から抜き出し、そのままノートやフラッシュカードに書き出す。これでは単語帳の機能を落とした劣化版自作単語帳になりかねません。
そこで 必ず行うこととしては、前後の単語も書き出し用法を覚えること。熟語やイディオムといったものとして覚えていらっしゃる方もいるかもしれませんが、単語+前置詞での覚え方は非常に重要です。
筆者は単語のみを覚えるという横着な勉強方法をしたため、単語の用法を覚えるのに苦労しました。例えばAdvantageという単語を覚えたいとします。しかし、前置詞によって意味は微妙、または大きく異なります。
To + one’s advantage、advantage in、advantage over、advantage toなのかによってニュアンスは異なります。かならず前後の単語に注意して単語そのものの意味を取ってください。
単語帳の丸暗記では会得できなかった微妙なニュアンスがつかめるはずです。またこの方法を取り入れることで、文構造や文法的なミスも減らせるかと思います。
本記事のテーマが単語学習では終わらせないということですが、ここでその単語帳そのものの形式についても言及します。パソコンやスマートフォンが普及して以降、英語学習もデジタル化しています。
自分で単語帳をノートやカードに写すことは意外と面倒に感じることも少なくありません。そこでおすすめしたいのが ExcelやGoogleのスプレッドシートを使った電子版単語帳を作成することです。
前述の単語帳の作り方を元に、エクセルのシート内に日本語及び英単語の書き取り欄を作成しましょう。この際、 クラウドサービスを利用して登録すれば、移動時間でもスマートフォンからでも気軽に自分の単語帳を作成することができます。
英語の意味を調べる際も筆者の場合はWeblio英和辞典やアルク英語辞書を使用しているので、こちらの方法を重宝しています。この方法なら単語の前後についての意味を理解する手助けもしてくれるはずです。
さてここまで単語の前後に注目することについて、言及し、自分で単語帳を作成することで、英単語学習を一段階レベルアップさせる方法について述べてきました。
では皆さんそこからコロケーションを知って、さらにボキャブラリーを増やしていきましょう。 英単語の前後について学習教材から抜き出すことに慣れ始めたら、次はその単語と頻繁に組み合わされる単語に注目してみましょう。
つまり副詞、形容詞などに注目するということです。コロケーション(Collocation)とは頻繁に組み合わされる単語の組み合わせを指しています。例えばWaterという単語はboiling、 cold、 hotとった形容詞と組み合わされることが多いですよね。
これらがコロケーションになります。また動詞ではDrink、Pourなどが頻用されると思います。これらを覚えることで単語の誤用を避けるだけではなく、よりネイティブ表現や正しい英語を使うことができます。
強い雨を英語で表現しようとするとStrong rainではなくHeavy rainが正しい用法となりますよね。直訳では間違いがちな形容詞もコロケーションに注意を払うことで、より正確な表現にすることができます。
もし実際の英会話なら形容詞を間違えても、意味は伝わるかもしれません。しかし、 英語力UP、または自然な英語を目指している方にとってはこの違いは大きな違いとなります。
細かいことですが、どうせ覚えるなら正確な英単語の組み合わせで覚えていきましょう。単なる単語を暗記するだけではなく、関連性を覚えることは英語力向上には必須です!
では実際にコロケーションを覚えていきましょう!しかし英文中から抜き出すだけでは、その単語の組み合わせが頻出のものなのか自己判断は非常に難しいかと思います。そこでコロケーション辞書を使ってください。
紙で出版されているものを私は知らないので、オンライン版を私は基本的に使用しています。
流れとしては 英単語を抜き出す(もちろん前後の文脈を確認)、意味が怪しかったらオンライン辞書で確認、そしてコロケーション辞書を使って頻出の組み合わせをメモするという流れです。
GoogleでRain collocationと検索すれば簡単に見つかるはずです。私が主に使っているサイトはこちらOzdic.comです。
こちらは筆者が実際にネイティブ講師から教えてもらったものです。英文でエッセイを書くときなどにも使えますし、ボキャブラリー力増強に加え、実践的な使い方もでいます。筆者も大学院で論文を書くときは必ず使っていました。
単なる単語暗記学習だけで終わらせないために、Synonyms とAntonymsはしっかりと確認していますか?Synonymは類義語、Antonymは対義語という意味です。英語の勉強は英語でしましょう!
もし皆さんが、英文を日本語に和訳するといった勉強方法をしているならば、実践で使えるレベルの英語に到達まで少し余計に時間がかかってしまうかもしれません。英語の勉強は英語でしましょう!
これは筆者の持論ですが、 使う頻度が増えてマイナスになることはありません。さて本題のSynonymsとAntonymsですが、こちらも英和辞書等に記載されている一語ではなく、2個3個と複数見つける癖をつけてください。
もちろん多少意味が変わる可能性はありますが、あくまで類似した意味ならば文自体のニュアンスは保つことができます。そのためSynonyms&Antonyms辞書を使ってください。
多少意味がつながらない時もありますのでそこはご自身で調べてください。単なる単語暗記学習で終わらせないためには、2重3重のチェックは必要です。そうすれば使える単語量、語彙力は向上していきます。
皆さんRPGゲームはやられますか?英単語学習はそれと同じです。
地道なレベル上げ、そしてやっと覚えた必殺技、そしてモンスターとの戦闘で使用してこそ初めてそのレベル上げの労力や時間が報われますよね(悲しいことにゲームの世界でキャラクターは技を忘れることはありませんが、現実にいる私たちは使わないものは忘れていきます)。
ここまで述べてきたことを整理すると、自分で単語帳も作った、コロケーション書き出して覚えた、AntonymsとSynonymsについても覚えてきた、よし自分の語彙力は向上した!!これでばっちり単語学習だけの英語学習から抜け出したぞ!と言いたくなりましたがまだです。
RPGゲームを思い出してください。皆さんはまだ覚えた技をまだ使っていません!なんとかして使って、その英単語を自分のものにしてください。
筆者はIELTSのライティングパート2(意見陳述)の練習で覚えたものを使うことを徹底していました。 学習者の到達したい目標にもよりますが、英作文をしてみるのは意外と効果的です。時間もとりません。
覚えたものを使ってください。自作の単語帳に英作文用のスペースを作ることがベターですかね。覚えたら、使う。これは一つのサイクルにしてしまいましょう。
単なる単語の暗記学習から抜け出し、あなたの語彙力や英語力を向上させるための方法をここ述べてきました。英語学習に関してはインプットだけでもだめ、とりあえずアウトプットするだけでもだめ。
覚えたなら使うというこのサイクルが最重要です。何度も言いますが、使わなければ忘れます。どれだけ自作単語帳をきれいに作っても使わなければ意味がありません。
使ってこその英語学習ということを肝に銘じてください。量をこなしてこそ初めて勉強の質というものが見えてきます。
何事も地道な努力からです!Baby steps, giant strides!!