カナダの人口は約3,000万人で、日本の約3分の1です。広大な面積をもつカナダですが、じつは人口のほとんどは、アメリカ国境付近の南側の都市に集中しています。ここでは、カナダの人口に関してさらに詳しく、増え続けている移民や都市ごとの特色を紹介していきます。
カナダへの留学やワーキングホリデーを考えている方は、どの都市へ行くか選ぶ際に参考にしてみてはいかがでしょうか。
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じつは、カナダの人口の約7割は、アメリカ国境付近に集中しています。それは、カナダの地理に理由があるのです。
カナダの国土は日本の約27倍に渡るなど広大ですが、北部は北極圏に入ります。また内陸はとくに冷え込む傾向があり、寒さ対策が必須となるのです。するとバンクーバーやトロントのようにあたたかくて生活しやすい気候の南部(アメリカ国境付近)に人が集まり、大都市となったのも不自然ではないでしょう。
カナダは国の政策として、移民を積極的に受け入れています。しかし誰でも簡単にカナダに移住できるというわけではなく、カナダで永住権を手にするにはさまざまな条件をクリアしなくてはなりません。
カナダの人口のうち、移民は約2割といわれており、約700万人です。「人種のるつぼ」といわれるアメリカ、そして世界各地に植民地をもっていたイギリスでも人口のうち移民が占める割合は1割ほどといわれています。カナダがいかに移民を多く受け入れているかが分かりますね。
カナダへの移民は、以前はヨーロッパ出身の人々が多かったのですが、近年では中東やアジア系の人々が増えているそうです。
ここでは、カナダの主要な都市の人口と特徴についてご紹介していきます。
人口約600万人のカナダ最大の都市であり、カナダの人口が最も集中している場所です。トロントが「人種のモザイク」と呼ばれているのを聞いたことがあるでしょうか。その名のとおり、トロントにはアジアやヨーロッパの国々の文化が共存しています。大都市ならではの観光地も多く、バスケットボールやアイスホッケーなどスポーツが盛んです。
人口は約400万人で、カナダで2番目の大都市です。入植時代のフランス文化を残した美しい街並みが魅力です。また英語とフランス語が話される、カナダならではの都市といえます。都市としてのにぎやかさと、ヨーロッパを思い起こさせる街の風景、どちらも共存している。
人口は約250万人、「世界でもっとも住みやすい街」ランキングに毎回名があがる都市です。カナダの自然と都市が共存するほか、東太平洋を流れる暖流の影響で気候もカナダのなかで比較的あたたかいほうです。これらの要素が重なることで住みやすいと感じられるのでしょう。2010年の冬季オリンピックが開催された場所としても記憶に新しいですよね。
人口は約150万人です。ロッキー山脈と穀倉地帯の近くに位置していて、カナダの都市のなかでももっとも自然に恵まれているといえます。1988年に冬季オリンピックが開催されたことから、交通も十分整備されています。
人口は約30万人です。ブリティッシュコロンビア州の州都であり、その名のとおり、イギリスの雰囲気が強く残った美しい街です。あたたかい気候で、1年を通してたくさんの花が咲く庭園があることから、「ガーデンシティ」とうたわれています。観光客の人気だけでなく、カナダ人にとってもあこがれの都市でもあるそうです。
カナダの人口は、都市ごとにかなりばらつきがあります。留学で滞在する場合、人口が多い都市と人口が少ない都市、どちらがいいのでしょうか。それは、どちらにもメリット・デメリットがあり、何を重要と考えるかで変わってきます。
人口が多い都市では、やはり交通や買い物の利便性が最大のメリットといえるかもしれません。少し出かけるにも、必要な買い物をするにも、日本と比べてストレスを感じることはないでしょう。一方、人口が少ない都市では、利便性は少し低くなるかもしれません。しかし、落ち着いた雰囲気のなかで過ごすことができ、勉強に集中しやすい環境といえます。
アジアからの移民がとくに多いバンクーバーですが、バンクーバーの人口のうち約5分の1が中国系だといわれています。移民を受け入れながら発展してきたカナダですが、バンクーバーでは中国の文化が色濃くなってしまっているようです。そのため、バンクーバーでは英語だけでなく中国語や韓国語が飛びかうこともしばしばあり、英語を母国語として話す人の割合は減りつつあります。同じアジア圏の文化で親しみやすい街である一方、カナダの英語を学びたい方には適さないかもしれません。
カナダへの留学の一環として、ワーキングホリデーを考えている方もいるでしょう。カナダで働くチャンスを探す場合、人口が多い大都市のほうがチャンスが多いようです。
また日本人がワーキングホリデーとして働ける職種として、日本食レストランや、観光客向けのおみやげ店、日本語教室のスタッフなどがあげられます。こういった職場は、やはり人口が多い都市に集中する傾向にあります。
カナダの主要な都市は、気候が温暖な南側のアメリカ側に集中しています。カナダは移民受け入れを積極的に行っている国で、移民が国の発展のひと役となりました。近年は、ヨーロッパからだけでなくアジアからの移民も増えています。現在、カナダの人口のうち移民の割合は約2割となっています。
留学の場所として人気の高いカナダですが、都市ごとに雰囲気や特徴があるので、自分にあった場所を選びましょう。トロントやモントリオールといった人口が多い都市では交通や買い物などの面で利便性がよく、生活のなかで困ることは少ないでしょう。また、仕事の求人数も多いため、ワーキングホリデーを考えている方には大都市がいいかもしれません。一方、ビクトリアなど人口が少ない都市を選択して、ゆったりとした環境で勉強に専念するのもひとつの選択肢です。
Q&AまとめQ&A
世界2番目の国土を誇る広大な大地と雄大な自然が特徴のカナダは、都市ごとに雰囲気や気候が異なり、 冬にウィンタースポーツが楽しめる都市があるなど四季折々の魅力が溢れています。 多民族国家で移民が多く協調性を大切にする温かい国民性から、異文化の様々なバックグラウンドを持つ人々が仲良く暮らす国としても有名。 留学生が受け入れられやすい環境や雰囲気があり、訛りの少ないニュートラルな英語を話すため、 英語初心者も安心して留学することができます。