大学生の皆さんの中には、「留学に興味はあるけれど、就活に不利にならないか不安…」と考える方も多いのではないでしょうか。
結論から言えば、留学は企業から評価されやすい強力なアピール材料になります。ただし、正しい準備や就活スケジュールへの配慮が不可欠です。
本記事では公的データを交えながら、留学が就職活動に与える影響やメリット・デメリット、さらに効果的なアピール方法までを詳しく解説します。留学を検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
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まず、「留学は就活で本当に評価されるのか?」という問いに対する企業のリアルな声を確認しましょう。
実際に、多くの企業は留学経験そのものをポジティブに捉えています。
たとえば、独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)によると、企業の約65%が海外留学経験のある学生を前向きに採用したい旨の回答をしています。(*1)
また、文部科学省(MEXT)も「グローバル人材育成推進事業」の中で、海外経験を持つ人材の需要が今後さらに高まると報告(*2)しています。
海外との取引が一般化する中で、「語学力」や「国際的視野」を持った人材のニーズは確実に上昇しているのです。
*1 トビタテ!留学JAPAN NEWS RELEASE(日本学生支援機構)
留学をすると休学や留年が避けられない場合もありますが、「学業が遅れる=就活で不利」というわけではありません。
企業の採用担当者が重視しているのは、「留学中に何を学び、どう成長したか」という点です。
もし留年や休学をしたとしても、その期間を通して得た経験やスキルを明確に示すことで、十分にプラス評価へつなげることができます。
留学が就活に有利になる根拠として、実際に留学を経験することで得られる具体的なメリットを見てみましょう。
海外の大学で講義を受けたり、現地の学生や住民との交流を重ねたりすることで、実践的な語学力が身につきます。
これにより、英語をはじめとした語学試験のスコアアップはもちろん、面接での国際的コミュニケーション力をアピールすることも可能になります。
海外では文化や習慣、考え方が大きく異なる場面に直面します。その環境で生活しながら、臨機応変に対応する力や、相手を尊重したコミュニケーション術が身につくのです。
こうした柔軟性や適応力は、多くの企業が「チームワーク力」「協調性」の裏付けとして高く評価します。
留学は、決して安くない費用と時間を投資し、未知の土地に飛び込む挑戦です。その意志決定には必ず主体性が伴います。
採用担当者はこの主体性を注目しており、「自発的に動く力」を持った学生として評価してくれます。特にベンチャー企業やグローバル企業では、留学経験をプラス材料と捉える傾向が強いといえます。
日本の常識が通用しない環境で生活することで、固定観念にとらわれない幅広い視野や、多角的に物事を捉える国際感覚が養われます。
グローバル化が進むビジネスシーンでは、こうしたマインドセットを持つ人材がますます求められています。
企業が留学経験者を採用する際に重視するのは、単に「海外に行った」という事実だけではありません。
以下のポイントを押さえて、留学経験を効果的に自己PRしましょう。
「なぜ留学を選んだのか?」という明確な理由を語れるかがポイントです。
「英語力を伸ばしたかった」「専門分野を本場で学びたかった」など、具体的な目的や動機を示すことで、ただの観光や遊学ではなかったと強調できます。
採用担当者は、「異文化や言葉の壁をどう克服したか」を知りたいと考えています。
例として、授業で苦手なプレゼンを成功させるために仲間と協力した話や、生活習慣の違いによるトラブルを解決したエピソードなどを語りましょう。
具体的に行動したことと、その結果どのような変化や学びがあったかをセットで伝えるのが効果的です。
留学中に学んだことが、将来のキャリアや志望企業でどのように活かせるのかを提示することが大切です。
例えば、「外国人客が多い環境でコミュニケーション能力を活かしたい」「海外拠点とのやり取りで語学力を発揮したい」など、企業のビジネスシーンに直結する形で説明しましょう。
面接官は、「ここまで考えているなら、即戦力として期待できそうだ」と前向きに捉えやすくなります。
語学力は、TOEICやIELTSなどのスコアを取得することで客観的な裏付けになります。
帰国後早めに受験し、直近スコアを提示できれば説得力が高まるでしょう。ただし、数値アピールだけに偏らず、実際に英語を使った成果(プレゼン実施や現地インターンなど)も併せて話すと効果的です。
留学には多くのメリットがありますが、就活との両立を考えるときに注意すべきデメリットも存在します。しっかり把握して対策を取りましょう。
留学期間と就職活動のピークが重なると、採用選考を受けるタイミングが合わない可能性があります。
大学3年の秋〜冬にかけて海外へ出発すると、企業説明会やインターン参加の機会を逃す恐れが高いです。
そのため、「長期休暇を利用した短期留学」「ボストンキャリアフォーラムなど海外在住者向け就活イベントを活用」など、時間をずらした選択肢を検討しましょう。
長期留学の場合、卒業時期がずれ込むことがあります。
一見マイナスに思われがちですが、企業はただ空白に過ごしていたわけではない点を理解してくれます。
面接では、「なぜその時期に留学を選んだのか」「どんな成果を得たのか」を具体的に語り、空白期間の価値を十分に伝えましょう。
留学は費用が高額になることも多く、奨学金の申請や渡航先でのアルバイトなど、事前にしっかりした資金計画が必要です。
また、海外大学の単位互換や履修計画を事前に確認しておかないと、卒業に必要な単位が不足する恐れもあります。
大学の国際交流センターや担当教員と連携し、学費・単位取得の手続きをしっかり行ってください。
留学と就活を両立するためには、あらかじめ計画的に準備することが大切です。ここでは、出発前から帰国後までの具体的なステップをまとめます。
出発前に「志望業界・企業の動向」「エントリー開始時期」などをリサーチしておくと、留学中もスムーズに就活を進められます。
大学のキャリアセンターや就職情報サイトなどを活用し、早めに説明会情報やエントリーシート対策を把握しておきましょう。
海外インターンシップやボランティア、学生団体への参加など、「留学先での実績」を作ることを意識してください。
オンライン面接やウェブ説明会を実施する企業も増えています。時間差やネット環境に配慮しつつ、選考機会を逃さないよう柔軟に対応しましょう。
帰国直後は海外生活の鮮度が高い時期です。
得られた経験やエピソードを具体的に文章化・言語化しておくと、エントリーシートや面接でも説得力が増します。
TOEICなどの資格試験受験もできるだけ早めに行い、最新のスコアを手に入れましょう。
「留学経験から得た学び」→「それを企業でどう活かすか」の一貫したストーリーを作ると、面接官に好印象を与えられます。
逆質問の場では、海外拠点や外国人顧客へのサービスなど、グローバル展開に関する話題を取り上げ、自身の留学経験との関連性をアピールしましょう。
留学には、語学力アップや異文化適応能力の習得といった就職活動で光るエッセンスが詰まっています。公的機関の調査でも、企業が留学経験を肯定的に捉える傾向は今後さらに強まると示唆されています。
一方で、就活時期との調整や費用負担など、準備不足だとデメリットが大きくなる点も否定できません。しかし、しっかりと目的を持ち、計画的に行動すれば、留学は就活における大きな武器となります。
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