みなさんはビジネス英語という言葉を聞いたことがありますか。
ビジネス英語とはいわゆる 日常会話では使わないような硬い表現について視点を当てた英語になります。
ビジネス英語と一般的な英語の違いとして、「丁寧な表現を使うことが多い」、「専門用語が出てくることが多い」、「複雑な表現が多い」という特徴が挙げられます。
「丁寧な表現を使うことが多い」というのは、一般的に用いられているスラングを用いないことはもちろん、○○してほしいを表現するときにwant to~ではなく、would like to~をもちいるといったことです。
「専門用語が多い」というのは仕事ですからなんとなくイメージしやすいと思います。例えばgoodwillというのは、日常会話では「好意」といった意味がありますが、ビジネス英語だと「営業権」という意味になります。「複雑な表現が多い」というのも仕事のためイメージしやすいと思います。
日本語でもあることですが、複雑な課題に対してビジネスを行うことが多いので言葉の意味一つ一つを確認しながら会話をしなくてはいけません。英語になってもそれは同じで、みなさんが中学3年生の時に頭を悩ませることになった関係代名詞などが連続して出てきたりします。
ビジネスというシビアな場で用いる英語ですから、ビジネス英語というのはこのように 日常会話に比べて非常に難しくなってしまいます。
今回、 そのビジネス英語の能力を国別にまとめたレポートについてお話したいと思います。
アメリカのカリフォルニア州に本社を置き、オンラインビジネス英会話学習ソフトを販売している、Global English社が国別にビジネス英語の能力を評価する ビジネス英語指数(BEI)というものを発表しました。データは2013年のものなので少し古いですが、今でも十分使えるデータです。
一番左上が最もビジネス英語力が低く、右下が高くなります。こちらのレポートによると、世界で最もビジネス英語能力が高い国として、 フィリピンが1位になりました。
肝心の我々日本は、お隣の韓国よりも低い順位で差をつけられている状況です。
http://10rank.blog.fc2.com/blog-entry-213.htmlから引用
このビジネス英語指数(BEI)ですが、非ネイティブスピーカーの実用的なビジネス英語能力を国別に評価しているので、 グローバル企業が拠点を置く際に考慮する一つの指数となっています。
また、アメリカやイギリスのような英語を公用語としている国でも国内に非ネイティブスピーカーがいるので、今回の調査対象となっています。
なお、別指標にTOEICなどが知られていますが、これは受験者が日本や韓国に偏り、発展途上国に受験者が少ないという特徴がありますが、ビジネス英語指数(BEI)は世界78の国と地域の国民を対象としているため、より正確な比較が可能です。
ビジネス英語指数(BEI)の評価方法は、スコアが1~10の10段階に分けられそれぞれのスコアに応じ、さらに4つのレベルに分けられます。
ビジネス英語指数(BEI)のスコアが1~3は初級レベル(BEGINNER)とされています。
初級レベルは、簡単な質問や文章のみを用いた読解や会話はできるが、電話でビジネスの基礎的な情報を伝えたり、理解することができないと定義されています。
スコア4~6は基礎レベル(BASIC)とされ、ビジネス・プレゼンテーションの内容は理解でき、問題や解決策について会話することが可能だが、商談や複雑な業務では最小限の役割しかできないと定義づけられています。
スコア7~8は中級レベル(INTERMEDIATE)とされ、商談で積極的な役割を果たすことができ、比較的複雑な業務を遂行できるとされています。
最後にスコア9~10では上級レベル(ADVANCED)とされ、ネイティブスピーカー並みの会話ができ、協力して業務を遂行できると定義されています。
このような評価方法でフィリピンは7.95というスコアが得られました。
ちなみに 日本のスコアは4.29とやっと基礎レベルに到達したぐらいです。世界平均が4.75なので、日本人は残念ながら平均以下のビジネス英語力になります。
フィリピンでは、留学や企業の英語研修などがビジネスとして展開されており、近年日本でも新たな英語教育の場として注目を集めています。
フィリピンでは、物価や人件費が安いというビジネス上の利点も多く、このように高い英語能力から多くのグローバル企業ではコールセンターを置いています。
このコールセンター事業ですが、フィリピンではGDPの約2~3%を占めています。
これは、日本でいうところの自動車産業とほぼ同じくらいの市場規模ですので、いかにフィリピンでコールセンター事業が大きいか想像できるかと思います。
特に米国企業がコールセンターを置くことが多く、マイクロソフトやIBMはすべてのコールセンターをフィリピンで運営しています。日本企業だとパナソニックUSAなどが、フィリピンにコールセンターを設置しています。
2020年の東京オリンピック・パラリンピックや社内公用語を英語にする企業が出てきているなど、グローバル化の流れというのはますます強くなっていくでしょう。
皆さんもぜひ、そんな英語が強い国「フィリピン」への留学を検討してみてください。
日本語参照サイト
1,http://d.hatena.ne.jp/ryo-sakamoto/touch/20120604/p1
大小7100以上の島々からなる東南アジアの島国フィリピンは、島ごとにも特徴が異なります。 国全体に美しいビーチリゾートが散在しており、高級リゾートから自然の美しさを生かしたトロピカルな雰囲気漂うリゾートまで様々。 フィリピンは熱帯性気候のため、1年を通して暖かく、マリンスポーツなどリゾート気分を味わえるのも魅力の一つ。 日本からも4時間の距離にありながら世界第3位の英語使用国のため、フィリピン留学では比較的気軽にリーズナブルに語学を学ぶことができます。