英語のリスニングが苦手だと思っていませんか。英語のリスニングは聞き流しをしているだけでは上達しにくいです。英語の上達には、まずは基礎を固めることが大切です。
今回のコラムでは、英語が上達するための効果的な方法を順にお伝えしていきます。これを機に、効果的な勉強をすることで英語のリスニングを上達させませんか。
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英語のリスニング力を上達させたいと思ったときに、とりあえず英語を聞く、ということをしていませんか。たとえば、英語でニュースや音楽を毎日聞くという行為を繰り返しているけれど、まったく英語が上達していないということがあるもあると思います。
日本人がリスニング力を上達させようとしたときに、よくある失敗がこの「なんとなく毎日英語を聞いている」です。なぜ、この「なんとなく毎日英語を聞いている」ことが失敗であるのかというと、人は意味がわからない言葉を何度も聞いたところで、理解することができるようにはならないからです。
たとえば、近くで会話をしている人がいたとします。それが日本人であれば、聞こうと思っていなくても会話の内容が自然と理解することができてしまいます。しかし、会話をしている人が英語で話していた場合、聞こうとしても何を話しているのかほとんどわからないと思います。
また、本を読みながら、料理をしながら、英語を聞いてはいませんか。その場合、リスニングに集中していないため、まったく英語が頭に入ってきていないはずです。そうすると、いくらリスニングをしたところで意味のない時間を過ごしたことになってしまいます。
つまり、リスニングを上達させるためには、意味を理解してリスニングを聞かなくてはいけないのです。ただ、英語のリスニングを聞き流しているだけではほとんど上達しないのです。
英語のリスニングをはじめるとしても、まずは何から手を付けたらいいのかわからないですよね。まずは、自分が理解できるレベルを把握することが大事です。
人は、理解していない言葉を聞き取ることはできません。なんとなくこんな風にいっていた、くらいの認識でしか理解できず、すぐに忘れてしまいます。そのため、まずは英語のテキストがあれば、あなたがテキストの内容を理解できるレベルのものを使いましょう。そのテキストに沿ったリスニングをすることで、リスニングが身についていくはずです。
まずは、自分が理解できるレベルを確認することからはじめましょう。
英語のリスニングが苦手な理由のひとつに、単語や文法が理解できていないことが挙げられるのではないでしょうか。英語が上達するためには、単語と文法の勉強は欠かせないものです。
英単語はひとつの単語の中に複数の意味を持つことが多くあります。そのため、英文によって使い分けが必要となります。だから、リスニングをしていて知っている単語だと思っても文がつながらず、意味がわからなくなってしまうことがあります。
たとえば「go」という英単語を英文の中でよく見ることがありますよね。「go」には「行く」や「通う」「進む」などのいろいろな意味があります。さらに「go」は「go across」で自動詞+前置詞のかたちになると「横切る」という意味を持つようになるのです。ほかにも、「go against」で「逆らう」や「go away」で「立ち去る」など、「go」と共に前置詞や副詞を使うことで、まったく違う意味を持つようになります。
そして、「go」は現在形と過去形、過去分詞ではまったく違うかたちをしています。現在形は「go」ですが、過去形は「went」、過去分詞は「gone」です。ほかにも、現在分詞などもありますが、これだけでも「go」には多くの意味やかたちがあることがお分かりいただけたと思います。
そのため、まずは英単語を覚えることが大事だと言えるでしょう。
また、単語だけではなく文法の場合も同じです。基本的に英語はSVO型と呼ばれる「主語+動詞+目的語」のかたちをとります。それに、前置詞や副詞、助動詞などが追加されて、長文になります。まずはこの基礎のSVO型を理解することからはじめなくては、いきなりリスニングで英文を聞いたところで理解できないはずです。
単語の勉強と同時に文法を覚えることで、英文が作れるようになり、そのうち、リスニングも文章で聞き取ることができるようになるはずです。まずは、しっかりと基礎の部分を理解して、多くの英語を理解できるようになりましょう。
英語の発音が違う単語なのに同じに聞こえるという経験や日本人相手なら通じるのに、ネイティブ相手ではなぜか通じなかったという経験はありませんか。この章では、そのようになる原因から発音の重要性についてご説明します。
日本語は英語とは違い、あまり息を使わなくていい言語です。そのため、日本人は英語を話すときも無意識のうちに声が小さくなってしまいます。つまり、英語を話すときは大きく口を開けて声を出すだけでなく、舌や口の開き方にも気を配る必要があります。そうすることで、以前よりもネイティブが聞き取れる英語になるはずです。
英語はリンキングと呼ばれる音と音のつながりが重要です。日本人は、英文を読むときに単語をひとつひとつ区切って読むことが多いです。しかし、ネイティブはつなげてリズムよく英語を発音します。たとえば「Thank you.」という英語は多くの日本人が「サンキュー」と発音すると思います。しかし、これが長文になると多くの日本人は単語ごとに発音するようになるのではないでしょうか。
このように英語は日本語とは少し違い、日本人の多くが英語を発音すると日本語なまりの英語になってしまいます。英語のリスニングをするときには、発音にも注意して英語の勉強をするようにしましょう。
英語のリスニングをするときに、シャドーイングも一緒にすると効果が出るという話を聞いたことがありませんか。シャドーイングとは、流れてくる英語を聞きながらそれに続けて英語を発音するというものです。シャドーイングをすると、リスニング力だけでなくスピーキング力、語彙力が強化されるといわれています。
はじめのうちは、シャドーイングをするのは難しいと思います。そのため、最初はテキストを見ながら英文を聞いて、リピートをするようにしましょう。それに慣れてきたら、テキストを見ずにシャドーイングをするようにします。一度シャドーイングをし終えたら、テキストを確認して、自分がどこを聞き取れなかったのか、発音できなかったのかを確認してみましょう。そして、再びシャドーイングを繰り返します。
このように、シャドーイングを繰り返すことで、リスニングが上達していくはずです。
シャドーイングをするときの注意点としては、発声をしっかりとすることです。また、自分のレベルにあった教材を使うようにしましょう。さらに、自分のシャドーイングを録音して、聞き直すことでさらにリスニングだけでなく英語力自体も伸びるはずです。
英語の勉強には「インプット」と「アウトプット」があります。「インプット」にはリスニングやリーディングがあたります。一方「アウトプット」にはライティングやスピーキングがあたります。英語のリスニングを上達させるためには、インプットだけでなくアウトプットもするなど、バランスを上手に調節することが大切です。
リスニングやリーディングの練習を繰り返すことで多くの英単語や文法がわかるようになり、実践でも使えるようにはなります。そのため、インプットの勉強をすることは、英語の勉強において大切なポイントと言えるでしょう。
そこでまずは日常生活の中で英語を効率的にインプットする方法をご紹介します。
最近では、スマートフォンのアプリを利用して学習する方法もあります。アプリを利用しての学習は感覚的に学びやすく、実際に音も出るのでタッチ1つでネイティブな発音を聞けるものが多いのが特徴です。これなら、わざわざ教材のCDをプレイヤーで聞く手間もなく、手軽に学べます。中にはゲーム感覚で学べるアプリもあり、楽しく勉強することができておすすめです。
映画が好きという方は、映画鑑賞を学習法に取り入れるのもいいかもしれません。ただし、この場合はいつものような鑑賞目的ではなく、学習方法として利用することが大事です。
たとえば洋画の字幕を非表示にして、一度英語音声のみで一本を通して見てみましょう。英語のみで大体のストーリーをつかんだら、今度は日本語字幕をつけてみてみます。これによって最初に見たときのストーリーの答え合わせになるのです。
それができたら気になったセリフをピックアップして、あとで調べてみましょう。その後、もう一度英語音声のみで見ると、自身の英会話の理解がだいぶ深まったことが実感できるはずです。
上記で挙げた以外にも英会話の学習方法はさまざまあり、その中から自分に合った学習方法を見つけてそれを続けることが大切です。楽しく学ぶことができれば、モチベーションの維持ができて勉強を続けることができますよね。好きな時間に学び、好きな方法で学ぶことができる英会話の独学は、裏を返せばモチベーションがなければ続かないのです。
英語ができる人を対象に行ったアンケートでは、最も効果のあった学習方法として「動画や映画を使った学習」が挙げられています。また、動画や映画を使った学習方法と答えたほとんどの人が、学習にYoutubeを取り入れているようです。
もちろん「動画や映画を使った学習」が効果的だったと回答している人が他のツールを一切使わずに勉強したわけではありません。ですが「動画や映画を使った学習」の効果があったと回答していることから、英語の学習に動画や映画を取り入れると、効率よく学習ができるといえそうです。
ご紹介した以外にも英語の学習方法にはさまざまなものがあります。そのため、自分にあったものを見つけることが大切です。自分に合っていない勉強法に手を出して結果が出ず、英語そのものへの関心を失ってしまっては本末転倒です。英語を始める目的にあった勉強法を見つけて取り組みましょう。
出典:英語学習ひろば「本当に効果のある英語の学習方法とは?英語ができる人を対象に調査。」
ここまでの章では、英語をインプットする方法をさまざまな面からお伝えしてきました。しかし、インプットだけではなくアウトプットも並行して行うことで、自然に文章が書けるようになるだけでなく、文章をいちいち考えなくても離すことができるようになります。また、実際に言葉に出して勉強をすることで、自分が何を苦手としているのかを改めて認識することができるはずです。実際に使ってアウトプットしてみることで英語は上達していくのです。
では、アウトプットのやり方についていくつかお伝えします。
毎日、英語で日記を書くことでライティング力がつくだけでなく、日記を読み返したときに自分の英語力の上達を感じることができるはずです。また、同時にリーディングもできるため、一石二鳥ですね。
絵本や本を日本語から英語へ英訳する方法です。はじめは、短い絵本の英訳からはじめることで、どんどんと長文を英訳できるようになります。また、英語の教科書の文章を英訳することも効果的な方法です。英語の教科書であれば、答えが載っているはずなので、まずは教科書や教材からはじめてみることもひとつの方法ではないでしょうか。
今はTwitterやFacebook、InstagramなどのさまざまなSNSを便利に使うことができる世の中です。これらを使って、英語でつぶやいたり、外国人と話したりすることで、英語の使い方を教えてもらうことができる良い機会になり、仲良くなることができるかもしれません。
CDやTEDなどの英語のサイトを使い、スピーキングをしながら聞こえた文章を書きとるという方法です。すべての文章を書きとることはできないと思うので、聞こえた文章や単語だけを書き取り、見直しをすることで、ライティング力だけでなくリスニング力が鍛えられることでしょう。
たとえば、お腹がすいたと思ったときに、「I’m hungry.」とつぶやいてみたり、雨が降り出したら「It started to rain.」と自分の知っている英単語を使ってみたりして英語を言ってみるようにします。日常の中で、ふと気になったことを英語でつぶやいていくことで、自然と英文を作れるようになり、英語がすらすらと話せるようになるはずです。
詳しくは次章でお伝えしますが、留学をすることで、自然と英語が話せるようになります。
前章で少しお伝えしましたが、留学は英語を習得するのに1番効果的な方法です。留学であれば、基本的にどこの英語圏の国へいった場合でも、日本語を話す機会は少なくなります。そのため、いやでも英語を話さなくてはいけない状況に追い込まれてしまうのです。
留学ではほとんどの場合、留学先や留学プランや期間にもよりますが、1日中英語が耳に入ってくる、英語を話さなくてはいけないという環境に置かれます。さらに、ネイティブと直接話す機会があるため、日本語なまりの英語との違いも実感できるはずです。
短期間の留学でも、集中して留学をすることができれば、英語のリスニングだけでなく、スピーキングも上達するはずです。また、留学であればホームステイをしたり、留学先の文化に触れたりすることで英語の勉強だけでなく、多くのことを学べるいい機会にもなります。
さらに、留学で海外の友人を作ることができれば、日本に帰ってきてからもSNSやメールで連絡を取り合うことができます。留学は英語を手っ取り早く学べる方法であるだけでなく、多くのことが学べるよい機会になるはずです。
英語のリスニングが上達するためには、単語や文法を覚えることから、アウトプットで体に英語をなじませることがとても重要であるということをお伝えしました。英語のリスニングを聞き流しで理解できるようになるためには、まずは基礎をしっかりと勉強するようにしましょう。
また、英語を使えるようになるためには、留学という方法もあります。留学であれば、実際にどこでも使うことができる本格的な英語を学ぶことができるはずです。迷っているのであれば、留学を1度検討してみることもひとつの方法なのではないでしょうか。
この機会に、あなたに合った効果的な方法で英語力を上達させませんか。